湿った火薬庫

湿った火薬庫

基本的に1日1本お勧め映画の保管庫。たまに駄文交じり

Amebaでブログを始めよう!

 夏ぶりです。初めましての方は初めまして。梶原一郎と申します。

 

 まず軽く自己紹介で……色々書いている人間です。

 

 興味が湧いたらこうしてブログを書いたり、note書いたり、小説書いたりしてます。こう、頭の中の情報を無造作に出力するのが好きな人間、という感じですね……。暇な時は大体映画を見ています。特に劇場専門とか配信専門とかでもなくて、なんか面白そうだから分け隔てなく見るか~みたいなスタンスで、Twitterにそれこそダラダラ感想を出力してます。特に参考にならないと評判です。

 

 と、言う訳で挨拶もそこそこに……この記事は木本仮名太さんの企画した、ブログクリーンアップアドベントカレンダー2024

ブログクリーンアップ Advent Calendar 2024やります - カナタガタリ

 

なる企画の21日目を担当する記事となっております。概要をサラッと説明するとブログの下書きに眠っている記事……だけでなく、頭の中にある書こうと思ってたけど書けてない記事も書いてOK! という非常に器の大きい企画なのですが、TLで見かけた時、これは面白そうだな! と思って21日目の担当に挙手したんですね。そして今結構必死に書いてます。パッとすぐ行動出来ないでいつもケツに火点いてから頑張る型の人間なので……。

 

 で、さて、いざどんな事をブログに書こうかなと悩みに悩みました。

 

 もう記事にしたい様な事柄なら趣味からプライベートまで意外とあるなと思い悩みに悩みつつ……あぁ、そうだ! と僕の中でこれは書いておかないと、記録しとかないとじゃんとなる事が一つありました。

 

 唐突なのですが皆さんはこちらのニュースはご存じでしょうか。

 デッドラインは2025年――磁気テープの記録を大量喪失しないために今できることは? 国立映画アーカイブでイベント開催(映画.com) - Yahoo!ニュース

 

 VHS……まぁ、一般的に「ビデオテープ」と呼ばれる映像メディアが来年2025年に再生・録画などが出来なくなるかもしれない……というニュースです。これは多々原因があり一概にこれといえる物はない(VHSの製品としての寿命だとか、磁気の影響だとか、もうビデオデッキの生産がされないだとか)ものの、VHSに依存している映像、これは映画から個人が所有する物までひっくるめて失われてしまうのではないか、という危惧が学会で議論になってたりします。

 

 こういう現象に限らないんですが、言わば媒体の問題などで情報はあっても実際に見られない映像等は「ロストメディア」と呼ばれたりします。これだけインターネットが超発達して何でもかんでも調べられる様に思える世の中でもそんなのがあるのってなんか寂しい反面、ちょっとロマンを感じたりします。いや、本当に深刻な問題(特に歴史的な映像とか)だからそう能天気には言ってられないとは思いつつ……。

 

 で、実はここが前置き(長っ)で、僕が今回このニュースを見て頭に凄く過ぎる記憶がありました。

 

 かの2023年の10月、東京渋谷である種名物施設であったTSUTAYAがレンタルサービスその物を廃止する事になりました。この店舗は日本のレンタルビデオ店でも稀有なVHSまで大量に取り扱っている店舗で、(僕の中では)伝説のレンタルビデオ店でした。僕自身は地方に住んでいて時折私用で東京に出かけたりするんですが、その度に必ず足を運んでいたんですよね。


 





 理由は僕自身VHSというメディアが大好きなのと、実際に借りるまではいかなくても、ずらっと並んでいるあらゆるVHSの棚を見るだけで滅茶苦茶楽しいから。

 

 何というのでしょう、この明らかに場所を取る・巻き戻しや先送りをわざわざしなきゃいけない・わざわざ巻き戻して返さなきゃならないと、今の指先一本で早送りも巻き戻しも取り出し(ブラウザバック)も容易な配信大時代に真っ向から反逆するような不自由さ。まぁ自分のせいなんですけど本当にめっちゃ嵩張るし、場所を取るし……。

 

 でも、そんなVHSの事が好きでした。その、どれ位好きだったかというとVHSを投げ売り(多分レア物なのも確認せず)されている近くのディスカウントショップで買い漁ってはコレクションしてました。僕自身DVDやBlu-rayが出始めた頃その利便性にあやかったり、配信の手頃さ気軽さの恩恵に助かっている人間ではあるんですが、それでもVHS特有のワクワクさは掛け替えのない思い出でしたね……。

 







 

 なんで僕がそこまでVHSに入れ込んでいたのかというと理由は三つあって、まずやはりVHSでしか見られない様な「変わった」作品が多々あった事。

 

 これがどう説明したらいいか難しいんですが……かつてVHSってこう、スーパーバブル期といいますか、日本もまだ色んな意味で豊かだった頃に兎に角VHSを出せばお金になるんや! という風潮があり、その頃ブームとなった個人レンタルビデオショップ(TSUTAYAやゲオの様なフランチャイズではなく、本当に一個人がVHSレンタルで生計を立てていた凄い時代)店がまたこれまたどこの国で作られたかも分からない映画や、あまりにチープ……失礼、独特な作風の映画もソフト化して売っていたという凄い時代の徒花がね、本当に好きなんですよ。変な例えかもしれませんが、今でいうサメ映画ブームよりもっと破天荒な時代の……。

 



 こちらはドイツ産のSF映画、デコーダー。一応あらすじは某ハンバーガーショップの有線放送に政府的な陰謀を感じた主人公が、それに対抗しようと自ら洗脳音楽を作ろうとする…みたいな話なんだけど謎のストーカー話が同時並行してきたり難解な会話劇になったり凄い、独特すぎる作品だった…。



 同じくドイツ産のドイツチェーンソー大量虐殺なるエラいタイトル。ケバい表紙から明らかにあの金曜日映画っぽいけど実際は当時の東西政治(ベルリン)をナンセンスギャグで皮肉ったナンセンス悪趣味コメディ…?地面に埋まってるだけな人を映して胴体が斬られた!とか騒いだりする。


 ……みたいな、強烈な作品ばかり見てました。こういうの、中身はそんなに面白くない事はあっても、それひっくるめてのノスタルジーが僕にとって最高でした。あぁ、自由な時代だったんだなって……。で、二つ目はそんな中でも本当に隠れた名作、VHSでしか(当時は)見られない強烈な作品に出会えた事。何で僕が東京に出てきた時にわざわざ渋谷TSUTAYAに行っていたのかの理由はここにあって。

 

 アブノーマルやクリーン・シェーブン、ユナイテッド・トラッシュ……って言われても何のこっちゃなタイトルだと思われても仕方ないのですが、これらの映画、配信は勿論DVD・Blu-ray化さえもされていない、VHSでしか見られない作品として狭く狭く、僕含め捻った映画好きに噂されている作品でした。そう、何で渋谷TSUTAYAが重宝されていたのかというと、こういう作品が(まぁ大体貸し出し中だったりするけど!)取り扱われていたからなんです。お宝の山でした。

 

 ……で、これがまた悲しい話なのですが、前述の渋谷TSUTAYAがレンタル廃止をしてからのVHSの行方はいまだに知れません。何やら保管だけはしているという噂ですが、2025年問題もあるしマジできちんとしてほしいですね、と空虚の方向に怒りを示しつつ最後の理由なのですが。

 

 あの、ビデオデッキに入れてガチャン……って再生しだす時の磁気テープの回転音ってめっちゃ良くないですか。あの、変な話映写機が回り出した時の音みたいな、あの独特の機械音ってあぁ、映画が始まる……って感覚がするんですよ。これは他のメディアじゃ味わえない不便さ……いえ、愛おしさといいますか。そんな物理的な理由でも好きでした。

