《日本ダービー》

木曜〜金曜の雨が乾く影響で、ダービー当日の府中の馬場はスピードの出やすい馬場になる。また、今回のダービーは逃げ馬が少なく(大外のウインカーネリアンくらい)、ペースは遅くなるだろう。これは2018ダービー(水曜雨→良馬場)や2020オークス(金〜土曜雨→良馬場)に近いレース。スピードが出やすいが、ペースがスローになるレースはスピードの持続力が求められ、ダート中距離に強い血統が活躍する。2018ダービーの1着ワグネリアンは母父キングカメハメハ×母母父Broad  Brushのダート中距離に強い母。2着エポカドーロは父オルフェーヴルに母父フォーティナイナーでスピードを補う配合。3着コズミックフォースの母父ネオユニヴァースはダートの勝ち星の方が多い種牡馬。2020オークスの1着デアリングタクトと2着のウインマリリンは共にロベルト系。3着ウインマイティーは父ゴールドシップに母父カーコイーシーズがスピードを補う配合。

 
1サトノインプレッサ
母父のSahmは父ミスタープロスペクターも母父サドラーズウェルズの影響を強く受けており、得意なのはタフでパワーを要する馬場。前走NHKマイルカップでも証明された様に高速馬場は苦手、勝った3レースは共に道悪馬場で、今回は適性が合わない。
2アルジャンナ
母はG1含む米ダート中距離重賞3勝のコンドコマンド。父ディープインパクト×母父ティズワンダフル(マッチェム系)×母母父ジェネラルミーティング(ボールドルーラー系)という高速馬場に非常に有利な血統。内枠からスムーズに先行できることもあり期待。
3ワーケア
父ハーツクライ×母父オラトリオ(欧州型ダンジグ)×母母父エルナンド(ニジンスキー系)の欧州血統、この馬は道悪馬場で粘りきる競馬が得意なタイプ。これといったスピードはなく、高速府中に対応できない。
4レクセランス
母父シャンゼリゼ(欧州型ダンジグ)・母母父ザール(欧州型ミスプロ)ともに欧州の中長距離馬で、皐月賞を見ればわかるように高速馬場のスピードについていけない。
5コントレイル
母父アンブライダルズソング(米国型ミスプロ)、母母父ティズナウ(マッチェム系)ともに米国の中距離馬で、スピードと持続力を兼ね備えている。左回りへの不安もなく、先行しやすくなる内枠を引いた点も魅力。本命。
6ヴェルトライゼンデ
父ドリームジャーニー×母父アカテナンゴ(ハンプトン系)×母母父ビーマイゲスト(欧州型ノーザンダンサー)とスピードの要素が全くなく、速い馬場では着いていけない。スプリングステークなどの好走も非根幹距離の恩恵ゆえだろう。
7ブラックホール
父ゴールドシップ×母父キングカメハメハではスピードが足りていないため、皐月賞でも最後方からの競馬。スローペースになる今回はなおさら直線で届かない。
8ビターエンダー
共同通信杯2着、プリンシパルS1着と東京は得意。父オルフェーヴル×母父アフリートアレックス(米クラシック二冠馬)×母母父アンブライダルズソング(米国型ミスプロ)とスピードの持続力に富んでいる。ハイペースになった皐月賞では切れ味のある馬に交わされてしまったが、今回は問題ない。オルフェーヴル産駒らしく叩き良化の点も魅力。対抗。
9ダーリントンホール
父ニューアプローチ(サドラーズウェルズ系)×母父ピヴォタル(ヌレイエフ系)×母母父ハイエストオナー(グレイソヴリン系)と欧州系の重厚な血統で、府中の高速馬場に対応できない。
10コルテジア
シンボリクリスエス(ロベルト系)×ジャングルポケット(グレイソヴリン系)×の配合はクラシックに対応できるスピードを持っていない(冬の湿った馬場だったきさらぎ賞では先行できたが皐月賞では後方からの競馬)。今回は見送る。
11ガロアクリーク
父キンシャサノキセキ、母父ナシュワンから窺える様にこの馬はスピードはそれなりにあるが持続力に欠ける血統。スプリングSや皐月賞では瞬発力で好走できたが、今回は通用しない。
12サリオス
瞬発力が光る血統だが、この馬は先行力もあり安定した競馬ができる。米国型がいないためスピードの持続力という点では評価できないが、強い競馬ができる点を評価する。
13ディープボンド
父キズナは母母父Damascusの影響からスピードの持続力が強い血統(今年挙げた43勝のうち16勝がダート1600〜1800mのもの)。母父キングヘイロー、母母父カーコイーシーズとスピード・持続力を強化する血統で、今回のダービーにはジャストの適正。左回り未経験、4走目など不安点はあるが、先行力もあり期待できる。
14マイラプソディ
母テディーズプロミスは米ダート短距離G1の勝ち馬で、スピードの持続力という点で劣る。前走皐月賞でスタミナ切れしているように、2400mをスピードを落とさずに走るのは厳しい。
15サトノフラッグ
母バラダセールはアルゼンチンオークス(ダート2000m)などを勝っており、スピードの持続力に富む。皐月賞・弥生賞と先行して粘り掲示板に載っていることから実力の裏付けもある。三番手評価。
16マンオブスピリット
未勝利戦から3連勝しているがいずれも「上がり3ハロンが35秒台で1位」京都新聞杯の2着も直線の瞬発力によるもので、今回のダービーとは合わない。テンからのスピードに欠けるので後方から直線伸びずに負けるだろう。
17ヴァルコス
東京の速い芝に強いウインドインハーヘア牝系に、ダート中距離の持続力を持つノヴェリストの配合で、スローペース&高速馬場の青葉賞で2着。これは今回求められる能力と一致する。
18ウインカーネリアン
父スクリーンヒーロー、母父マイネルラヴとスピードの持続力に富んだ血統。大外枠だが逃げ馬不在のこのレースでは前につけて走れる。
 
買い目(買えないけど)は、
3連複 5-8,15-2,8,12,13,17,18 11点
ワイド 5,8-8,13,15,17,18 9点 計20点