PM討論会のテーマは、「あなたがコンサートで聴きたい1曲」です。ファンの投稿が4曲紹介されています。

 1曲目は「枯れない花」。投稿者は、夫婦として輝いていたいので、「互いに枯れずにいたい」思いを、この曲に託している様です。

 小生も、この曲、大好きです。過去には、こんな風に綴ったこともありました。「枯れない花」は2002年4月24日に発売されました。この作品は真梨子さんにとって新たなスタートを記念すべきものとなったと思います。2001年にはソロデビュー20周年記念のアルバム「THE BOX」をリリースしてコンサートも過去20年の高橋真梨子の軌跡を辿る構成で自由なステージを務めた様に思います。

真梨子さん自身もこれからは自由にやりたいことをやるといった抱負を述べていました。そんな新生、高橋真梨子の思いを込めたメッセージが「枯れない花」ではないでしょうか。真梨子さん自身が「枯れない花」でいたいという強いメッセージは我々ファンにとっては何とも心強いものでした。

 「time of love」コンサートのアンコールのステージで真っ赤な花柄のワンピースで「枯れない花」を歌う真梨子さんの姿が好ましく眼に焼き付いているファンも少なくないと思います。

 2曲目は、「万華鏡」。投稿者は、「せめて雨が止むまで恋人でいさせて」と云う詞に、そこはかとない切なさを感じたと云います。

 小生も、「万華鏡」を生のステージで聴いた際は、胸が揺さぶられる感動を覚えた記憶があります。

 真梨子さんには珍しいアップテンポの乗りの良い作品です。恋をなくした女の涙や寂しさ、心の痛手を雨に打たれて流してしまおうという情熱的なラテンテイストな一曲です。

 元々真梨子さんはカプリシャスのヴォーカルとしてラテンも勉強しています。父親が愛したジャズと並んでラテンは真梨子さんの歌唱の根底となっている音楽に違いありません。そのラテンの流れを十二分に感じさせてくれるのがこの曲です。

 最初にこの曲を聞いたときの驚きと感動は忘れることが出来ません。今でこそ落ち着いて聴くことが出来ますが、最初は思わず腰を浮かして踊りだしてしまいそうな誘惑に駆られたものでした。

 ヒロインはカーニバルのダンサーでしょうか。年齢は、20代後半か。カーニバルとは、謝肉祭のことで、元々カトリックなど西方教会の文化圏で見られる通俗的な節期で、四旬節の前に行われます。

 真梨子さんの詞は、褐色の肌を大胆に露出して、降りしきる雨をものともせずに腰を振るエネルギッシュな若い女性を想像させます。彼女のサンバは、徐々に哀愁が籠ったステップに変じていくのです。彼女が意識するか否かに拘わらず、彼女の踊りは乾いています。彼女は、ひとつの恋を喪った哀しみとは裏腹な高揚感も感じ始めていたかも知れません。