 

 何かさっきからずっと過去形で話してないかこいつ? と思われた方、正解です。僕はもう今VHSは集めてなくて……その、愛用のビデオデッキが去年辺りに盛大にぶっ壊れまして……。それと本当にどの口がって話なんですが部屋のスペースと金銭的な理由で手放す事になり……。本当に誰に謝ってんだって話なんですが申し訳ございません……。

 

 そんなこんなで閑話休題、僕にとってVHS、もとい、渋谷TSUTAYAってこの世界には本当に色んな……決して賞を獲るような優れた作品でも、誰もが楽しめる様な娯楽大作でもない、けれどこの俺が作ったこの映画を見てほしい! っていう異様な熱で作られた(方向が明後日だとしても)作品や、兎に角勢いで作られた結果奇想天外になってしまった作品や、陽が当たらないが故に鈍く輝く凄い作品があるんだなと映画に関する見識や理解を深めてくれた存在として、もう影や形はなくても、こんな作品を見た、という強い記憶という形で頭に根付いているんですよね。ありがとう渋谷TSUTAYA。ありがとう、VHSの名作珍作怪作……。

 

 でも本当、真面目にVHS「でしか」出ていない様な作品は場合により海外ではソフト化されている場合もありますが(そしてそういう作品は何か日本でリバイバル上映される。アングスト不安とかクリーン・シェーブンとかアクション・ミュタンテとか)、マジでどこかで偉い人とかがデジタル化というかデータ化しないともうロストメディア化まっしぐらなんで、せめて僕は見た物を記憶の中に強く、留めておきたいですね……。

 

 あ、それと何で僕がこの記事を書こうと思ったのかの理由が実はもう一つあります。

 

 TBSラジオでアフターシックスジャンクション2、という、キングオブステージことライムスターの映画評論も出来るラッパーこと宇多丸さんがパーソナリティでお馴染みの番組なのですが、ここでの特集、12月5日付けの特集が「レンタルビデオ一期一会」なる特集だったんです。

 

 

 

 

 まぁ僕は送ったけど残念ながら採用見送り……(泣 だったんですが、皆さんの投稿、もというレンタルビデオ店思い出が非常に素晴らしくグッとくるモノばかりで、これを聴いていてあっ、やっぱ俺渋谷TSUTAYAにお世話になった事、きちんとブログというか文章に残しておくべきだな……と考え、こういう形になりました。

 

 なのでアドベントカレンダーという機会で頭の中に残っていた思い(というか2023年だから1年も寝かせてしまった)を出力するきっかけとなった木本さん、そして知らぬわという話ではあるんですが……奮起させてくれた宇多丸さん&OMOIDEを聴かせてくれたリスナーの皆さんに感謝を述べつつ、このダラダラとした文章を終わろうと思います。ここまで取り留めのない自分語りを読んで頂き、ありがとうございました。梶原でした。

 

 

 

 と、締めつつちょこっとおまけを二つほど載せておきます、すみませんダラダラ続いて…

 

 1.メール供養

 

  やっぱ不採用がどうしても切なかったので、読者の皆さんを巻き込む形になり申し訳ありませんが、番組に送ったメール本文をこちらに焚き上げます。こうね、やっぱ個人的には良い思い出だったのと、皆さんに読んで貰いたい助平心で……。

 

 

 宇多丸さん宇内さん、アトロククルーの皆さんこんばんわ。楽しく番組拝聴しております。

 今回、レンタルビデオ店の思い出に関する特集という事でいてもたってもいられずメールを送りました。本当にレンタルビデオ店に関する思い出があまりにありすぎて、どんな事を書こうかと迷いに迷ったのですが……ここはやはり自分にとって映画好きとなるきっかけとなった、非常に印象的な思い出を綴ろうと思います。

 僕がまだ小学生だった頃、それほど貯金も無く、移動手段もせいぜい自転車くらいしかなく、映画に関してもよっぽど両親が見たい映画があるでもないと映画館にも行けない……という環境の中、もう潰れたはしまったのですが自転車で30分程の所にツタヤがあったんですね。

 そのツタヤは毎週火曜日にレンタル商品が半額で借りられるという事で、母が時たま気まぐれで一緒に行こうと誘ってくれたんです。その時、確か母の会員カードを更新する際、特典でこの様なガイドブック(非常に年数が経っているため、状態が悪くてすみません…)を貰えたんです。これが僕にとっては革命的な出会いでした。

 大人になった今ですと、インターネットの恩恵で労せず気になる映画の情報に辿り着けますが、小学生の頃だと親の許可なくパソコンも触れず、また自分の知る範囲(近所の書店だとか友人の家だとか)でしか情報も辿れない故、このガイドブックは映画の知識に疎かった僕にとって、未知の世界を垣間見れる魔法の書でした。それこそクラシックからおっかないSFホラー、少しエッチなカテゴリまで……もう読んでいるだけで、それこそ僅かな内容の説明だけできっとこんな映画なのかな、という想像力が捗って仕方なかったです。

 それだけでなく、ガイドブックに載っているタイトルを実際に店舗で探して見つけた時の嬉しさといったら。実際期待した内容と著しく中身が違っていても、それもまた今思うと人生の酸い的な良い思い出でした。アルバトロスのやけにジャケットが派手な災害系のとか……。そんな思い出もひっくるめてツタヤの、レンタルビデオ店の記憶が今に繋がっている事をしみじみと噛み締めながら、今後も映画を楽しんでいこうと思います。リスナーの皆さんのレンタルビデオ店の思い出も凄く楽しみにしています。

 もう長々と書いていますが最後にこれだけ伝えさせてください。件のレンタル更新で貰えるガイドブック、確か2013年まで実施しており、宇多丸さんは覚えていらっしゃるかは分からないのですが、2012年のガイドブックで宇多丸さんがときめきに死すをレコメンドされているんですね。僕にとってこの紹介文が記憶の中で初めてときめきに死すを認識した瞬間でした。本当に素敵な映画を教えてくださり、時を超えてですがありがとうござます。


 これね~本当結構渾身の思いを込めて書いたんですが、まぁ実際リスナーさん達のメールのクオリティ高かったし、やっぱ子供の頃に~系はきっと滅茶苦茶に似たような内容出てそうだから、ここは涙を飲みつつ……。ちなみにメールで挙げている当時のガイドブックというのはこれです。若干見苦しい画像で申し訳ないですが。







 

 でも実際これ、いまだに暇潰しで読んだりしてます。まだネットも発展途上期だし、子供だからパソコンもスマホも気軽に触れなかったとき、僕にとって映画にアクセスする術はこれくらいでした。この中の4分の1も見れてないんだけど……。後、まぁ採用はされなかったけれどときめきに死すは僕の中でもオールタイムベストな作品なので、それを宇多丸さんに伝えられただけでも良かった。

 

2.いつか映画館でリバイバルしてほしい「VHSのみ」映画三選
 

 本文で触れた、VHSになっても以降ソフト化や配信にはまだ来ていない、実質隠れた……というか、何らかの機会が無ければ知る人ぞ知る……なままな気がする映画を僕の見てきた中で三選選びました。本当、最近ですと伝説的なインディース監督のグレッグ・アラキ監督の作品とか、来年ですがモルグ死体消失なんてのがリバイバルする時勢なのでマジでチャンスが来ないかな~と思ってます。尚、2024年の12月の現時点で、ていう感じなのでもしかしたら急に一報来るかもしれません。そうなるといいな。

 

