陰陽(いんよう)というのは「表と裏」に近い意味があり、古代中国思想の一部とも言われています。今回はその陰陽の性質からこの世界を考えてみる回です。

 

 

 

 

◇目に見える物質は全て陰

 

まずは簡単に陰と陽の性質を紹介したいと思います。

陰の性質は「冷たい、重い、暗い、沈む、マイナス」のようなものです。一方の陽は正反対の「暖かい、軽い、明るい、浮く、プラス」のような性質を持っています。

 

上記の性質を踏まえた上で、陰に注目してみましょう。陰には「重い」や「沈む」のような「動きを止める」という性質が見受けられます。

ここで出来たてのお味噌汁を思い浮かべてみてください。お味噌汁を器に注いだ直後は味噌が浮遊して綺麗な黄土色をしています。しかし、少し時間がたつと味噌だけが器の底に沈殿して、お湯と味噌に分裂してしまいます。この世界はまさにこんな状態なのです。

 

どんなモノであれ、エネルギーを保有することができます。エネルギーを保有している状態はの性質が強いことを意味しています。つまり、陰とは正反対の「動き回る」性質です。

何かが動き回ると、どんどんエネルギーを消費しての状態に近づきます。そうすると動き回っていたものがどんどん底(地上)に落ちていき、やがて沈殿して落ち着きます。この沈殿してつもりに積もったものが物質です。ということで、物質や物体とは陰の性質が非常に強いものということになります。言い換えると、動き回る燃料を使い果たして空から落ちてきたものとも言えます。

 

 

◇陽はどこにいるのか?

 

陰の性質は対象を動かなくさせるというもので、この物質世界を構成する源となっています。それでは陽の性質をもつものはどこに存在しているのか?

 

陽は対象に動き回る性質を与えます。そして、陽の性質には浮くというものもあります。つまり、空あるいはもっと高くで動き回って浮遊しているのが陽の性質を持つものです。

日常でも似たようなことが起きます。水を鍋に入れて熱すると、どんどん温度が上がり沸騰し始めます。そうすると水が水蒸気に変わり、モクモクと天井へ上がって最終的には目に見えなくなります。これは水(液体)が熱からエネルギーを与えられて水蒸気(気体)に変身する過程です。この熱からエネルギーが与えられることが陽の性質を得る瞬間です。エネルギーを失って個体や液体として動かなかった水に、熱を通してエネルギーを与えることで動き回る(浮く)エネルギーを得たわけです。

 

例として熱というエネルギーを紹介しましたが、どんな方法であれエネルギーさえ補充できれば陽の性質を得ます。そして、止まっていたものが動き出し、浮き上がり、最後には目に見えなくなります。

ここで重要なのは、陽の性質は目で見えなくなるという性質も与えるということです。

 

 

◇陰陽と火と水

 

人体にも陰陽が存在しています。ではどこにその性質があるのかというと、左半身が陰で右半身が陽です。昔どこかのお寺で聞いた話では、左右の本来の語源は、左は「水清める」右は「火がなんとか〜でした(すいません、忘れてしまいました…)」らしいです。何が言いたいかというと、左は陰で右は陽。そして、陰を象徴するものは水で陽を象徴するのものが火なのです。

 

水はもうこれ以上行けないというとこまでドンドン下へ向かい、やがて落ち着きます。水の始まりは雨で、雨は山をくだり川や滝を形成したり、地下を通ってやがて海に合流します。これはまさに陰の性質です。一方の火は、浮く性質を持っています。ロウソクやライアーで火をつけると、火の上部にモワモワっとした上(天)へ向かう力を感じることができます。科学的には、空気が熱せられて膨張することで上昇気流的なものが起きているのですが、これがまさに陽の動き回る、浮く性質です。

陰陽とセットで用いられるのが五行説(陰陽五行説)です。五行というのは木・火・土・金・水の5つで世界の全てが構築されているという古代中国思想です。そしてこの中にも水と火が登場しますが、火だけが特殊なことにお気づきでしょうか?他の4つ(木・土・金・水)は常に地球上のどこかに生えていたり、埋まっていたり、転がっていたりと存在しています。一方の火はと言うと、特殊な状況でしか存在せず、しかも空や地下などの見えない世界からやってきます。自然界で火が現れるのは、雷や強い日光による自然発火か、隕石や地下から噴出したマグマからの引火です。自然界で火を見かけることは非常に稀で、それは陽の目に見えない世界からやってくる力だからです。しかも火は対象に熱を与えますが、熱すると言うのは最も速く大量のエネルギーを与えることに繋がります。

 

もし山火事などをニュースで見聞きすることがあれば、「その場所には何かある」と思ってください。燃えたと言うことは、見えない世界から直接力が与えられたということですので。

 

 

 

 

【KAITON’S コラム記事】

 

 

KAITON (フリーライター)

高校で人生最大の絶望を経験。それをきっかけに視野が広がり始める。世界を知る中で、現代社会の限界に気づき、精神世界に人生の本質を感じる。一度は就職活動をするものの、また新たなるチャレンジ、内定を辞退し、本当の自分の人生を歩み始める。

コラム発信への想いは、こちらにて紹介しています。

 

 

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