「真梨子さんDEスケルトン」の「タテのかぎ」、最後は、「17.泣かないで思い出よ」です。「帰り道を教えてよ」ですね。

 鮎川めぐみ作詞、作曲は松田良。鮎川さんは、来生えつこ、竜真知子等と並んで、真梨子さんが信頼する作詞家の一人でしょう。

 この作品は、真梨子ファンの間でも人気が高い様で、2019年の「Katharsis」ツアーでもオープニングに歌われています。また、1994年のロンドン「ROYAL ALBERT HALL」公演等でも歌われていました。

 若いヒロインの迸る純情が澎湃と感じられます。真梨子さんの歌のヒロインにしては、幼い感じもします。小生の印象では、二十歳前後でしょうか。大学生か、あるいは、社会人1年生と云ったところでしょうか。

 彼女にとって、初めて心から愛した男性だったのかも知れません。出逢って一年くらいでしょうか。彼女の彼に対する愛が深まれば深まるほど、彼の心が遠くなっていく予感はあったのかも知れません。

 「私たち終わったのね」。彼女は、涙を堪えて、別れの言葉を吐き出します。彼が言い出す前に自分から別れを告げるのが、彼女の最後の願いだったかも知れません。

 「私には仕事がある」と彼女が思ったかどうか・・・。暫くは、仕事に没頭することで、彼を忘れるしかないかも知れません。ちなみに、彼女の仕事は、ゲームのプログラマーだったらどうでしょう。自分の体験が恋愛ゲーム製作に生かせるかも知れません。

 恋に破れて、帰り道を闊歩する彼女を海風が優しく撫でていきます。火照った体が次第に冷めて来るのが分かります。「帰り道を教えてよ」と彼女は輝く星に祈っていたかも知れません。

 漸く、「タテのかぎ」が終りました。次は、「ヨコのカギ」です。どうでも良いことですが、「タテ」は「カギ」と、「カタカナ」なのに、「ヨコ」は、なぜ、「かぎ」と「かな」なのでしょう。今更ながら、単なる誤植とも思えませんが・・・。

 それは兎も角、「ヨコのかぎ」です。「1.うららかな陽射しが」。これは、メロデイー♪が浮かびます。「夜明けのミスト」です。

 作詞は、真梨子さん、作曲は松田良です。真梨子さん、25枚目のオリジナルアルバム「time of love」収録ですが、小生の記憶では、真梨子さんがコンサートで歌唱した実績はありません。

 先を急ぎましょう。「2.フリーハウスに入りびたりの」。これはもう、すぐにメロデイー♪が浮かびます。

 「ファジーレストラン」です。作詞は、真梨子さんで、作曲は、「夜明けのミスト」と同じ松田良です。1995年発売のアルバム「PURE CONNECTION」収録です。

 2008年だったか、NHK音楽紀行「音楽旅人」で、真梨子さんが取り上げられ、MCだった鶴瓶が、この作品こそ作詞家高橋真梨子の真骨頂と評価していたのを記憶しています。