統計の重要な概念として
「平均値とその分散」
があります。
なぜこれが大事かというと、一般に、平均値に比べて、「分散」を見逃しがちだからです。
「分散がある」というのはどういうことかと言いますと、たとえば、プロ野球で新人王をとった人は次の年にはなかなか活躍しないという法則があるようですが、それは、たまたままぐれで新人王をとる人のほうが、とるべくしてとる人より多いからです。
つまり、その年、ふだんの自分の平均的なパフォーマンスより格段によい結果が出た(分散が大きく出た)、ということです。
それが幸運によるものなら、その後「平均」に回帰しますので、次の年は悪くなって、収支はとんとん、というわけです。
もちろん、何年かに一度は、ほんとうに能力が優れていて、素晴らしい成績を上げ続ける人も出てくるでしょう。それでも確率としては、たまたまよかったという人が新人王をとるというほうがずっと多いのです。
サロン経営においても、
月に1-2度は、ふだんの3倍程度の来客や電話が鳴るような、爆発する日はありませんか?
しかし、翌日からはふだんどおりに落ち着き、結局は平均に回帰します。
データを見るときには、ものごとには「平均」だけではなく、「分散がある」ということを把握していると、経営にも役立ちます。
また、数字の果たす役割は、将来を予測できるようになることだと思います。
(これまで集めてきた情報・数字を分析して統合したときに、見えてくる新しいこと、それが仮説になるわけです)