仕留めた獲物を握る サケマスのリスク考察 | 海川山野 漁人

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四季折々酒肴探求

先日仕留めた天然尺レインボー

捌いて見ると脂も乗りコンデション良好。

気休めながら一応一晩冷凍し寄生虫対策とし、解凍して捌きに掛かり。

(野生渓魚で脅威となるのはエキノコックス、線虫類、ハリガネムシ、サナダムシ等 家電の冷凍庫程度の温度ではあくまで気休めなのでお奨めはせず、生食せず加熱するのが絶対安全)

ニジマスは粘液質で柔らかく捌くのに四苦八苦。

ストックの根ワサビを摺り

アラと中骨は湯引きし味噌仕立て。

手持ちの岩蛸とニジマスの握り。

センナの醤油漬けも最近仕込んだ自給自足の食材か。

昨今出回る「養殖サーモン」は人気の寿司ネタと聞き及び。

百歩譲って国産のブランド化されたサーモンならいざ知らず、海外産の養殖サーモンを安いから、美味しいからと無警戒で頂くのは、自分が直面している寄生虫のリスクと同じかそれ以上の脅威が潜む可能性が有る事を顧みる人は驚く程少なく、、、

高密度、高ストレスの飼育環境、与える飼料は良くてミンチ、普通はペレット、その食味の決定要素は飼料の影響大。

元来白身のサケマス類の身の色は、与える色素由来と考えても大きく間違っては無くアノ鮮やかな色合いの由来を思う人は幾ばくか、、、

養殖魚の鰭は擦り切れ胸鰭、尾鰭は丸く、魚体は白変した傷だらけ、病死を抑える為抗生物質大量投与、、、

最終流通段階での映える、万人向けの食味が良い等そう言ったメリットのみが独り歩きし世に踊る。

ただ大々的に養殖サーモンが出回り出して、現時点で大きな問題は起こってない事は確かな事で、その歴史はたかだか三十年に満たぬ事もまた事実。

いずれにせよ自分は仮に問題あるなら自己責任派。

性懲り無く野生を頂き、リスクを感じつつも今日まで生き延び。

余談ながら焼き鮭の一切れも、昔のやたら塩辛いあの塩鮭を舌はひたすら求めるも、最近ソレと出会う機会は限りなくゼロに近づき。