わたしはビールが好きだった
3ℓは呑んでいた
朝から泥酔するまで。
はじめからそうだったわけじゃない
もともと好きだったけど、家では飲まないタイプだった。
躁鬱がはじまるまでは
躁鬱は常に苦しい
どうにかして欲しい逃げ場所を
わたしはビールに求めた
酔えば辛さを忘れられる
わたしは味をしめた
量がだんだん増えていく
辞められない
苦しい
眠剤をかじりながら
早く眠りが来るのを待った
もちろんビールを呑みながら
旦那には見放されていた
あたりまえだろう
酒びたりの浮気女なんて眼中にない
ますますビールに走る
お金が続かない
ストローでビールを呑んだら酔いが早いと聞きやったりもした
あたしなんて死ねばいい
リーマスとなんだかわからない薬を20錠つまみにビールを呑んだ
死ねなかった
吐いて戻した
目がチカチカしてだるくてしばらく動けなかった
旦那に離婚を通達されたがビールだけはやめられない
躁鬱のせいでビールに溺れていることを初診で言われた
治療しだしたとき断酒を命じられた
それから2年ビールを呑んでない
はじめはCMを見るのも辛かった
呑みたい
もう呑んではいけない
酔って息子に暴力もふるって
何一ついいことなんてなかった
ビールは悪魔の薬だった
立ち直って平気でお酒飲めないんですといえるようになったと思う今
アルコールで苦しんでいる人
なにかほかに原因があるかもしれない
楽しいお酒が飲めるようになって欲しい
浴びるようにのんでいたあたし
泣きながらのんでいたあたし
お酒は一人で飲むものではない
お酒は別名キチガイ水というそうです