「ヘルニアなんですけど、みていただけますか?」という問い合わせが入ることがあります。
今回はヘルニアと腰痛のお話。まあちょっと聞いてください(誰や、それ)。
ヘルニアが原因の腰痛、これはうちではちょっと難しいかも。
でも、ヘルニアがある人の腰痛、これは楽になることがあります。
正真正銘、ヘルニアが腰痛の原因になってる。これは医学の力でないと、、、って思う。
でもなかには「レントゲンを撮ったらヘルニアだと言われた」んだけど、そのヘルニアと今回の腰痛が関係ないんじゃないか、ってこともあるんですよ。
最近、来られた腰痛の男性は病院でヘルニアと言われたんだそうです。
お話をお聞きしてみると
寝起きは起き上がれないくらい痛くて、動きだしたら楽だ、という。一日立って忙しく仕事されてる方なんです。その立って動き出すとどんどん楽になるんだそう。
あとは、一度しゃがんでしまうと、立つときが痛い。でも立って歩き出してしまうと痛みは軽減する。
他には、くしゃみが怖い。なんとかくしゃみをしないように最大限の注意を払ってる。
レントゲンにヘルニアが写ってる。これがわかる、というのはもう医学の恩恵ですよね。
だから、そこは事実として認めるにやぶさかではないんです。
だけど、、、
ヘルニアが原因だとしたときに、動いてるときにヘルニアをくっと圧迫したりしないんだろうか?
くしゃみとヘルニアと因果関係があるんだろうか?
立って動き回る。想像してみてください。
椎間からぷにゅっと押し出され食み出した「そいつ」。ソイツが神経に当たったりくいっと圧迫したりするんですよ。痛いですよね~~~。想像できました?でね、
立つことによって体重が脊柱ラインにのっかり、腰をひねって歩いたりもして。
この間、痛くないってこのお客さんはおっしゃってるんです。つまり、奇跡のような確率で食み出した椎間板の一部が、神経に触れずに存在するわけです。
もっとも、は~~~~っくしょいっとくしゃみをするときはヘルニアが神経に当たっちゃうんです。
・・・・
ということを推測するよりは、、、
素直に、ヘルニアはあるんだけど、今回の腰痛とは関係がないんだね、と考えたほうが通りがいい。
変なたとえ。
膝頭を火傷した。治りかけのときは皮膚がパリパリして伸ばすと痛いですよね。膝頭なもんだから、曲げると皮が引っ張られて痛い。
これは、火傷が原因の膝痛です。
でも、火傷から十年も経っていて、火傷のあともわからないくらいにキレイに治って。それでも曲げると膝が痛い。
これは、火傷がある人の膝痛です。
ま、こりゃ笑い話として読み流していただいて(なら、読ますな、ちゅうの。爆)。
話を戻すと、「ヘルニアはあるんだけど、今回の腰痛とヘルニアに因果関係があるとは思えないなあ。これって、『普通の腰痛なんだけど、レントゲンにはヘルニアが写ってる』というケ-スなんじゃないのかなあ」という患者さんもおられるんじゃないか、ってことなんです。
その因果関係は、お客さんがどういうときに痛いのか、どういうときは痛くないのか、を聞くだけである程度は推測できるものだと思う。
医学的、科学的ではないかもしれないけど、「話を積み上げていけば」そうとしか考えられない、と。
お客さんはウソをつかない。お客さんの話に真実があるとしたら、もっとも辻褄を合わせやすい論理はなにか?て組み立てていくんです。
今日もありがとう。