ついにやってきた。今日は過去最多の22頭の日本馬が参戦する「ドバイワールドカップデー」である。ゴドルフィンマイルからダート王を決めるドバイワールドカップまで、全8レースの見どころをまとめた。馬券販売のある4レースに関しては見解と買い目、ドバイワールドカップは全頭診断を行った。日本馬の活躍を目に焼きつけ、そして世界の競馬を楽しもうではないか。

 

ゴドルフィンマイル(GⅡ) ダート1600m 21時20分発走

出走する日本馬は

4.バスラットレオン 坂井瑠星

7.フルフラット 吉原寛人

14.ソリストサンダー C.デムーロ

の3頭。

この中で一番有力なのはソリストサンダーか。前走は前残りの展開でもしっかり好走。得意な距離でどこまでやれるか。天才吉原寛人の騎乗も楽しみだ。

注目は前走でホットロッドチャーリー(ドバイワールドカップ出走予定)の次の2着に入線した1.アルネフッド、去年の覇者12.シークレットアンビションなど。

 

ドバイゴールドカップ(GⅡ) 芝3200m 21時55分発走

出走する日本馬は

9.ステイフーリッシュ C.ルメール

13.ヴェローチェオロ M.デムーロ

の2頭。

ステイフーリッシュはレッドシーターフで慣れない逃げ策をとって圧巻の勝利。ここでも連勝が期待される。ヴェローチェオロも個性あふれる現地映像が印象的だった。共にステゴの血を持つ馬。「ゴールドカップ」で「黄金」の走りを見せられるか。

立ちはだかるのは5戦5勝の12.マノーボ。現地オッズでも圧倒的一番人気だが、日本勢は連勝を止めることが出来るのか、注目したい。

 

アルクオーツスプリント(GⅠ) 芝1200m 22時35分発走

出走する日本馬は

6.エントシャイデン 坂井瑠星

9.ラウダシオン C.デムーロ

の2頭。

エントシャイデンは昨年のフォレ賞のような走りができるか期待。ラウダシオンも前走の1351ターフスプリントでも好走できていた。

個人的にはかなり楽しみな一戦。アベイドロンシャン賞を制したアケースオブユー、イギリスのチャンピオンズスプリントステークスの勝ち馬クリエイティブフォース、ナドアルシバターフスプリントを5馬身差で圧勝したマンオブプロミスなど、有力馬ぞろいだ。明日は短距離G1高松宮記念が行われるが、こちらのスプリント戦にも目が離せない。

 

UAEダービー(GⅡ) ダート1900m 23時10分発走

出走する日本馬は

6.コンバスチョン W.ビュイック

7.クラウンプライド D.レーン

12.レイワホマレ C.ルメール

13.セキフウ C.デムーロ

の4頭。

やはり注目はサウジダービー2着だった13.セキフウ。前走のような鋭い末脚が見せられれば勝利も狙えるだろう。全日本2歳優駿、兵庫ジュニアグランプリ共に2着だった6.コンバスチョンも有力候補だ。

もちろんサウジダービーを制した11.パインハーストも参戦しており、連勝が期待される。UAE2000ギニーの勝ち馬4.アジュアコーストにも注目。

 

ドバイゴールデンシャヒーン(GⅠ) ダート1200m 23時45分発走

ここからはJRAによる馬券販売のあるレースになる。まずはダート短距離のこのレース、出走する日本馬は

10.レッドルゼル 川田将雅

14.チェーンオブラブ 坂井瑠星

の2頭。

 

◎10.レッドルゼル

素質、実績共にトップクラス。勝ちをそこまで期待できるような脚質ではないが大崩れはしないはず。馬券内はかなり堅いだろう。とはいえ先行勢がかなり多いレースになりそうなので仕掛けのタイミングには十分注意したい。ここは川田騎手の好騎乗を期待する。

〇5.エバーファスト

現在10番人気。他に圧倒的な有力馬がいるわけでもなく、馬券発売のある4レースの中では一番荒れる可能性が高いと考えているため対抗とした。これまで中距離をメインに走ってきており、2019年のプリークネスステークスでは2着と健闘した実力馬。1200mは初になるが適性はあってもおかしくないように思える。特に注目したいのが3レース前の条件戦(メイダンダート1600m)で、直線向いてから一気に加速し他馬を置き去りにするが最後は垂れてもう少しで差されそうになった。血統を見てもスピード面は問題なさそう。