1.アパートメント・ゼロ



 かの皆大好きなキングスマンや裏切りのサーカス等での存在感で知られる英国きっての名優、コリン・ファーㇲが若かりし頃に主演したサイコサスペンス。コリンの役柄は映画好きな孤独を抱える青年。そんな彼の元に気さくな青年がルームメイトとして現れ……というお話。男同士の関係性の拗れの話かと思いきや、思わぬ方向性へと狂気的なアクセルを踏み込んでそのまま帰ってこれなくなる展開が凄い。コリンの知名度的にいつリバイバルしてもおかしくはないと思うけど、なかなか難しい……。しれっといつか特集上映的なので来ないかなと思う。

 

2.ドラゴン・イン



 香港アクション映画界の発展に大きく携わった巨匠ツイ・ハークが手掛けた、兎に角濃密な武侠アクション。建物の高低差や奇怪な得物を使ったアクションの勢いもさることながら、キャリア史の中でも珍しく滅茶苦茶非情な悪役を演じるドニー・イェンが本当に凶悪で最恐で凄い。劇中砂塵に埋まる(本当に)一見コミカルなシーンもあるけど、なまじアクションの才能が天元突破している人が人を殺しにかかるアクションをするとこんなに怖いんだとなるからやっぱり怖い。ツイ・ハークの代表作的な意味でも大画面で拝んでみたい。

 

 

3. ザ・ミッション非情の掟



 最初に言うとここにいれるには(狭い映画好きな中では)違うだろと言われても仕方ない位に知名度だけは高い作品。とはいえ……DVDはもうとっくに廃盤、VHSもまず通常のルートでは見つけるのが難しく、勿論配信さえ望めない作品でこれほど知名度と実際の鑑賞に対するハードルが釣り合わない作品もあんまないと思う。風の噂だと版権はどこぞのお金持ちさんがもっているとかいないとか……いやまぁソフト自体は持ってるんですが、本当に俺が死ぬまでにどうにか、映画館でこれを拝める日が来るのを願っています。

 

 という訳で三選でした。これらは勧めておいてなんですが、気軽に見るには難度がちょっと高い(かくいう僕も渋谷TSUTAYAで借りて見れたので……)んですが、もしも何かの縁があったら是非見てください。マジで面白いです。

 

 という訳で本当にお開きです。ここまで趣味に走りまくった記事を読んで頂きありがとうございました。及び、アドベントカレンダーの一員に加えて下さった木本さんに感謝を。

ブログクリーンアップ Advent Calendar 2024 - Adventar

 

明日のご担当はぞひ丸さんです。どんな記事が来るか楽しみです。それでは。

  

 こんにちわ、あるいは初めまして。梶原一郎です。

 

 何と、このブログを1年振りに書いております。何で1年も放置してたんだよと聞かれたらまぁ……飽きた、飽きていたんだろうなと思います……。今年の僕の流行語大賞は飽きた、です。


(俺今年いっぱいはこれでいけると思う)

 

 いやぁまぁ色々あったのでリアルで……転職後の仕事が体に馴染んでからの応援という名の実質出張とか他の趣味のライブ活動とか二次創作への寄稿とか諸々諸々言い訳は出来るんですけど、単純にブログに書くよりTwitter(え、X……)で映画の感想を書くので充実しちゃうなってのがあり……。ほら、RTやいいねとかの即レスポンスってやっぱ強くて、こんな目に見えてすぐ反応来るのならこっちでいいかと、それで

 

 

 しゃああああああい! 良いんです、俺の身の上話とかは本当にどうでもいいんです!マジで!こんくらいどうでもいい!



(どっかの駅で見かけた広告猫。凄いどうでもいいって顔してません?)

 

 それより何で僕が1年ぶりにブログを再始動させたかって言うと、そう、タイトルの密輸1970なる映画があまりに僕の深いツボに嵌りすぎたので、どうしてもブログに残しておきたい、あわよくばまだ未見の人にどれだけこの作品が夏に見るに相応しい熱度がある作品なのかを教えたく、重い腰をスクワットしながらこの文章を書いております。

 

 なのですが困った事にめっちゃこれを言いたい、って事がネタバレの方に存在しているので読む方には面倒で恐縮なのですがここまではネタバレなしのふんわ~りと、ふんわりとここが面白いよ! という点について書いていきます。で、ここから先はガッツリネタバレして語ります、ってのを注意喚起しますので未見の方は目を細めて読むか、最後まで飛ばして頂けると幸いです……。

 

 と、いう訳で前置きでもう文字数をだいぶ稼いでしまったので、早速本題に入りましょう。まずはバレを含まない、まだ未見の方にお勧めした、密輸1970のお勧めポイントを書いていきます。

 

・そもそも密輸1970ってどんな話?

 

(大体この予告で話は分かります)

 

 ざっくりと書いていきますと舞台はタイトルにある様に1970年の韓国。クンチョンと呼ばれる穏やかな気候の港町で海女さんとして働いている女性たちがおりました。生真面目でしっかり者なジンスク、奔放で勝気なチュンジャの二人は仲間達と共に仕事に励んでいました。

 しかしそんな日、化学工場による汚染の影響で仕事が立ち行かなくなったジンスク達は仕方なく、違法である密輸業、海中に沈んだ金品などを引き上げてブローカーの仲介の元引き渡す仕事に手を染めていきます。法外な仕事な事もあり一気に羽振りが良くなるチュンジャ達。しかし……というのが大体のあらすじ。メインとなる話はここから数年後、全く違う境遇を辿る事になったジンスクとチュンジャが再び出会う事から物語が大きく動き出します。

 

・どこら辺が面白い話なの?

 

 メインとなる登場人物は大まかにこの4人、ジンスクとチュンジャ、ジンスクの弟分となる青年ドリと、後半から出てくるチュンジャと関わる事になる、違法な密輸業を営むベトナム帰りの元軍人、クォン社長。この4人の人間関係がクォン社長との取引を中心にスリリングに変化していくのが滅茶苦茶に面白いんです。誰が敵で味方か、最も「財」を手に入れるのは誰か? という。

 

 中盤以降、チュンジャは過去諸々あり、ジンスクとは非常に険悪な関係になっています。そんなジンスクに再び会ったチュンジャはクォンやドリと繋がっている事もあり自分と組めば冴えない現状を抜け出して金を稼げると呼びかけます。当然ジンスクてめえふざけんなとなりますが……からのとある展開。同時にドリの立場もまた変化しており、これがまた先が読めなくて面白い。

 

 そしてクォン社長。

 

 

 僕はこのキャラクターが本当に好きで、物凄い冷血だし人を脅す時も口より先に手が出る(無表情で)と、どう見ても好感持てなそうなキャラながらも不思議と筋……ちょっと詳細は話せないんですが、悪役ながらも綺麗に筋が通っているキャラクターで、この人の存在が密輸1970に於けるトリックスターであり、またキーマンという重要な存在であります。

 

 なので密輸1970、これから見られる方は最初ジンスクとチュンジャの友情関係、この二人の関係性の変化を見つつ、この二人にドリとクォンがどう絡んでいくかをじっくりと楽しんで頂ければ。大丈夫です、割とボーっと見ていても結構分かりやすいです。

 

・目に見えて楽しい部分ってどこ?

