浅はかな転院
髪を切りに行っていた。
家の近くの、地域密着型なかんじのこぎれいなお店。
いつもの店員さんは、いつものように「オダジョー」を
かるーく意識した風貌。結構すきだ。声が甲高いのが玉に瑕。
というわけで、さっぱり。夏も大丈夫。
そんないでたちとは裏腹に、こころはいつもどんよりしている。
天気の所為でもあるまい。自分をとことん嫌った結果、
何も残らない。そういうことに気がついた。
この前のように、自分の口が恐ろしく軽いことは反省しなきゃ
いけないし、止めるように十分気を使っている。
その辺はいまのところ大丈夫そうだ。過去をつつかれない限り。
でも気分が晴れない。断薬しているわけでもないのに。
セレネースを沢山飲んでいるのに、気分は落ち着かない。
もとちゃんちから近い、昔通っていたクリニックに通いなおそうかと
思った。
部屋を片付けていたら、本当に偶然に、そのクリニックの診断書の
コピーが出てきた。平成15年だから、もう5年前だ。
病名は「自律神経失調症」だった。まだ「うつ」ではない時代。
もとちゃんとわたしが必死になって病気と闘った、いや、戦っていたのは
もとちゃんだけか。わたしは逃げてばかりいた。なにも向き合おうと
しなかった。今ではその後悔だけが残る。そんな思い出のクリニック。
もとちゃんと近い場所にいたいだけで、転院を考える自分が、
あほらしくて笑える。どこまでも考えの浅い自分にあきれてわらえる。
自虐的になっているわけじゃない。自分を見つめなおしているんだ。
セレネースを飲みながら、今晩はそのことでも考えて寝よう。
おやすみなさい。