夏ぶりです。初めましての方は初めまして。梶原一郎と申します。
まず軽く自己紹介で……色々書いている人間です。
興味が湧いたらこうしてブログを書いたり、note書いたり、小説書いたりしてます。こう、頭の中の情報を無造作に出力するのが好きな人間、という感じですね……。暇な時は大体映画を見ています。特に劇場専門とか配信専門とかでもなくて、なんか面白そうだから分け隔てなく見るか~みたいなスタンスで、Twitterにそれこそダラダラ感想を出力してます。特に参考にならないと評判です。
と、言う訳で挨拶もそこそこに……この記事は木本仮名太さんの企画した、ブログクリーンアップアドベントカレンダー2024
ブログクリーンアップ Advent Calendar 2024やります - カナタガタリ
なる企画の21日目を担当する記事となっております。概要をサラッと説明するとブログの下書きに眠っている記事……だけでなく、頭の中にある書こうと思ってたけど書けてない記事も書いてOK! という非常に器の大きい企画なのですが、TLで見かけた時、これは面白そうだな! と思って21日目の担当に挙手したんですね。そして今結構必死に書いてます。パッとすぐ行動出来ないでいつもケツに火点いてから頑張る型の人間なので……。
で、さて、いざどんな事をブログに書こうかなと悩みに悩みました。
もう記事にしたい様な事柄なら趣味からプライベートまで意外とあるなと思い悩みに悩みつつ……あぁ、そうだ! と僕の中でこれは書いておかないと、記録しとかないとじゃんとなる事が一つありました。
唐突なのですが皆さんはこちらのニュースはご存じでしょうか。
デッドラインは2025年――磁気テープの記録を大量喪失しないために今できることは? 国立映画アーカイブでイベント開催(映画.com) - Yahoo!ニュース
VHS……まぁ、一般的に「ビデオテープ」と呼ばれる映像メディアが来年2025年に再生・録画などが出来なくなるかもしれない……というニュースです。これは多々原因があり一概にこれといえる物はない(VHSの製品としての寿命だとか、磁気の影響だとか、もうビデオデッキの生産がされないだとか)ものの、VHSに依存している映像、これは映画から個人が所有する物までひっくるめて失われてしまうのではないか、という危惧が学会で議論になってたりします。
こういう現象に限らないんですが、言わば媒体の問題などで情報はあっても実際に見られない映像等は「ロストメディア」と呼ばれたりします。これだけインターネットが超発達して何でもかんでも調べられる様に思える世の中でもそんなのがあるのってなんか寂しい反面、ちょっとロマンを感じたりします。いや、本当に深刻な問題(特に歴史的な映像とか)だからそう能天気には言ってられないとは思いつつ……。
で、実はここが前置き(長っ)で、僕が今回このニュースを見て頭に凄く過ぎる記憶がありました。
かの2023年の10月、東京渋谷である種名物施設であったTSUTAYAがレンタルサービスその物を廃止する事になりました。この店舗は日本のレンタルビデオ店でも稀有なVHSまで大量に取り扱っている店舗で、(僕の中では)伝説のレンタルビデオ店でした。僕自身は地方に住んでいて時折私用で東京に出かけたりするんですが、その度に必ず足を運んでいたんですよね。
理由は僕自身VHSというメディアが大好きなのと、実際に借りるまではいかなくても、ずらっと並んでいるあらゆるVHSの棚を見るだけで滅茶苦茶楽しいから。
何というのでしょう、この明らかに場所を取る・巻き戻しや先送りをわざわざしなきゃいけない・わざわざ巻き戻して返さなきゃならないと、今の指先一本で早送りも巻き戻しも取り出し(ブラウザバック)も容易な配信大時代に真っ向から反逆するような不自由さ。まぁ自分のせいなんですけど本当にめっちゃ嵩張るし、場所を取るし……。
でも、そんなVHSの事が好きでした。その、どれ位好きだったかというとVHSを投げ売り(多分レア物なのも確認せず)されている近くのディスカウントショップで買い漁ってはコレクションしてました。僕自身DVDやBlu-rayが出始めた頃その利便性にあやかったり、配信の手頃さ気軽さの恩恵に助かっている人間ではあるんですが、それでもVHS特有のワクワクさは掛け替えのない思い出でしたね……。