 

 もちろんそういう面もあります。まず徹底して1970年代、という時代を再現するのに力を注いでる美術や俳優さん達の佇まい。また迫力ある海女さん達のお仕事シーンに付随する海の透明感、臨場感は夏に見るのにピッタリな見応えがあります。その上で密輸に取り掛かるとなった時の高揚感、いつバレるか、みたいなヒリヒリさも良くて。そう、この映画変な勧め方で恐縮なのですが、皆生きるのに必死なのです。俳優さん達の熱演の甲斐もありますが、兎に角エネルギッシュの塊。 



(地味にここのチュンジャの背に腹変えられねえみたいな足掻き方好き)


 どんな相手にも臆せずズンズン交渉を図るチュンジャを筆頭に(法的には兎も角……)善人も悪人も明日を生き抜く為に行動する姿の我武者羅さには見てるこちらもなんか不思議な元気が貰えます。


 そういう積み重ねが一気に爆発するのが終盤。どんな場面かは実際に見て頂きたいので(正直言いたくてめっちゃ歯痒いですが……)とある窮地に追い込まれたクォン社長の凄まじい怒気に満ちたアクションの格好良さ、そしてここは敢えて言ってしまいますが、チュンジャら海女さん達の本領が最高の形で発揮される海中の超絶アクションシーン、チームバトル×肉弾戦×サメが入り混じるのに、見やすくて綺麗な長尺アクションは個人的にかの海洋アクションの傑作、ジェームズ・ワンのアクアマンと並ぶ位に興奮しましたね……。ある種海を描いたアクションでもここまで新鮮なのは久々じゃないでしょうか。見た人皆語りたくなる筈。何とは言わないけどあの生き物の使い方とかね。

 

・どうして夏に勧めたいの?

 

 いやまぁ、矛盾するようですがどのシーズンで見てもめっちゃ面白い映画ではあります。ですが今のジメジメとした暑さが蔓延する時期、視覚的な意味で多くの魚が自由に泳いでいる海中シーンや俯瞰から撮られる海の広々とした気持ちよさは見ているだけでも爽やかな気分になります。し、物語の展開。皆さんカタルシス、好きだと思います。チュンジャ達が劇中で男達に受ける扱いは正直(尺の長さもあり)結構なストレスフルだし、どうにかならんのかと一緒になって憤ってしまう瞬間も多々あります。

 

 それが……それがどんな形で晴らされるのか、本当に悪い奴が誰でどう炙り出され、どんな報いを受けるのか……僕はこの瞬間に心の中で雄叫びを上げたくなりましたよ。教科書的、というと悪口みたいですがでもここまでしっかりとした逆転劇、王道のカタルシスを感じさせてくれる娯楽大作は本当に立派です。なので皆さん、まだまだ上映期間はあると思うので是非! 映画館で上映している内にこの唯一無二のスッキリさを大スクリーンで味わっていただきたいんです。ついでにクォン社長……いえ、クォン軍曹の危険な色気も……多分見て頂ければ僕のこの文章が伝わるかと思います、信じて……。後観に行かれる時は熱中症とかに気を付けて……。

 

 

~ここからは滅茶苦茶ネタバレ前提で感想を書きます。まだ未見の方は早くスクロールするか、宜しければ観に行ってまた改めて読んで頂ければ幸いです~

 

 

 

 一応警告しましたから、ここからネタバレ全開です。

 

 

 

 

・二人の悪党、名活躍

 

 僕が密輸1970に於いて心惹かれた部分、勿論根幹の海女さん達の大奮闘と大逆転や工夫と驚きに富むアクションは最高だったのですが……僕は兎に角この二人、クォン軍曹と弟分のドリの立ち振る舞いに図らずもグッと来てしまったんですよね……。勿論どっちもとても感情移入というか、まず共感……いや、正直僕も狡い、器が鼠の額よりもちっちぇえ男なので、ドリのイキりぶりや自分をデカく見せたいと自己顕示欲を示す点は悔しいがな、ちょっと分かってはしまうんですが……。

 

 とはいえ、係長と裏で手を組みブローカーをその手で殺害し、ジンスクらから実質土地も船も乗っ取り牛耳ったその薄汚い野心の強さと、タガが外れて手を汚す事を厭わなくなってしまうある種の狂気は男性性の暴走の行き着く姿、みたいな感じで凄く居心地が悪かったです……。

 

 対し、ドリと結果的に敵対する事となるクォン軍曹。彼は部下の眼帯男と共にベトナム戦争をその手腕で生き延び、戦後米国と強大なコネクションを築くほどの裏社会で名の知れた男となります。その悪事のスタンスはひたすら口煩くすぐ見栄を張りたがるドリとは真逆。口八丁での逃れようとしたチュンジャをカッター刃で瞬時で制し、クンチョンが新たな稼ぎ口となるとすればすぐに即行動。お世辞で取り入ろうとするドリを冷ややかに見下す傍ら、本当に大事な品物だけはチュンジャに任せて秘かに成功させる……と、スマートで抜け目なく、死地を生き延びた男としてのタフネスと頭脳を魅せつけてきます。




 

 この二人、まぁどっちも近寄りたくはない人間ではあるんですが……物語の悪役としては非常に魅力的だったんですよね。チュンジャ達とは別に(やってる事はゲス中のゲスではあるけれど)生き延びる事、のし上がる事に必死な姿が際立ち、かつ己至上主義が仲間との絆を選んだチュンジャ達との対比となるドリ、そしてそんなドリと最終的に殺し合いになる、冷酷で計算高い策士……でありつつも、ありつつもですよ。チュンジャという見所のあるパートナーに義を見出し筋を通す様に戦いに転じるクォン。この濃さ、普通の映画ならもうどっちか一人でも十分話が作れる濃さなのに二人もいるんですよこの映画。ごちそうさまでした……。

 

 よく、優れたアクション映画は一説に、どれだけ悪役がきちんと悪役めいた活躍をするか、それによって主人公が際立つというのがありますが、密輸1970は正にそれだと思いました。まぁ、濃すぎて胃もたれ寸前だったけど(誉め言葉

 

・やるべき事をやる人間の気高さのドラマ

 

 もう一つ、僕がこの映画を好きな理由はこの点で、上に挙げた二人もですが兎に角チュンジャ達の生き様が痺れる。まぁ元より悩んでたりする暇がないんだよ!(生活面とかの意味で)という人物しかいないような映画なんですが、堅気の道からちょっと外れ、密輸業に手を染め始めてしまったチュンジャ達は客観的に見ると大なり小なり全うとは言えず、かつそのしっぺ返しとしてはあまりにも大きな代償を支払う事になってしまいます。

 

 そこからの一変してしまった人間関係と生活環境。特に酷なのがジンスクで、家族が死に、刑務所に入れられ、友人と思っていた人間は自分に何も言わず雲隠れ。扱い方はまぁちょっと酷かったかもだけど、それでも可愛がっていた弟分はすっかりヤクザ気取りのカスに……と、いつ折れてもおかしくない環境下の中でも、黙々と仕事をし、急に現れた元友人にも頑なに施しを拒み、と強くあろうとする姿が見ていて胸がきゅっとなるんですよね。

 

 けれど、真相が明らかになってからの、一見ちゃらんぽらんでクォンに靡いている軽薄に見えたチュンジャの真意、それを受けてのジンスクとの会話……のシーンは皆、皆さん絶対記憶に残ると思います。僕もそりゃ好きです。ここら辺からのより映画内で強調される、やるべき事をする、やらねばならない時があると決意した二人&海女さん達の漲る輝き、本当に良かった。



 

 一度起きてしまった過去、過ち、諍いを全て綺麗にする事なんて出来ない……それでも明日はやってくる、その明日を誰かに委ねるのか自分で掴むのかを選ぶのは、お前(そして私)だ、というのがひしひしと迫真のアクションと、最後の最後に訪れるあのセリフ、あれだけ(敵を騙す為に)ジンスクに厳しく接してきたチュンジャがやっと険を晴らして言う「ジンスク船長!」のさ、もう……大好き~~~~~~!! となりましたよ。


(マジでちいかわになっちゃった)

 

 ここ、自分たちを嵌めてきて全てを奪ってきた係長とドリを倒して、かつしっかりと引き上げた金塊を持ち去ってまだ見ぬ明日へ帆を張るぜ! エンドなの、人によってはまぁ沢山(悪)人死んでるし、能天気に終わりすぎじゃないか? となるかもしれません。けれど僕はこの終わり方肯定的で、どんな形であれ男達から圧され、虐げられてきた彼女達が自分達の力で、誰でもない自分達の為の希望を手に入れた瞬間を鮮やかに示している様でこういうのが見たかった、をしてくれたから良かったんです……。