▲11.ストロングコンスティチューション

レッドルゼルと併せるようして差してくるならこの馬かチェーンオブラブ。オッズ的に妙味のあるこの馬を選んだ。前が崩れるような展開になれば突き抜ける可能性もあると考えている。前走は相当外を回らされたのもあって不本意な走りに。ルメール騎手を背に一変を期待。

△2.ドクターシーヴェル

3走前のサンタアニタスプリントは圧巻の勝ちっぷり。BCスプリントは数cm差で勝ちを逃したが、素質のみで言えばこのメンバーでもトップクラス。だが前走は大敗。1400mが合わなかったのか、J.ヘルナンデス騎手への乗り替わりが悪かったのか、原因はつかめない。少し間隔を空けて挑む今回もかなりの人気を集めそうだが初めての10頭以上立てのレースでどこまで好走できるか。

 

買い目(買えないけど)は

馬連 10-1,2,4,5,11,13,14 計7点

ワイドボックス 1,4,5,11,14 計10点

 

ドバイターフ(GⅠ)芝1800m 0時20分発走

割と外差しが決まりやすい傾向にある。コーナー2つなのでペースもハイになりやすい傾向がある。ゴールデンシャヒーンと比べると荒れにくく、しっかりこれまでの走りとそのレベルを見極めたい。

出走する日本馬は

11.パンサラッサ 吉田豊

12.シュネルマイスター C.ルメール

15.ヴァンドギャルド M.バルザローナ

の3頭

 

◎8.ロードノース

去年のドバイターフの覇者。その内容は圧巻としか言いようがない。直線の加速力はすさまじく、最後は騎手もほとんど追っていない。長期休み明け1戦挟んで挑む今回だが、去年のようなとてつもない末脚を期待したい。

〇12.シュネルマイスター

ロードノースと脚質は非常によく似ている。毎日王冠、マイルチャンピオンシップでの走り自体は世界で通用するレベルにあると感じた。1800mは適正範囲内だしその末脚に関しては日本で証明済み。

▲11.パンサラッサ

メイダンの直線は確かに長い。決して逃げがいい戦略とは言えず、これまでこの舞台での大逃げもあまり見たことはない。だがパンサラッサならやってくれるはずだ。結果はどうであれ、世界を震撼させる大逃げを目に焼き付けようではないか。

 

人気通りではあるが、この3頭が主力形成といったところ。逃げ1頭と差し2頭。かなり面白い構図となっている。

 

ヴァンドギャルドに関して言うと、去年の好走は立ち位置が大きく関係していると思われる。相当ロスの少ない競馬ができたし、主だった差し馬がロードノースしかいなかったので結局残った感じ。ここ最近は衰えがあるのだろうか、全盛期と比べるとスピード力に欠けるイメージだ。香港マイルも悪くはないのだが最後差されてしまっている辺りは非力さを感じる。

 

買い目(買えないけど)は

馬連ボックス 8,11,12 計3点

三連複フォーメーション 8,11-8,11,12-1,2,3,8,11,12,13,15 計16点

 

ドバイシーマクラシック(GⅠ)芝2410m 0時55分発走。

出走する日本馬は

1.オーソリティ C.ルメール

4.グローリーヴェイズ C.スミヨン

12.シャフリヤール C.デムーロ

13.ステラヴェローチェ M.デムーロ

15.ユーバーレーベン D.レーン

の5頭

 

◎1.オーソリティ

前走は圧巻の逃げ勝ち。成績を見ればわかる通りいわゆる府中巧者なのだが、前走のネオムターフカップは地面がかなり硬めでこの馬に合っていたとルメール騎手は話していた。サウジアラビアに比べると多少地面は緩く、時計も若干かかる馬場ではあるがコース形状は慣れた府中にかなり似ている。ジャパンカップ2着の実力は伊達ではない。ここも1着を期待したい。

〇14.ユビアー

前走のBCターフの末脚には正直度肝を抜かれた。1頭だけ飛んでるかのようなスピードでブルームをあっさり差し切った。JRAから馬券を購入するとなると、能力はトップレベルのこの馬の期待値は相当高い。

▲11.ドバイオナー

前々走の英チャンピオンSではミシュリフ、アダイヤーなど強豪相手にものすごい差し脚を見せつけた。ここでの距離延長はかなりプラスと見れて、香港カップも同じように距離が足りなかった感じ。

