この「Superstar」、遡ること2年前の1969年にデラニー&ボニーが「カミン・ホーム」という曲とのカップリングでB面曲としてリリースしたのだとか。ロック・ギタリストに思いを寄せるグルーピーのことを歌にしたもので、元々のタイトルは、ずばり「グルーピー(スーパースター)」だったそうです。因みにA面がエリック・クラプトン、B面がレオン・ラッセルとの共作という贅沢な組み合わせだったとか。

 「Superstar」の今は亡きカレン・カーペンターには真梨子さん、同年代ということもあり特別な思い入れがあるように思います。マイナーで切々と訴え掛ける曲調が真梨子さんにピッタリだと思います。往年のカレン・カーペンターと違い真梨子さんの円塾を感じさせる一品に仕上がっています。これも若い頃から歌いこんできた賜物なのでしょう。

 続いては、「Smile」「 Oh! Carol」でしたか。コンサートから大分日が経っているので記憶が薄れてきています。次回からはメモを取るべきかも知れません。年は取りたくないものです。

 洋楽3曲の後は黄色のドレスを脱ぎ捨てて黒のミニドレスに変身です。小生、この衣装好きですね。真梨子さんに良く似合っています。曲は「時の過ぎ行くままに」です。これも亡き阿久悠の傑作ですね。

 彼自身、生前この作品は自作のベスト3に入ると公言していました。もちろん「ジョニイへの伝言」も3本の指に入るそうです。ただ、もうひとつが何だったかは記憶にありません。いずれにしても真梨子さんは阿久悠曰く「乾いた官能」です。

 ステージは真梨子さんの健康的な色香満載です。かつては、沢田研二で一世を風靡した「時の過ぎ行くままに」も今や完全に真梨子ワールドの一員になっています。会場は総立ちで、拍手で盛り上がっています。

 頭を禿げらかしたオッサンや多少運動能力に衰えを見せる婆さんたちも必死に体を動かし楽しんでいます。立てないのか立たないのか定かでない爺さんたちも少なくありませんが、会場はノリノリです。やはり日曜日の会場はファンクラブを中心とした真梨子ファンのベテラン?が少なくないようです。

 続いては「オレンジ」です。かつて真梨子さんは「どうってことない曲なんだけど、なんか良いみたい」と語っていたことがあります。確かに「なんか良い」曲ではあります。会場は引き続き総立ち状態が続きます。

 イントロでは藤井さんのギターが見せ場を作ります。かつては小生もあんな風にエレキギターを弾く日を夢見たことがありました。小生が小学校から中学にかけてはグループサウンズ全盛時代でした。寺内さんのテクニックをコピーしたのも懐かしい思い出です。

 ああ、「時の過ぎ行くままに」ではドラムの山下政人とパーカッション・マロの打楽器の共演も見せ場だったと思います。マロは髪型がゴールデンリトリバーだとからかわれていましたが・・。

 「オレンジ」で盛り上がった会場も漸く全員着席で落ち着きます。