なんで僕がそこまでVHSに入れ込んでいたのかというと理由は三つあって、まずやはりVHSでしか見られない様な「変わった」作品が多々あった事。
これがどう説明したらいいか難しいんですが……かつてVHSってこう、スーパーバブル期といいますか、日本もまだ色んな意味で豊かだった頃に兎に角VHSを出せばお金になるんや! という風潮があり、その頃ブームとなった個人レンタルビデオショップ(TSUTAYAやゲオの様なフランチャイズではなく、本当に一個人がVHSレンタルで生計を立てていた凄い時代)店がまたこれまたどこの国で作られたかも分からない映画や、あまりにチープ……失礼、独特な作風の映画もソフト化して売っていたという凄い時代の徒花がね、本当に好きなんですよ。変な例えかもしれませんが、今でいうサメ映画ブームよりもっと破天荒な時代の……。
こちらはドイツ産のSF映画、デコーダー。一応あらすじは某ハンバーガーショップの有線放送に政府的な陰謀を感じた主人公が、それに対抗しようと自ら洗脳音楽を作ろうとする…みたいな話なんだけど謎のストーカー話が同時並行してきたり難解な会話劇になったり凄い、独特すぎる作品だった…。
同じくドイツ産のドイツチェーンソー大量虐殺なるエラいタイトル。ケバい表紙から明らかにあの金曜日映画っぽいけど実際は当時の東西政治(ベルリン)をナンセンスギャグで皮肉ったナンセンス悪趣味コメディ…?地面に埋まってるだけな人を映して胴体が斬られた!とか騒いだりする。
……みたいな、強烈な作品ばかり見てました。こういうの、中身はそんなに面白くない事はあっても、それひっくるめてのノスタルジーが僕にとって最高でした。あぁ、自由な時代だったんだなって……。で、二つ目はそんな中でも本当に隠れた名作、VHSでしか(当時は)見られない強烈な作品に出会えた事。何で僕が東京に出てきた時にわざわざ渋谷TSUTAYAに行っていたのかの理由はここにあって。
アブノーマルやクリーン・シェーブン、ユナイテッド・トラッシュ……って言われても何のこっちゃなタイトルだと思われても仕方ないのですが、これらの映画、配信は勿論DVD・Blu-ray化さえもされていない、VHSでしか見られない作品として狭く狭く、僕含め捻った映画好きに噂されている作品でした。そう、何で渋谷TSUTAYAが重宝されていたのかというと、こういう作品が(まぁ大体貸し出し中だったりするけど!)取り扱われていたからなんです。お宝の山でした。
……で、これがまた悲しい話なのですが、前述の渋谷TSUTAYAがレンタル廃止をしてからのVHSの行方はいまだに知れません。何やら保管だけはしているという噂ですが、2025年問題もあるしマジできちんとしてほしいですね、と空虚の方向に怒りを示しつつ最後の理由なのですが。
あの、ビデオデッキに入れてガチャン……って再生しだす時の磁気テープの回転音ってめっちゃ良くないですか。あの、変な話映写機が回り出した時の音みたいな、あの独特の機械音ってあぁ、映画が始まる……って感覚がするんですよ。これは他のメディアじゃ味わえない不便さ……いえ、愛おしさといいますか。そんな物理的な理由でも好きでした。
何かさっきからずっと過去形で話してないかこいつ? と思われた方、正解です。僕はもう今VHSは集めてなくて……その、愛用のビデオデッキが去年辺りに盛大にぶっ壊れまして……。それと本当にどの口がって話なんですが部屋のスペースと金銭的な理由で手放す事になり……。本当に誰に謝ってんだって話なんですが申し訳ございません……。
そんなこんなで閑話休題、僕にとってVHS、もとい、渋谷TSUTAYAってこの世界には本当に色んな……決して賞を獲るような優れた作品でも、誰もが楽しめる様な娯楽大作でもない、けれどこの俺が作ったこの映画を見てほしい! っていう異様な熱で作られた(方向が明後日だとしても)作品や、兎に角勢いで作られた結果奇想天外になってしまった作品や、陽が当たらないが故に鈍く輝く凄い作品があるんだなと映画に関する見識や理解を深めてくれた存在として、もう影や形はなくても、こんな作品を見た、という強い記憶という形で頭に根付いているんですよね。ありがとう渋谷TSUTAYA。ありがとう、VHSの名作珍作怪作……。
