天誅組関連の詩、第2段は天誅組の中心人物・吉村寅太郎のための詩です。

お付き合いください。




気高き獣の名 この身に背負い

生きゆく 運命(さだめ)


捨てし故郷(くに) 護るクニ

牙を光らせ いざゆかん



暗き海原にて 尾を切って

朋(とも)と誓いし 明日の海


菊の御旗 葵の御紋

護りしものは 闇の中



山にこだます 轟音に

ああこれまでと 膝をつき


無念の言葉 口にせん

かの人の優しき声が 浮かびくる




吉村寅太郎は名前に「寅」という動物の名をもっているので勇猛なイメージを出しつつ、最期の瞬間の無念さを詩にしました。

最期に残念と言ったから残念大将という謂れもあるようですが、婚約者もいたようなので、どれだけすごい事を成し遂げようとした人でも最後の最期は愛する人のもとへ心をかけたと思います。


詩の最後のかの人は寅太郎が愛した人のつもりで書いています。