わたしとダンナは今から12年前に知り合った

ダンナはバツイチだった

二人の子供がいた

当時25才のわたしは


あまり考えないようにしていた

養育費

二度と会うことにはならない子供


ダンナはきっと会いたかっただろう


わたしは


早く子供が欲しかった


ダンナとわたしの子供が

そしたら完璧な夫婦になれる気がして


やっと息子が産まれたとき

ばあちゃんちに預けた息子を

前の奥さんとの子供が世話をしにきてくれていた


わたしは


涙がでそうになった


いい子に育ててくれた奥さんに


大人になった娘ちゃんは時々遊びにくる


ダンナは色っぽい娘に戸惑いながらも


いとおしそうにみる


ああ


この人のこんな所が好きだ

わたしは11年の結婚を経てもなお


ダンナがいとおしい


病気に理解がないひとだけど


こっそり帰る前に薬をのんで


元気をだす


あたしにできることは元気におかえりなさいを言うことだけだ