「川柳」とは5-7-5の17音で詠まれる日本生まれの定型詩ですね。近年は自作の川柳を募集する一般公募のコンテストなども開催され、世間にも周知が広がっています。

 川柳は江戸時代中期に誕生したと云います。日本には古くから5-7-5-7-7の31音で詠まれる「和歌」という文化がありました。川柳の起源を振り返ると、この和歌に行き着きます。

 鎌倉時代に入ると、上の句(5-7-5)と下の句(7-7)に分け、それぞれ別の人間が詠む「連歌」が生まれ、江戸時代中期にかけて和歌を凌ぐ程の人気となり、広く人々に浸透したとか。

 やがて、お題として下の句を決め、それに誰がうまく上の句を付けられるかを競い合う「付け句」が、新しい文芸として知られる様になりました。その付け句から下の句を除いても意味の通るものを、点者として選んだのが柄井川柳だったのです。以来、5-7-5の句を、柄井の名を採って川柳と呼ぶようになったと云います。

 ChatGPTに、真梨子さんをテーマとして、川柳を作ってもらいました。曰く、「歌声が 心に響く 高橋の」。「真梨子の 情熱歌声 胸に染み」。

 どうでしょう。小生は、イマイチだと思います。そこで、「もう少しに響くように」と改善を求めました。

 すると、こんな句を返して来ました。「真梨子の 歌声響く 夜の街」。「熱唱が 心震わせ 涙する」。

 最初よりは、幾分マシな様には思いますが、もう一つでしょうか。小生には、真梨子さんの歌声が夜の街に響く印象はありません。夜の歓楽街にバラードの女王高橋真梨子は似つかわしく無い様に思います。

 ただ、生成AIは、真梨子さんの代表曲「桃色吐息」が、深夜帯のCMイメージソングとして流れ、瞬く間に若者の心を捉え、大ブレークした事実を踏まえているのかも知れません。

 「熱唱が 心震わせ 涙する」は、なかなかに、真梨子さんの実像を表しているかも知れません。真梨子さんのコンサートは、当に、彼女の熱唱が、ファンの心を震わせ、涙させるのです。

 真梨子さんの歌は、押しつけがましく無く、リスナー一人ひとりの感情に柔らかく響いて来ます。それぞれの琴線を、それぞれに震わせるのです。歌手高橋真梨子は、歌のヒロインにならず、ストーリーテラーとして、リスナーに向けて丁寧に歌詞を紡ぐのです。

 真梨子さんの代表曲を、あしらった句も作ってもらいました。曰く、「桃色の 吐息が今も 胸に染み」や「五番街 歌に乗せたる 想い出よ」だとか。

 なんか、あまり面白くありません。「情熱が 桃色吐息で 燃える恋」では、どうでしょう。「真梨子さん 桃色吐息の 女神様」は、如何でしょう。小生も、あまり文才には恵まれていないかも知れません。

 川柳は、約束事に捕らわれず、誰もが詠めるところが魅力かもしれません。小生も、これを機会に川柳に挑戦してみようかと思っています。「ゴルフ川柳」やら「温泉川柳」等々色々とサイトがある様です。