そこまで人気が偏っている訳ではないが、第165回天皇賞(春)の最も大きな見どころはやはりディープボンドvsタイトルホルダーの構図といっても正直過言ではない。やはり能力がメンバーの中では抜けている。果たしてどちらを高く評価したのか?また押さえておく穴馬とは?

 

 

△1.アイアンバローズ

スタミナは相当豊富。前走は直線で少し内を走ったことも加味するとディープボンドと大して変わらない好走だと思う。ステイヤーズも捲りながらしっかり粘っている。スピード感のある馬ではあるが中山で上手く粘る時点でこの舞台の適性は高く、東京2400mで上がり33.6を記録しているのは単にスペックが高いだけとみている。現在4番人気は想定通りといったところ。押さえる必要はありそうだ。

 

2.ハーツイストワール

ここまでほとんど左回りの中距離を使っている。福島で惨敗している中でいきなり阪神3200mに対応できるとは思えない。

 

3.ディバインフォース

出は悪く基本的に後ろから。ステイヤーズSの最後の伸びは確かに印象的だったが、今回予想される縦長の展開で前に届くほど切れ味があるとは思えない。

 

4.ユーキャンスマイル

ハイレベルなG1を3戦経験した後多少の成長がみられるかと期待はしたもののむしろ去年と比べるとパフォーマンスは劣っている。流石に厳しいか。

 

△5.マカオンドール

好走するなら差す形。前走は道中の折り合いもあって伸びなかった。あれほどのゆったりとしたペースを経験すれば今回はその点で問題はなさそう。あとは直線に向いたときどれだけスピードをつけているか。コース的に直線一気は無理があるのでコーナリング能力が物を言うレースになりそうだが、阪神大賞典での動きもさほど悪くはないのでここでも好走可能か。

 

6.メロディーレーン

有馬記念とダイヤモンドSでの連敗明け。流石に大きく変化はなさそう。

 

△7.テーオーロイヤル

青葉賞での好走があるように府中の高速馬場が合うタイプ。今回も前の方で競馬をすると仮定すると、前走とは違って相当なタフさが求められることになる。また斤量が一気に4kgも増えるのは馬にとってかなり酷である。厚く狙うのはもう少し経験を積んでからか。

 

△8.クレッシェンドラヴ

日経賞はかなり展開が向いたと見られているが、タイトルホルダーを前に置いて2番手につけて意外にも上りは速めで決まっていた。重馬場や福島で成績を上げているのを考えると前走の条件はそこまで望ましいものではなく、阪神3200mならばより相性があってもおかしくないと考えている。8歳ということで状態も考慮しつつだが調教の動きも悪くない。

 

9.ヒートオンビート

東京のような高速馬場でもタフな馬場でもしっかり粘れるタイプだと思っていたが、どうも京都大賞典の垂れ方が気になる。鞍上の戸崎騎手は敗因不明と話していたが単に上りのかかる阪神が合っていないのかもしれない。日経賞も道中のペースは緩く、最後は瞬発力勝負になっていたので展開は向いた。ここではあまり狙いたくない。

 

10.トーセンカンビーナ

持久力があるのは事実。2年前の同レースでしっかり捲って好走しているようには見えるが、もう少し上がりの速さを活かせる舞台が望ましい。

 

☆11.マイネルファンロン

重賞を勝っている時点である程度の素質が見込めるのは事実。いくらその後大敗したとしても条件が整えば狙えるタイプの穴馬。問題は今回の舞台が合っているかどうか。大幅な距離延長についてはこれまでの走りを鑑みるとむしろプラス要素になると考えるが、レーシングスタイルは変わらず差す走りをするとなると前に届くかは微妙。

 

12.ハヤヤッコ

前走は上手く内を回って残った。確かに芝でもある程度の能力は見込めそうだが、これまでダートを主戦場として3年以上走ってきた馬がいきなり芝3200mで差すならば、前走でもう少し迫力のある終いが見れてもいいはず。

 

13.ロバートソンキー

3勝クラスでも迫力のある走りができていない。むしろここまで人気があるのは異常とみるべき。(ちなみに ロバート ソンキー ではなく ロバートソン キー である。由来はシンガポールの繁華街より)

 

14.ヴァルコス

ダイヤモンドSの末脚は特に感心できるものだった。イン側の荒れた馬場を通って3着を争えている。再び東京だったら狙ってもいいが、上がりの遅いこの舞台でいつもの差す競馬が通用するとは思えない。

 

▲15.タガノディアマンテ

京都記念のように前で粘る競馬をするのも悪くはない(馬場も考慮すると最善の選択だった事は間違いない)が本質的には差し馬である。今回は一体どういう位置取りをするのか気になるところではあるが、距離適性は問題なく、ステイヤーズステークスや中山金杯の走りを見てもわかる通り渋った馬場にもしっかり対応できる。

 

◎16.タイトルホルダー

このメンバーなら単騎逃げはほぼ確実だろう。むしろ逃げないで勝つというのは厳しいように思える。2500mの日経賞と3000mの菊花賞において、コースや馬場の違いは多少あるとしても、ほとんど同じペースで走って終いのスピード感がほぼ変わっていない時点でも相当な持久力お化けと見ている。菊花賞の場合はメンバーのレベルの低さもあるかもしれないが、後方の馬でも馬場と距離に苦しんでいるような弱々しい走りをしている。その中で1頭だけ脚の回転数と力強さのレベルが違っていた。去年の春天のような馬場であれば十分逃げ切れそうだ。

 

△17.シルヴァーソニック

近2走は川田騎手による完璧なペース読みもあっての好走。素質自体はそこまでないと考えており、相手強化のこの舞台では素直に薄く押さえる程度が妥当。位置取りで困ることはない賢い馬なので再び展開を味方につけて走る可能性はあり。

 

〇18.ディープボンド

大外枠ではあるがゲートの出は安定して良いので、位置取りに関しては特に問題ないか。これまではスタミナというよりもズブさが目立っているイメージだったが、馬場が硬かった前走は終いにスピーディーさが増していた。それでも東京などには対応できないだろうが、古馬になってしっかり成長しているのは事実。今回は大外枠ということで中団に付けたいこの馬としては多少不利。当日は雨が予想されるもののそこまで荒れた馬場にはならず、前残りの展開も十分あり得る。もちろんこの馬の能力は相当高く、これからも第一線で活躍し続けそうだがここはタイトルホルダーを推奨したい。

 

買い目(買えないけど)は

馬連 16-1,5,7,8,11,15,17,18 計8点

三連複フォーメーション

16-1,15,18-1,5,7,8,11,15,16,17,18 計18点