 

 という所で自分でもビックリする位冗長な文章になってしまったので、そろそろ締めましょう……。いやぁ、アクション面の興奮とかも書いていきたいんですけど、ちょっと読みにくさが今の時点でとんでもないので……。

 

 

 

 

 ~ここまでがネタバレ含む感想~

 

・やっぱりリュ・スンワン監督が好き

 

 という訳でここまで読んで頂きありがとうございます、あるいはわざわざスクロールさせてしまいすみません……。そろそろ締めの文章、として何書こうかなと思いつつ最終的に監督への印象……リュ・スンワン監督への思いを書いて終わりたいなと。

 

 と言いつつ監督の遍歴をまた長々書くのもなと思いシュッと纏めるんですがリュ監督、初期の頃はそれこそ自分が好きな作品へのオマージュを隠さない、俺こういうのが好きでさぁ……! みたいなのが微笑ましく荒々しく前面に出ている作品が多かったんですね。

 





 

 それがドラマ性を意識したクライング・フィストで一段階技術が上がって、そこから社会性と娯楽性を両輪で走らせる様な挑戦的な作品を果敢に作り続ける監督として評価され始めてきて(ここら辺の遍歴や若干の諸々はパンフレットでの映画評論家、高橋論治さんの解説が素晴らしいので、宜しければぜひご購入をお勧めします。全体的にめっちゃ良いパンフです)、前作のモガディシュで名匠としての評価を確固たる物にした感じです。

 

 そんなリュ監督が手掛けた本作、モガディシュよりも肩の力を抜きつつ、初期作品を彷彿とさせるような豪快にして生命力が漲る登場人物達のドラマと陸と海、両方で韓国映画のアクション映画を更新する勢いの新鮮なアクションを繰り出すという離れ業を披露しており実質新たな代表作と言っても過言ではないと思います。と言いつつ次回作は既に決まっており……あのファン・ジョンミンと再び手を組み、あの正義感で突き動くジャスティスバイオレンス刑事が再び帰ってくるベテラン2なのです。

 

 

 

 いつ日本で公開になるかもわかりませんが、モガディシュ、密輸1970を経てのベテラン2、どう考えても滅茶苦茶面白い作品になるので本当に楽しみですね……! リュ監督、これからも応援しております、という所で密輸1970、もし少しでも気になっている方にとって観に行こうかな、となっている記事になっていたら、あるいはもう見られている方が1パーセントでもわかる~となっている文章になって居たら幸いです……。

 

 こんな取り留めなさすぎる長文を最後まで読んで頂きありがとうございました。梶原一郎でした。また1年後辺りにお会いしましょう。10年後かも……。

 

 

 

 

 

 

 お久しぶりです、梶原一郎です。

 

 まずこの記事についての概略を書くと、先月6月28日に映画評論や韓国文化について執筆され活躍されているライター、西森路代さんの韓国ノワール その激情と成熟なる本が発売されました。

 



 この本がとても素晴らしく、各章に渡って選出した韓国ノワール……もとい韓国のアクション映画を多方面から分析、解析されている本で、社会の動きと連動して登場人物の描き方、善悪の基準が変化したり(生き残るための3つの取引〜ベテランの流れ)や女性が主流となる作品を時代の変化と共に紹介したり(コインロッカーの女〜魔女など)俯瞰的に昔から現在に至るまでの韓国アクション映画、もとい韓国ノワールが確立するまでをわかりやすく、かつ楽しく読める素敵なガイドブックになっているんですね。

 

 それでこの本を拝読しながら、僕もまあそこそこ……勿論全然西森さんには遠く及ばないんですが結構韓国ノワール系統の作品が好きなので、今回僕なりに好きな韓国ノワール作品を数作ほど皆さんに紹介したいなと思い、この記事を書いております。

 

 一応古い年代から最近の作品までを選出していますがどうしても知識的にあれやこれじゃないんだ……ってなる点だけはご了承ください。

後、割と好きな作品の系統も中々偏りまくりなんですがこれも個人の主観なのでね……。とはいえ何かしら見てみたいな、となられたのならめっちゃ嬉しいです、宜しくお願いします。

 

 

SOO 

監督:崔洋一

主演:チ・ジニ

配信なし、レンタルor購入のみ

 



物語:裏社会で暗躍する殺し屋、スは久方ぶりに会う双子の弟を目の前で殺される。事件の真相を炙り出す為に弟になりすまし警察に潜入するスだが、それは自身の過去との対峙を意味していた。

 

見所:最近惜しくも亡くなられた邦画アクションの名手、崔洋一監督が唯一韓国資本で撮影したど直球に韓国ノワールらしいバイオレンススリラー。なりすましによるサスペンスから誰が利権を貪り誰が権力の犬か、へとシフトしていく流れは正に崔洋一作品らしさを感じる。

 話の推進力が弱まっていったり、スの味方となる女刑事の役割がふんわりしていたりと製作時のトラブルも相まって迷走を感じる部分もありつつ長回しのカーアクションやラストの壮絶極まる殴り込みの荒々しさは今見ても痺れる。

 

・アンダードッグ 二人の男

監督:イ・ソンテ

主演:ミンホ マ・ドンソク

配信Amazonプライム・U-NEXT

 

 

 

 

物語:その日暮らしで生計を立てる不良グループの一員、ジニルは自身のミスを補う為に詐欺を働いた恋人、ガヨンを救う為に現場に乗り込んだ上についでに車を盗み出す。しかしその車の持ち主、ヒョンソクに捕捉され暴行された上、よりによってガヨンを奪われる。課せられた車の借金とガヨンの身柄を救うという板挟みにジニルは苛まれるが……

 

見所:マ・ドンソクが怖い。元々マ・ドンソクはベビーフェイス(皆大好き新感染や犯罪都市)もヒール(かは微妙だけど悪人伝とか罠とか)も出来る非常に器用な俳優だが、本作の生々しく人を搾取(元を辿ればではあるが)し痛め付けるのを生業とする男の役柄はこんな地味に怖い悪役もこなせるのかと驚嘆する。

 マ演じるヒョンソクもミンホが端正な顔立ちを泥臭く歪ませ熱演する、どうしようもなく切羽詰まっている若年犯罪者ジニルも犯罪を犯しながらもギリギリで人間らしくありたい,という良心に基づくドラマの展開が絶品。ベテランやエクストリーム・ジョブの様な陽の韓国アクションとある種正反対な正義感や仁義が軽薄、ながらもやるべき事をやろうとする人間の意地や矜持を描こうとするアクションも韓国映画は強い。

 

V.I.P. 修羅の獣たち

監督:パク・フンジョン

主演:チャン・ドンゴン

配信 Amazonプライムではchannel k加入で鑑賞可 U-NEXT

 

 

 

 

物語:人間性を疑う猟奇的な殺人事件が発生。警視チェは事件を追う内、捜査線上にかつて国家情報院とCIAの手引きで北朝鮮より亡命した高官の息子、グァンイルが関わっている事に気づく。そこに様々な思惑を抱えた勢力が入り乱れグァンイルを巡る争奪戦が始まる。

 

見所:地獄を煮詰めた様な映画。監督のパク・フンジョンと言えばお馴染み、新しき世界や魔女シリーズといまや韓国ノワールの柱の様な監督だが、そんな人が新しき世界や魔女にあったリリカルさや爽やかさを剥ぎ取ったらここまで使命と復讐と狂気が支配する、兎に角人間関係が渇いたサスペンススリラーを撮るとは……