でも本当、真面目にVHS「でしか」出ていない様な作品は場合により海外ではソフト化されている場合もありますが(そしてそういう作品は何か日本でリバイバル上映される。アングスト不安とかクリーン・シェーブンとかアクション・ミュタンテとか)、マジでどこかで偉い人とかがデジタル化というかデータ化しないともうロストメディア化まっしぐらなんで、せめて僕は見た物を記憶の中に強く、留めておきたいですね……。
あ、それと何で僕がこの記事を書こうと思ったのかの理由が実はもう一つあります。
TBSラジオでアフターシックスジャンクション2、という、キングオブステージことライムスターの映画評論も出来るラッパーこと宇多丸さんがパーソナリティでお馴染みの番組なのですが、ここでの特集、12月5日付けの特集が「レンタルビデオ一期一会」なる特集だったんです。
まぁ僕は送ったけど残念ながら採用見送り……(泣 だったんですが、皆さんの投稿、もというレンタルビデオ店思い出が非常に素晴らしくグッとくるモノばかりで、これを聴いていてあっ、やっぱ俺渋谷TSUTAYAにお世話になった事、きちんとブログというか文章に残しておくべきだな……と考え、こういう形になりました。
なのでアドベントカレンダーという機会で頭の中に残っていた思い(というか2023年だから1年も寝かせてしまった)を出力するきっかけとなった木本さん、そして知らぬわという話ではあるんですが……奮起させてくれた宇多丸さん&OMOIDEを聴かせてくれたリスナーの皆さんに感謝を述べつつ、このダラダラとした文章を終わろうと思います。ここまで取り留めのない自分語りを読んで頂き、ありがとうございました。梶原でした。
と、締めつつちょこっとおまけを二つほど載せておきます、すみませんダラダラ続いて…
1.メール供養
やっぱ不採用がどうしても切なかったので、読者の皆さんを巻き込む形になり申し訳ありませんが、番組に送ったメール本文をこちらに焚き上げます。こうね、やっぱ個人的には良い思い出だったのと、皆さんに読んで貰いたい助平心で……。
宇多丸さん宇内さん、アトロククルーの皆さんこんばんわ。楽しく番組拝聴しております。
今回、レンタルビデオ店の思い出に関する特集という事でいてもたってもいられずメールを送りました。本当にレンタルビデオ店に関する思い出があまりにありすぎて、どんな事を書こうかと迷いに迷ったのですが……ここはやはり自分にとって映画好きとなるきっかけとなった、非常に印象的な思い出を綴ろうと思います。
僕がまだ小学生だった頃、それほど貯金も無く、移動手段もせいぜい自転車くらいしかなく、映画に関してもよっぽど両親が見たい映画があるでもないと映画館にも行けない……という環境の中、もう潰れたはしまったのですが自転車で30分程の所にツタヤがあったんですね。
そのツタヤは毎週火曜日にレンタル商品が半額で借りられるという事で、母が時たま気まぐれで一緒に行こうと誘ってくれたんです。その時、確か母の会員カードを更新する際、特典でこの様なガイドブック(非常に年数が経っているため、状態が悪くてすみません…)を貰えたんです。これが僕にとっては革命的な出会いでした。
大人になった今ですと、インターネットの恩恵で労せず気になる映画の情報に辿り着けますが、小学生の頃だと親の許可なくパソコンも触れず、また自分の知る範囲(近所の書店だとか友人の家だとか)でしか情報も辿れない故、このガイドブックは映画の知識に疎かった僕にとって、未知の世界を垣間見れる魔法の書でした。それこそクラシックからおっかないSFホラー、少しエッチなカテゴリまで……もう読んでいるだけで、それこそ僅かな内容の説明だけできっとこんな映画なのかな、という想像力が捗って仕方なかったです。
それだけでなく、ガイドブックに載っているタイトルを実際に店舗で探して見つけた時の嬉しさといったら。実際期待した内容と著しく中身が違っていても、それもまた今思うと人生の酸い的な良い思い出でした。アルバトロスのやけにジャケットが派手な災害系のとか……。そんな思い出もひっくるめてツタヤの、レンタルビデオ店の記憶が今に繋がっている事をしみじみと噛み締めながら、今後も映画を楽しんでいこうと思います。リスナーの皆さんのレンタルビデオ店の思い出も凄く楽しみにしています。
