(二つのひふみ)
ひふみよ いむなや ことも ちけるらね しきる ゆゐつわゐそを たはくめか うおゑに さりえて のます あせえほれけ。
これを通称「ひふみ」という。弘法大師空海の作といわれる「伊呂波歌」が膾炙する以前は、「ひふみ」が四十七文字(音)をあらわすものとして使われていたという。
これを大きな声でゆっくりと唱えると言霊のハタラキをとても強く感じるが、そのことから「ひふみは祓い詞」とも言われています。但し、四十七音(字)の、どこで切るのか、ということは道統によって違ってくるようです。
この「ひふみ」の、一番最初(ひ)から十二番目の(ち)、迄は、あきらかに和数詞の訓み
に対応する。すなわち、一・二・三・四・五・六・七・八・九・十・百・千」である。
このうちの一から十までの数を十種神宝(とくさのかんだから)を象徴するコトバとして(ひ・ふ・み・よ・・い・む・な・や・ここ・でたり)と唱えた後、「ふるべ、ゆらゆらとふるべ」と加えるのが、
物部神道の布瑠「ふるべ」の言で死んでも生き返る、といわれたほどの、本来は秘詞だった。
大本(教)の出口王仁三郎は、この「一……十」までを「天の数歌」と称して、鎮魂のさいに唱えたようだ。この「一・二・三・四・五・六・七・八・九・十」の方も」「ひふみ」と呼ばれている。もちろん、短い方の「ひふみ」も声にしてみると良くわかるが、非常に大きな「コトタマ」の躍動がする。