 青筋立てながら仕事に超一筋なチャン・ドンゴンも藁の楯(実際藁の楯的な話ではある)の藤原竜也ばりに人を逆撫でし続けるグァンイル役のイ・ジョンソクの怖さは夢に出るレベル。良い意味で。パク・フンジョン史的にも一見の価値あり。

 

・ただより救いたまえ

監督:ホン・ウォンチャン

主演:ファン・ジョンミン イ・ジョンジェ

配信 star channelexに加入で視聴可 Hulu

 

 

 

 

物語:ベテランの殺し屋インナムは東京での一仕事を終えて引退を決意。しかし穏やかな余生を送る間もなく、元恋人との仲で産まれた娘の安否の為にベトナムに行かざるおえなくなる。同時期、インナムが殺害したヤクザの従兄弟であり同じく殺し屋のレイもまた、インナムへの復讐の為ベトナムに向かっていた……。

 

見所やはりキモは新しき世界で世界的に名コンビとして知られる様になったファンジョンミンとイジョンジェの再共演であろう。渋みと貫禄で老成な殺し屋を演じる静的なジョンミンに対し、ひたすら衝動的で熾烈、ハイテンションな阿修羅の如きジョンジェの動の魅力は、新しき世界とまた異なる二人の芸達者振りに惹かれる事間違い無い。またインナムが現地で織りなす人間ドラマの情緒と切ない余韻は決してスター俳優の共演にだけに留まらない深みがある。必見。

 

・パーフェクトドライバー

監督:パク・デミン

主演:パク・ソダム

配信:U-NEXT Amazonプライムでのレンタル可

 

 

 

 

物語:表向きは運送業を営みつつ裏でどんな物や人も迅速かつ秘密裏に届ける運び屋である主人公、ウナはいつも通り仕事をこなそうとした、が依頼人に起きたトラブルに巻き込まれた挙句、その子供と共にあらゆる勢力から追われる事に……。果たして事件の裏側に潜む黒幕とは、そしてウナの命運は。

 

見所:アクション映画の土壌が非常に豊かになって久しい韓国アクション映画だが、現在最新鋭で目を見張るのが本作。路上のみならず立体駐車場や倉庫などの非常に練られたシチュエーションによるカーアクションの格好良さは勿論、ウナの肉弾戦も頭脳戦もヤクザや悪徳警官相手に一歩も引かない気丈さ(またパク・ソダムが名演)は悪女や魔女、コインロッカーの女などの女流韓流アクションの系譜としても素晴らしい。紹介してきた中でも(比較的)陽性な作品な為、韓流ノワールを初めて見る方に強くお勧めしたい。

 

 と、いう訳で長々とご紹介してきましたが、皆さんの気になる作品が見つかれば本当に幸いです。韓流ノワールは去年や今年でも凄い良作話題作がいまだに輩出されている元気さで、佐々木譲さん原作の警官の血や魔女の続編こと魔女増殖、純粋なノワールの定義からはちょっと離れてはしまうんですが主人公周りの文脈にその香りを感じるオオカミ狩り、公開待機作には皆待ってるマブリーの犯罪都市3がありますし、僕が実の所一番待ちかねているのはイ・ジョンジェさんが監督主演を務めるハントなんですよ。

 

 

 

 

 

一応概要はかなり堅めなポリティカルサスペンスの様ですがもう予告の時点から銃撃戦に肉弾戦に多分男同士の拗れ捻る関係性と、多分ジョンジェさん流の韓流ノワール総決算! みたいな内容になりそうで楽しみしかないです。

 という訳でそろそろこの記事を締めようと思います。西森路代さんの韓国ノワール その激情と成熟はまだまだ発売中なのでご興味がありましたらぜひ! 西森さん、素晴らしい学術本をありがとうございました。梶原一郎でした、次回の更新は未定です。

  こんにちわ、梶原一郎です。オオカミ狩りのブログ記事、皆さん読んで頂けましたでしょうか。いや、別に読まれてなくても良いんですが一瞬、一寸でも目に入って貰えてたなら嬉しいですね……。

 

 それはともかく、久々に映画のブログ記事を書いたら長文に対するやる気がほんのり出てきたので、この記事はめっちゃ肩の力を抜いた、言わばウルトラ自分語りな事を皆さんに押し付……お話ししようと思います。

 

 さて、皆さんの中でひいきにしている、いつも気に入っている映画館ってございますか。すぐに足を運べる近場だったり、音響やスクリーンなどの設備が最強だったり、常に会員カード提示で安価で見られたりでぼんやりとでも一つは浮かぶのでは。

 きっと一つに留まらずに色んな所で見てるから、一つだけなんて選べないなんて方もいるかと思います。僕も結構そんな感じ(というか作品によって上映館が限られたりするから余計に……)なんですが、特によく行く映画館というのがあります。

 

 

 ぶっちゃけ上映した作品を提示するとあ、あそこか……となりそうではあるんですが、そこは最近だとレッドロケットとべネシアフレニアという、R18のダメ男のダメサクセスストーリー(めっちゃセックス描写ある)とベネチアを舞台にした結構ひねっているジャーロという、見る人を選ぶ……というかコアな層しかこなそうな作品も上映してくれる(そしてほぼここだけみたいな)映画館なんですよね。ちなみにオオカミ狩りもここで見ました。ありがとうT……とある映画館。

 

 実際どんな伝手で、興行主さんがやり手なのか趣味に走るのか、あそこならええわとなるのかは分かりませんが、変わった映画を好んで見に行く人間としてはこの姿勢は非常にありがたい。何かと厳しい話ばかりを聞く映画館業界ですが、これからも絶対見に行くんでこれからもこんなチョイスを果敢に続けてほしいですね……(見に行ってパンフとか前売り買ったりするくらいだけども)応援しています。

 

 あっ、まだもう少しお話しさせてください。

 

 ここからが本題なんですが、その映画館にはシアター12という箱がありまして、これがもう最高なんですよね……。映画館ってみなさんご存じの通りそれぞれの箱、シアターに数字が区切られていて、中にはIMAXだとかドルビーシネマだとか4DXとか特殊な設備がある物が混在してたりするんですが、じゃあこのシアター12、どんな作りなのかというとですね。

 

 

 別にIMAXみたいにスクリーンが馬鹿デカくて音響が拘り抜かれているとかでも、本当の黒を見せてくれたりする訳でもないんですけど、じゃあ何がって言うと兎に角席と席の間隔が広いし座席数が少ないから、足がグーッと伸ばせるんですよ。いや、多分この文章だけだと別に他の箱の席でも足は伸ばせるだろ、と思われるかもしれませんが違うんですよ。

 

 他の箱は基本的に座席数が100以上、ギッチギチとかまでは言わないんですが、やっぱり(左右に空席が出るなら映画館的には良くないかもだけど割と快適にはなりますが……)微妙な圧迫感があったりするんですがシアター12は一番座席が少ないんですよ。その座席数、54席。

 

 

  これが元より席がそういう設計で作られているのかは定かではないんですが、他の箱の席に比べて(まぁ僕はあんまり飲食はしないんで……代わりにパンフや前売りはめっちゃ買うから許して)ポップコーンやドリンクを置くスペースも広々、足を気兼ねなく伸ばせる位に前後の感覚も広々、そして何よりスクリーンがどの席から見ても近い、ほぼプライベートルーム的な近さ……と、これは真面目に僕が知る千葉県、あっ言っちゃったけど、千葉県の映画館で映画を見るならこの映画館のシアター12が最も最高に映画を楽しめる環境だと思っています。

 

 ここで見たもので色々印象的な物が多いんですが、実の所最も良かったのはハードコアでした。

 

 

 

