《天皇賞・秋》
金曜の大雨が影響し、「雨降って地固まる」スピード馬場になると予想。サンデー系と米国系の組み合わせが活きる。
1カデナ
サマー2000シリーズで復活を見せた一昨年の弥生賞馬。当時の勝ちタイムは2:03.2で坂+小回りの中山。速い馬場との適性は乏しいのではないだろうか。直線が長かった新潟記念(3着)も面子としては昨年のブラストワンピースらに比べるとやや見劣りする印象。戦ってきた相手が残念ながら違う、血統的にはアメリカ系だが逆に春〜夏にかけて使った回数も鑑み、上積みは無さそうだ。
2アーモンドアイ
内枠有利のこのレースで2番、前を取りに行く絶好の展開に持ち込むこと必至。昨年世界レコードを叩き出したジャパンカップも1番から道中2番手の競馬だった。前走3着に敗れた安田記念では14番から道中中団〜後方寄り。この馬といえば強烈な瞬発力のイメージだが、秋華賞など少し重めの馬場の場合には外枠道中後方から外差しの方が結果が出る(母母父ヌレイエフなど、道中ではステイしてタフな馬場に強い欧州血統が活きるのだろう)。逆にジャパンカップなど高速馬場では内枠からロードカナロア(米国型ストームキャットの影響が大きい)産駒らしい好位抜け出し(この馬の場合は突き抜けと言った方が正しいかも)が合うのだ。こうすると、1400mという距離に高速馬場、外枠が重なった新馬戦のこれまで不可解だった敗戦に説明が付く。翻って今回は高速馬場と内枠。ドンピシャだ。
3ケイアイノーテック
この馬の筋肉質さは母父スマーティージョーンズ等の米国型血統に加えて、平田修厩舎の坂路調教にある。ただ、その分高速馬場というよりパワーが必要な馬場の方がいい。初経験の2000mも課題。米国型は距離延長が得意でないし、齢を重ねる毎に胴が詰まって適正は短くなるはず…厳しいか。
4スワーヴリチャード
父サンデー系ハーツクライ×母父ミスプロ系アンブライダルズソング×母母父ボールドルーラー系ジェネラルミーティング。馬場コンディションに対して理想的な血統で、米国型は休み明け不安もなし。前走からの距離短縮も血統とマッチして魅力だ。昨年は出遅れから横に馬が居ないせいでささったマカヒキが前に入り、道中後方からの敗戦。ただ、決して左回りが苦手なわけではない。昨年、作戦通りではなかったものの後方からの競馬で結果が出なかったこの馬を横山典弘騎手がどうエスコートするのか。楽しみで仕方がない…対抗に指名。
5アエロリット
父クロフネ×母父ネオユニヴァース、馬場に合うことは間違いない血統。実際東京コースはこの馬の庭である。問題は2000mという距離。過去に一度秋華賞で経験、5着に敗れている。しかし、この時の敗因は重馬場ではないだろうか…?牝馬なので年を経る毎に気性が荒く…なんていう事もなく、そのスピードを御せるハズ。
6ユーキャンスマイル
左回りは得意で、ステイヤーのイメージを覆す新潟記念勝ち。ただ、血統構成は欧州種牡馬ばかり。この馬場には合わないだろう。
7スティッフェリオ
強敵を下してオールカマーを勝つなど脂が乗ってきている。ただ、左回り2戦2回馬券圏外と欧州型血統構成。相手から見ても、この条件で浮上を狙うのは厳しいか。
8マカヒキ
母父フレンチデュピティは米国型だが母系を出す種牡馬。母系には欧州型血統ばかりなので、この馬自身はディープインパクト×欧州型に分類されるといえる。となると今回は不向きではなかろうか…。
9ダノンプレミアム
母系には欧州型種牡馬が並ぶ。まず欧州型が休み明けに強くない事、そして米国型を期待したい馬場条件。思い切って切らせて頂きます。
10サートゥルナーリア
神戸新聞杯はラストを流したとはいえ2:26.8、決して速いタイムではない。勝ち方にインパクトがあったからといって流されるべきではないだろう。ダービーの負けは意見が分かれるが、東京コースが得意ではないということはなかろう。という事は極端に速い馬場はこの馬にはミスマッチなのではないだろうか。実際母母父はサドラーズウェルズ、典型的な欧州血統の能力を受け継いでいるとしたら、おそらくタイムが非常に速くなる今回も不向きなのでは…?
11ゴーフォザサミット
母父は米国型のストームキャットに東京コースでは青葉賞を勝っており、得意条件ではある。一発ないとも言い切れない。
12ゴーフォザサミット
前走の京都大賞典は多くの条件が揃ってのGⅡ勝ち。決してフロックでは無いが、今回は中長距離でもなければハービンジャーの血も合いそうにない。戦ってきた相手を考えても厳しいだろう。
13ランフォザローゼス
ダービーでも5着に入っていることから、東京コースは苦手ではないのだろう。ただこの馬も血統構成がヨーロッパ一色。
14ワグネリアン
母母父ブロードブラッシュは米国型。夏に一度使っている事もあり、母父欧州血統の休み明け不安も解消。ダービー馬の実力は伊達ではない。この馬の場合は2代母のブロードアピールも東京巧者、左回り適性がある、好走必至。
15ウインブライト
今年香港の地で初G1を制した実力は本物。左回りの適性に疑問が残るが、母数が少ないので目を瞑ろう。ただ、この馬も欧州系。非根幹距離が得意な馬だが、王道路線を歩んできたライバル馬相手には厳しいか。
16アルアイン
大阪杯を勝つなど5歳でも実力はキープされている。昨年の当レースでも4着など、東京自体は得意なはず。この馬に期待したいのは母父マークオブエスティーム、母母父グレートアバブと米国型ゆえで、ディープインパクト×米国型はいまの東京の馬場にベストな血統だろう。この馬もまた好走必至。
 
買い目(買えないけど)は
馬単 ながし 2-4,5,14,16 各1点
単勝2 7点 計11点