《ジャパンカップ》
度重なる開催日を狙ったような雨で、Cコース使用でも内が荒れている。東京芝2400mは最初のコーナーまで約350mあり、内枠の馬はスタートと同時にダッシュがつかない可能性も考慮。
1カレンブーケドール
父ディープインパクト×母父スキャットダディー(ストームバード系)×母母父シーカーズリワード(米国型ミスプロ)の米国血統だが、非常に筋肉量豊富な馬体で、力の要る馬場にも対応できそう。ただ、昨年のジャパンカップ2着は全体的に良好な馬場だった所への降雨であり、内が有利な条件だった。今回の馬場とは伸びるところが異なり、外に出そうとすればこの馬の戦術上(好位先行して空いている内を通る)の利点は小さくなる。3強から流す相手として人気するだろうが、内枠もあり買い要素は少ない。
2アーモンドアイ
この馬の好走パターンとしては高速馬場×内枠か力の要る馬場×外枠の組み合わせであり、今回は力の要る馬場×内枠と噛み合っていない。また、古馬になって以降の筋肉のつき方は中距離向けの馬体になっており、3歳時と比べると2400mはやや長い。5歳牝馬ということで、苦手条件も関係ないというほどの能力は無くなりつつあり、引退レースということもあり人気するほどの買い要素は無い。
△3ワールドプレミア
父ディープインパクト×母父アカテナンゴ(ハンプトン系)×母母父ビーマイゲスト(欧州型ノーザンダンサー)の欧州血統で、高速馬場でない点は好要素。長く良い脚を使えるタイプなので、ペースを引っ張る馬が居て淀みなく流れれば確実に有利な展開になる。唯一の不安は休み明けという点だが、馬体の張りも申し分なく、相手として期待できる。
▲4キセキ 
父ルーラーシップ×母父ディープインパクト×母母父ドクターデヴィアス(ヘロド系)の血統で、加齢とともに母父ディープインパクトよりも父ルーラーシップに寄ってきている。となると今年の宝塚記念や京都大賞典のように、力が必要になる馬場で長く脚を使う競馬の方が高速馬場よりも適性が向いてきている。ハイペースで流れる道中やや後方から、長い直線で勝負を掛けるという展開でチャンスありだろう。
5デアリングタクト
父エピファネイア(ロベルト系)×母父キングカメハメハの欧州血統で力の要る馬場も苦にしなさそうだが、秋華賞は外が伸びやすい馬場であった上に稍重と欧州血統が噛み合った結果であり、着差的にも確かに余裕はあったものの各路線のトップとの比較を考えると斤量53kgといえどここでは少し足し引き前の能力で劣るのではないかというのが本音。「世代間のレベル」という概念は馬それぞれの成長曲線は全く異なるためナンセンスな物だと思うが、現時点での出走メンバーのその後やこの馬の能力と適性を考慮すると、無敗牝馬三冠という実績から人気するほどに買う要素はないと判断。
◎6コントレイル 
父ディープインパクト×母父アンブライダルズソング(米国型ミスプロ)×母母父ティズナウ(マッチェム系)の米国型スピード血統、正直今の馬場にはあまり適していない。しかし、菊花賞全頭診断でも記したように、今年の日本ダービーはこの馬以外の上位馬は欧州血統が独占しており、力が要る馬場であったという仮説に基づくと割引要素を苦にせず3馬身差で圧勝したという点でこの馬の地力がとてつもなく強い事を示しているように思われる。同様に菊花賞も前週の秋華賞同様に外差しが非常に有利な馬場であったが、この馬は蓋をされながら道中で内を先行して最後は勝負根性を見せて勝利、京都競馬場と3000mという距離自体が欧州系が有利な条件だったことを考えてもやはり割引要素をカバーするに余りある実力を有していたということになるだろう。これらの点を鑑みると今回は内が荒れているということ以外は割引要素の少ない競馬。東京芝2400m自体は得意条件であるから、その能力を信頼したい。
△7ミッキースワロー
父トーセンホマレボシ×母父ジャングルポケット×母母父リファールのディープ産駒の中では欧州血統で、やや力の要る馬場に合っている。前走は欧州血統の休み明けということで度外視でき、今回は上積みがある。母父ジャングルポケットからも東京適性は問題ないと思われ、ロングスパートをかければ十分チャンスあり。
8ウェイトゥパリス
父シャンゼリゼ×母父コジーンという典型的なフランス血統ということで、欧州馬の中では瞬発力があり比較的東京向きではあるが、何にせよスピードに対応できないだろう。調教も競馬学校のダートであり、やや力の要る馬場とはいえいきなり日本の芝で好走できるとは思えない。
9トーラスジェミニ
毎度逃げている本馬だが、今回はヨシオが逃げ宣言を出しており、競るにせよ2番手に控えるにせよ、この面子の中で単騎で自分のペースを作るでもない状況で逃げ粘りを狙えるとは思えない。
10パフォーマプロミス(11/28 22時追記:血統だけ書いてこの馬の内容が抜けておりました、申し訳ございませんm(_  _)m)
これまでの傾向的に休み明けに好走していたが、前走の京都大賞典では見せ場もなく6着、重賞戦線で走るようになって以降は休み明け2戦目は凡走しており、逆転は期待できないか。
☆11クレッシェンドラヴ
父ステイゴールド×母父サドラーズウェルズの欧州血統で、府中においては若干パワー寄りすぎる印象も受けるが、荒れた馬場には強い。他馬が馬場の良いところを狙って外を回す中で、思い切って距離のロスのない内で差し脚を使えれば……というチャンスはある。(正直贔屓も多少入っている)(論理的なのがウリなハズなんですが……笑)
12マカヒキ
父ディープインパクト×母父フレンチデピュティ×母母父レインボークエストの欧州血統であり、7歳にもなり休み明けは成績が芳しくない。昨年のように特別雨が降るわけでもなく、好要素も見込めない。
△13ユーキャンスマイル
父キングカメハメハ×母父ダンスインザダーク×母母父シャーポ(エタン系)の欧州血統であり、休み明けの前走は度外視し今回は上積みが見込める。母母母父ノウンファクトはマンノウォー系であり、蹄の薄さと相まってスピード適性を裏付けている。スタートは比較的状態の良い外の芝を通ることになり、スタミナ豊富な馬なので多少の長くなっても馬場の良いところを通って来れればチャンスありだろう。
14ヨシオ
逃げ宣言の本馬だが、ヨハネスブルグ産駒は一本調子の競馬が得意なので、粘れるかどうかは別として道中はかなりハイペースで引っ張っていくことは可能だろう。ただ、そもそもダートでも出走したレースは短距離が中心であり、2400mは流石にもたないだろう。
○15グローリーヴェイズ
母父スウェプトオーヴァーボードによって引き出されたメジロ牧場の母系はスタミナ豊富な欧州系の血統であり、本来あまり向いていないはずの休み明けでも結果を出せたのは充実ぶりの証左。宝塚記念は外が伸びる馬場に対して枠が合わず残念な結果に終わってしまったが、今回は一番芝の荒れていない大外枠からの競馬が可能で、長距離実績で証明している持続力からも多少の距離ロスは痛手にならず、アタマも含めて十分チャンスあり。
 
買い目(買えないけど)は
単勝 6 10点
複勝 15 5点
11 1点
ワイド 6-3,4 各2点
6-7.13 各1点 計22点