△13.ステラヴェローチェ

スピード力に大きく長けている訳ではなく渋い馬場にも対応できるタイプ。ここでは確かにスピードが相当求められることになるが、前走も大きく外を回されて3着とは3馬身差つけていた時点で素質はかなりあるとみる。今回は枠も良く、折り合えば上は目指せる。

全レースの中で最多の5頭の日本馬が参戦するこのレース。そのうちユーバーレーベンだけは評価を大きく下げた。前走は馬場が向かなかったのもあるだろうが、日本そして世界の強豪牡馬相手に対抗できるとは考えにくい走りだった。

 

買い目(買えないけど)は

馬連ワイド1-14 各1点

三連複フォーメーション

1-11,13,14-1,2,4,5,7,11,12,13,14 計18点

 

ドバイワールドカップ(GⅠ)ダート2000m 1時30分発走

ドバイラストレースは全頭診断。ダートレースでは世界トップレベルのメンバーが集まっている。ここも実力勝負の荒れにくいレース。出走する日本馬は

2.チュウワウィザード 川田将雅

の1頭

 

△1.アエロトレム

ブラジルの生産馬でウルグアイで活躍しサウジカップに参戦。最大斤量、最低人気で5着と好走。スピード持続にたけるタイプの馬なのか、先団の馬がバテて沈む直線で手応えのある伸び。今回はどういう競馬をしてくるか正直分からないがオッズ的にも妙味はあるのではないだろうか。

 

△2.チュウワウィザード

日本では2番人気に支持されているがブックメーカーでは単勝21倍ほど。確かに去年は2着と好走したが、序盤で囲まれることなく最内に入ってロスなく運べたのがかなり大きな要因とみる。去年と比べてメンバーのレベルは高くなっており、先行勢も多いと予想。期待値を加味すると軽く押さえる程度が妥当。

 

▲3.カントリーグラマー

ハリウッドゴールドCで根性ある走りを見せてから9か月の休みを挟んで、サウジカップで2着の好走。テンがかなり速く前目で競馬をしそう。相当な素質馬であることは間違いなく、こういう点でもチュウワウィザードにとっては苦しい展開となりそう。

 

◎5.ホットロッドチャーリー

こちらもかなり有力な先行馬。ケンタッキーダービー、ベルモントステークス共に2着後、(ケンタッキーダービーは3着入線、1着が失格)ペンシルベニアダービーを制しBCクラシックでも好走。同じ4歳かつアメリカ馬のライフイズグッドとの対戦はかなり楽しみ。前走は今回とほぼ同じ条件(メイダンダート    1900m)で逃げ勝ち。このレースの時は70%の仕上がりだったようで、ワールドカップではもう1段階レベルの高い走りができそう。ここまで人気がないなら厚く買っておきたい。

 

6.ハイポセティカル

前走はスローの逃げがうまくはまって1着。直線の粘り自体はいいのだがかなりスローで展開は相当この馬に向いたと思われる。流石に今回は他の先行馬には敵わないか。

 

〇7.ライフイズグッド

BCダートマイルを圧巻の走りで制し、前走のペガサスワールドカップも逃げて圧勝。JRAでも現地のブックメーカーでもダントツの1番人気だ。ここまで1600m、1800mの順で走っており、どちらかというと直線が長めの今回はいつもの逃げる競馬ができるか心配。とはいえ競争能力があまりにも高すぎて2000mも軽くこなしてしまう可能性は大いにある。

 

8.マニークール

フランスの芝では好走できているがダートだと流石に非力か。前走のサウジカップもかなりズブい走りだった。一変はなさそうだ。

 

△9.ミッドナイトバーボン

ペンシルべニアステークスではホットロッドチャーリーの次の2着。サウジカップでも好走出来ているのでここでも馬券内は可能とみるが、同じようなポジションを取りたい有力馬が多いのでどこまで張り合えるか。

 

10.リアルワールド

実は去年のメイダンの条件戦で坂井瑠星騎手が乗っていた馬。芝での好成績が目立ち、前走はゲートの出も悪く凡走。変化あるなら芝でか。

 

11.リモース

ハイポセティカルには届かず2着となった前走だったがこちらも道中ほとんどロスなく運べた感じ。流石にこの枠では前走ほどの展開利は得られないだろうし素質ももう一声といったところ。

 

買い目(買えないけど)は

馬連5-3,7 計2点

三連複軸一頭流し

5-1,2,3,7,9 計10点