もう長々と書いていますが最後にこれだけ伝えさせてください。件のレンタル更新で貰えるガイドブック、確か2013年まで実施しており、宇多丸さんは覚えていらっしゃるかは分からないのですが、2012年のガイドブックで宇多丸さんがときめきに死すをレコメンドされているんですね。僕にとってこの紹介文が記憶の中で初めてときめきに死すを認識した瞬間でした。本当に素敵な映画を教えてくださり、時を超えてですがありがとうござます。
これね~本当結構渾身の思いを込めて書いたんですが、まぁ実際リスナーさん達のメールのクオリティ高かったし、やっぱ子供の頃に~系はきっと滅茶苦茶に似たような内容出てそうだから、ここは涙を飲みつつ……。ちなみにメールで挙げている当時のガイドブックというのはこれです。若干見苦しい画像で申し訳ないですが。
でも実際これ、いまだに暇潰しで読んだりしてます。まだネットも発展途上期だし、子供だからパソコンもスマホも気軽に触れなかったとき、僕にとって映画にアクセスする術はこれくらいでした。この中の4分の1も見れてないんだけど……。後、まぁ採用はされなかったけれどときめきに死すは僕の中でもオールタイムベストな作品なので、それを宇多丸さんに伝えられただけでも良かった。
2.いつか映画館でリバイバルしてほしい「VHSのみ」映画三選
本文で触れた、VHSになっても以降ソフト化や配信にはまだ来ていない、実質隠れた……というか、何らかの機会が無ければ知る人ぞ知る……なままな気がする映画を僕の見てきた中で三選選びました。本当、最近ですと伝説的なインディース監督のグレッグ・アラキ監督の作品とか、来年ですがモルグ死体消失なんてのがリバイバルする時勢なのでマジでチャンスが来ないかな~と思ってます。尚、2024年の12月の現時点で、ていう感じなのでもしかしたら急に一報来るかもしれません。そうなるといいな。
1.アパートメント・ゼロ
かの皆大好きなキングスマンや裏切りのサーカス等での存在感で知られる英国きっての名優、コリン・ファーㇲが若かりし頃に主演したサイコサスペンス。コリンの役柄は映画好きな孤独を抱える青年。そんな彼の元に気さくな青年がルームメイトとして現れ……というお話。男同士の関係性の拗れの話かと思いきや、思わぬ方向性へと狂気的なアクセルを踏み込んでそのまま帰ってこれなくなる展開が凄い。コリンの知名度的にいつリバイバルしてもおかしくはないと思うけど、なかなか難しい……。しれっといつか特集上映的なので来ないかなと思う。
2.ドラゴン・イン
香港アクション映画界の発展に大きく携わった巨匠ツイ・ハークが手掛けた、兎に角濃密な武侠アクション。建物の高低差や奇怪な得物を使ったアクションの勢いもさることながら、キャリア史の中でも珍しく滅茶苦茶非情な悪役を演じるドニー・イェンが本当に凶悪で最恐で凄い。劇中砂塵に埋まる(本当に)一見コミカルなシーンもあるけど、なまじアクションの才能が天元突破している人が人を殺しにかかるアクションをするとこんなに怖いんだとなるからやっぱり怖い。ツイ・ハークの代表作的な意味でも大画面で拝んでみたい。
3. ザ・ミッション非情の掟
最初に言うとここにいれるには(狭い映画好きな中では)違うだろと言われても仕方ない位に知名度だけは高い作品。とはいえ……DVDはもうとっくに廃盤、VHSもまず通常のルートでは見つけるのが難しく、勿論配信さえ望めない作品でこれほど知名度と実際の鑑賞に対するハードルが釣り合わない作品もあんまないと思う。風の噂だと版権はどこぞのお金持ちさんがもっているとかいないとか……いやまぁソフト自体は持ってるんですが、本当に俺が死ぬまでにどうにか、映画館でこれを拝める日が来るのを願っています。
という訳で三選でした。これらは勧めておいてなんですが、気軽に見るには難度がちょっと高い(かくいう僕も渋谷TSUTAYAで借りて見れたので……)んですが、もしも何かの縁があったら是非見てください。マジで面白いです。
という訳で本当にお開きです。ここまで趣味に走りまくった記事を読んで頂きありがとうございました。及び、アドベントカレンダーの一員に加えて下さった木本さんに感謝を。
ブログクリーンアップ Advent Calendar 2024 - Adventar
明日のご担当はぞひ丸さんです。どんな記事が来るか楽しみです。それでは。
