ご存じの方がどれだけいるかは分からないんですがこの映画、徹底的に、本当に徹底して主観視点で貫かれている映画で、まぁ酔う。これは本来の意味の酔うではなく、マジで近いスクリーン+居心地の良すぎる椅子に座ってみるこれは没入感が半端なくて、良い意味で自分でゲームを遊んでいるみたいな感覚が絶品でした……。ハードコアは死ぬほど激しい映画なんで興奮しっぱなしだったんですけど、最近、でもないんですがケイコ、目を澄ましての二回目はこのスクリーン12でしたね。

 

 

 

 

 まぁ~~~~良かった……。何というんですかね、まぁ気持ちの置きようもあるんでしょうけど、ケイコ自体がとても良い映画じゃないですか。それを家ではまず用意できない大きさのスクリーンで、かつふかふかの椅子に座ってゆったりと前後左右に気を遣わず(勿論マナーを守っているうえで)に、まるでプライベートルーム的な感覚で味わえるの、最高に贅沢な体験になりました。というか事前にネット予約でどこの箱で見れるかは見れるんですが、それを知らないで12だった頃の、喜びっ……! 小さくガッツポしちゃいますからね、映画館に来た上で知ったら。

 

 という訳で、またも長々とよく分からない妄言を書き連ねてすみません、つまり言いたかったのはもしもこの映画館で映画を見る機会があって、その箱当てがシアター12ならばぜひ楽しんでください。それは大当たりです、ご期待ください(映画の内容は兎も角環境が)という事をどうしても伝えたくてこの駄文を書きました。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございます、梶原一郎でした。

次回の更新はまた来年。お元気で。

 かなりお久しぶりです、もとい今年に関して言えば初投稿です、梶原一郎です。かなりサボりましたね更新……。まぁ僕自身転職したり云々で生活が大変波乱に富んだりしていたので落ち着いて文章書く時間とかもなかったりして……。

 

 とかどうでもよくて! 僕が再びブログ記事書かなきゃってなったのは最高に好みに嵌った映画についての雑感をどうしても熱がある内に残しておきたくて、こうしてしばらく廃墟と化していた自ブログに戻ってきた訳です。で、その映画とは何ぞやと言いますと「オオカミ狩りhttps://klockworx-asia.com/pwh/


なる映画なのです。

 

 

 

 

 まぁ熱がある内、と書きながらも大分公開日から時間が経過してしまい(4月7日っていう……)かつ、そろそろ上映終了してしまう映画館もあり、お前全然熱ある内にじゃないじゃん! と突っ込まれても仕方がないんですが、それでも自分の好きだったポイント、ここ良すぎ、良杉田玄白(?)な点を書いておこうと二週間以上経ったけれど記憶に留めたくて、こうして書いている次第です。

 

 また、その上で小狡いんですがキャンペーンに応募したくてね、重大なネタバレ部分にはどうにか触れない、本当にネタに触れる部分にはふんわりとしつつ、自分なりにオオカミ狩りの魅力についてを書いていこうと思います。そしてこの文章を読んでおっ、じゃあ行こうかな……となった方、まだやっている映画館もリストアップしますんで是非! 是非この血祭りに参加してください! お願いします!!

 

 

.出し惜しみゼロの過剰表現

 

 まずもうこれなんですよ。近年、というかもうかなり古びた言い回しになってしまいますが……韓国映画に纏わるイメージというと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。多分各々で浮かんでくる作品もジャンルも異なってくると思いますが、恐らくパッと浮かぶ大雑把なイメージとして過剰、というのが浮かぶのではないでしょうか。

 

 確かにそれはある一面として正解で、最近4Kリマスター化されましたかの名作、オールドボーイの過剰にして激烈な暴力描写や登場人物の織り成す復讐の顛末のいくら何でもやり過ぎではないか……? となる作りや、あるいはコクソンや新感染などの向かうベクトルは違えど行きつく所まで行っちゃう感じは(監督自身の作家性もあれど)この特色が色濃く出ている作品と言えます。

 

 そういった、良くも悪くも一度アクセル踏み込みだしたらなんかブレーキ壊れちゃった、みたいな系譜の作品の最先端がこれなんですよ。

 

 もしかしたら文章上だけでもアメブロさんに叱られちゃうかもですが、例えばある人物がドアごと押しつぶされた時にえっ、血液って人体の中にこんなにあるの!? ってなる位に色んな液体が全身から溢れ出したり、ただ腕を横払いしただけで人間の両足が奇麗に切断されたりと、宣伝文句の盛り方がむしろ合っててビックリしちゃう位に残酷表現の出し惜しみの無さが素晴らしいのです。

 

 これは例えば他国の映画になるんですが、サム・ライミの死霊のはらわた(特に2)やピーター・ジャクソンのブレインデッドみたいな、あまりに人間の体のあらゆる箇所が脆かったり形容できないくらいぐちゃぐちゃになってるんだけどなりすぎて笑っちゃう、人体破壊が行き着く先に行き着いた、ある種娯楽大作型スプラッタ映画の系譜として非常に優秀な後継者だなって僕は称賛してしまいました。

 

 思えば残酷表現、という点でも韓国映画には過去優秀な作品もあります。前述のオールドボーイやビーデビル、悪魔を見たやインサイダーズ……等新鮮な残酷・暴力表現を追求してきた作品はあれど、ここまでハイテンションに、かつ本当に暴力表現を気持ちよく、快楽的に描き抜いている韓国映画は初めて見ました。

 

 何というのでしょうか、いや、今まで挙げてきた作品は僕自身凄い大好きなんですけど、このオオカミ狩りなる作品の奇特さはフォーマット自身、痛覚を刺激してくる(アキレス腱切り裂いたり首筋グリグリしたりゆっくり心臓にナイフ刺したり)目に見えて嫌な暴力演出はふんだんにあるんですけど、ノリ自体は陽性なんですよね。凄いスパスパ進む。

 

 とにかく登場人物が多い、なんか船に乗せられた囚人&護衛及び監視の刑事&お医者さん等々の一般人枠に……と2時間枠としてやるにはあんまりにも登場人物が多いんだけど中盤辺りには半分以上死ぬという驚異的ハイテンポさで人が無残に死ぬ映画なんですけど、故に展開も早いんで飽きないんですよね。起きている事は陰惨極まるのに、ポンポン人は死ぬしポンポン話も進む、この無慈悲なスピード感。思えば韓国映画の暴力性って勝手な見方なんですけど、ねっとりとしていてヘビーな(そしてこれが魅力でもありますが)、腹にグッと据えてくる持ち味が特色なんですが、オオカミ狩りのサラッとしていて喉越しのいい凄惨さは僕にとって非常に爽快でした。

 

 この点、もしかしたらこの手の作品を見慣れている方したら意外に血糊が足りないな……モツも足りねえな……と若干不満になるかもです。そこは個人差ではありますね……。ただ、自分みたいにとかくパワフルにオラオラ押し切られる血の波にノレる方は多分嵌ります。

 

2.推死……じゃなくて推したくなる人が一人は見つかる登場人物回り

 

 1でこの映画は兎に角登場人物が多いと書きましたが、本当に多いんですよね、この映画。主要回りはまぁお手数ですが公式サイトを見て頂くとして……中心となるのはこの三人。

 

・殺人・強盗・強姦その他罪が数えきれない凶悪犯ジョンドゥ

・タフな刑事長、ソグ

・ソグの部下である優秀な女刑事ダヨン

 

 の三人が中心となっており、ここにやけにクールな謎めいた青年や不遜な別動隊の隊長、酒好きの看護師や足の悪いお爺ちゃんの囚人、船の地下にいる謎の二人組……等々多分パッと誰が誰だか(パッと見すぐにヤバい奴と分かるジョンドゥ以外)頭で追いきれないと思います。僕もそうでした。

 

 ですが、名前などはパッとわからなくても何となく特徴的なセリフや外見から、多分見ている最中「この人だけはなんか生き延びてほしいな」「こいつは早く死にそうだけど頑張ってほしいな」となる人がきっと一人や二人出てくると思うんですよ。これがまた面白くて、そういうキャラが話が進むにつれて増えていくんですね。

 

 だけどこの映画、まぁ予告とかでもう出てるからバレではないと思いますが……一応正体は伏せるんですけど「怪人」なる存在が現れてから怒涛の勢いで、一気に在庫一斉処分的に数多のキャラが殺されていくので全く誰が生き延びそうで死ぬのかが分からなくなります。

 

 だから主要人物っぽいキャラでさえ油断が全くできない。えっ、この人ここで死ぬの?! って言えないけれどそんな瞬間が結構起きるので最後の最後までマジでハラハラします。なのでそういう意味でも楽しめる作品かと。ちなみに僕の推しはゴツい入れ墨入れていて実際厳つくて怖いんだけど、死体には線香代わりに煙草を差したり、姉御と慕う女囚人には頭が上がらないゴンべさんです。

 

 良いキャラしてたんだよなぁ……。こういう脇キャラも少ないシーンでも印象深い見せ場を用意するの、愛を感じる。アイフル。そこに愛はあったんや。結果は兎も角……。という所でそろそろ締めに入ります。

 

3.これがしたいという確固たる意志

 

 さて、ここまで暴力描写というビジュアル面、キャラが善人悪人関係なくボコボコ死ぬから先が読めないというストーリー面の両面について褒めてきましたが、実の所僕がこの映画を好きだと思う、君が好きだと叫びたいなとなった大きなポイントはここなんです。

 

 本当に身も蓋もない、お前キャンペーンに応募する記事でこんな事を書くのかという事を書くと、この映画何か心に残るかと言えば全く残りません。俗に言う、これは人生に影響を与えてくれる……とか、目を見張るような技巧さが……みたいなのもありません。

 

 ただ、そこにあるのは(本当に僕が勝手に思っているだけなんで作ってる方からすれば迷惑極まりないかもですが……)めっちゃ悪い奴らと使命感ある刑事が熾烈な命の駆け引きしてる……のを圧倒的な”暴の力を持つモノ”が嵐みたいに滅茶苦茶にするのが見たい、みたいみたいみた~い、から作ったよ!! っていう欲求の現れです。

 

 それを完璧なまでに映像化してるのが素晴らしい。エクセレント、ありがとうございます……と思わずスクリーンを拝んでしまいましたね。実際この思い切り、潔すぎる構成に慄いてしまったんですよね。ジョンドゥ周りのいかに囚人達が船内を掌握するか、それに刑事達がどう対抗するかのドラマだけでも滅茶苦茶面白いのに、もそれを「怪人」が映画全体を壊しかねない、いや、実際パワーバランスが大逆転する辺り壊れてはいるんだけど、うガラッと何の何の何!? って勢いで暴れまくりの殺しまくりで乱舞するのが面白すぎてね……。

 

 この表現が伝わるかは分からないんですけど、ちいかわ、あるじゃないですか。アレに出てくるオデって物凄い強烈なキャラがいたんですが怪人のベクトルはそれです。本当これ。もうこいつには囚人も観客もワァ、ワァッ…!ですよ。

 

 

 

(マジでこのノリ)

 

 非常に個人的な話になるんですが、僕は映画を見る際、その映画自体が面白いか、完成度が高いか、って評価軸の前に監督がこれをどうしてもやりたいんだ、これをしたいんだってのが滲む作品があっ、これはもう好きとなってしまう悪癖があるんですが、これはそれに当てはまる所があり過ぎました。

 

 まぁ結果的に良くない方向でそれが出ちゃっているという点もあるはありますし、冗長だな……とあるキャラの死以降思わない事もないです……が、がですよ。

 

 圧倒的な腕力を持つ怪人のほぼ素手での殺戮劇! とか密室空間での拳銃対改造ライフルの壮絶な銃撃戦! とかあるキャラとあるキャラが交わす一撃必殺を狙うナイフファイトみたいな、全体通して大味でも要所要所でギラギラ光る俺はこれがやりたいんだよと黒光りする主張の強さ、そしてそれを全力で多分資金や技術力を投じてやり抜くガッツ、サービス精神にクラッと来てしまったので僕の負けです。本当に、良い物を見せてくれてありがとうございます……でした。

 

 という所で結局ほぼ褒めている感想になってしまいましたね……。でも好きな映画は好きだから仕方がないね、思いの丈を吐き出したら痺れたぜ、一服したい気分だ。まあ非喫煙者なんでココアシガレットで我慢しますが……。

 

 好きポイントを書き連ねたら凄い読みづらい文章になってしまいましたね、申し訳ない……。ですがこう、オタクの早口的な感じで受け取っていただけたなら幸いです。最終的に僕がオオカミ狩りを勧めたい、こんな人に見てほしいってのを纏めると

 

・景気とパワーに富む、映画だからこそ見れる凄惨な物が見たい

・誰が生き延びて誰が死ぬか先の読めないサバイバルアクションが見たい

・倫理も常識も通用しない怖い人たちが見たい

・ちいかわのキャラでオデ好き

 

 などが一つでも心当たりがあるのでしたら、是非に……! と思います。後まぁ、こんな事わざわざ言及する必要もない気がしますがこれ、R15区分だし予告編で散々血肉吹きすさぶ様な映画ですよと告知はしてるんでそういうジャンルが苦手なら向かないと思います。けれど少しでも苦手ではあるけど興味あるかも……って方はこの規制緩めたバージョンの予告で

 

 

 

まず耐性チェックしてからの方が良いかもしれません。本編はこれの100倍は激しいシーンばかりなんで自身の精神とご相談でお願いします。

 

 最後の最後になりましたが、全国でまだ上映中orこれから上映してくださる映画館をざっとリストアップしました、最寄りの映画館でやるかお確かめください!

 

・北海道地区

サツゲキ劇場 上映中

 

・関東地区

埼玉 MOVIX三郷 5月4日まで

東京 新宿バルト9 上映中

    MOVIX昭島 5月4日まで

神奈川 あつぎのえいがかんkiki 5月12日から5月25日まで

 

・中部地区

長野 長野松竹相生座 5月19日から6月1日まで

静岡 静岡東宝会館 5月5日から5月18日まで

    CINEMAe_ra 5月26日から6月8日まで

    シネマサンシャイン沼津 5月26日から6月8日まで

愛知 ミッドランドスクエア シネマ 5月4日まで

    MOVIX三好 5月4日まで

 

・近畿地区

京都 TJOY京都 上映中

大阪 TJOY梅田 上映中

    シネマート心斎橋 上映中

    MOVIX堺 5月4日まで

兵庫 kino sinema神戸国際 5月11日まで

    MOVIXあまがさき 5月4日まで

    塚口サンサン劇場 5月19日から5月25日まで

和歌山 ジストシネマ和歌山 6月2日から6月15日まで

 

・中国四国地区

愛媛 シネマサンシャイン重信 5月5日から5月18日まで

 

・九州沖縄地区

福岡 TJOY博多 上映中

熊本 熊本ピカデリー 5月4日まで

宮崎 宮崎キネマ館 4月28日から5月11日まで

 

 

 以上、公式サイトさんからざっと抜粋しましたがこれから上映が始まる劇場もあり、特に中部や近畿にお住まいの方は割かし公開館が多いのでもしも自分のブログでご興味が湧いた方がいましたらちょっとこう、涼みに……真っ赤な花火でも見に行くつもりで行かれると楽しいのではないかなと、思います。

 

 という所で、長々とダラダラとした文章で本当すみませんでした、ここまでお付き合い誠に感謝です、梶原一郎でした。まぁ4,000字費やしましたが……オオカミ狩り最高!って気持ちだけは伝えたかった。それだけは真実。次回の更新は全くの未定です。