カイは20歳。
今年成人式を迎えた。

真ん中あたりのマフラーしてるのが
カイ(^^)
ひと昔前の
EXILEのアツシのような髪型だ。

本当に20年間、いろいろあったと
もの思いにふける。

中学の頃は怪我ばかりして
仕事中に何度電話がかかったか…
何度も大怪我し、救急車でも運ばれた。
携帯が鳴るたび、
先生、今度は何ですか?
そう聞いていた。

高校では問題ばかり起こし、
積木崩しのように家庭が崩壊しかけた。

なんとか卒業し、車の免許取得した
その日に原付バイクを2人乗りして
赤信号無視で、交通事故。
夜中、救急隊の人から
電話がかかった時、
生きた心地がしなかった。
さっきまで意識がなく、
ようやく意識が戻ったので
息子さんと話してください、と
言われたからだ。
カイは、小さな声でただ、
お母さん、ごめん
その言葉を繰り返していた。
同乗していたカイの友人にも
大怪我をさせた。

その後、就職して名古屋へ。
単身ひとりで頑張っていたが
1年足らずで退職して帰ってきた。

名古屋から帰る時に言った
カイの言葉が忘れられない。
お母さん、1型糖尿病やろ、
何かあった時に、俺がそばに
おらんといかんやん。
お母さんの事が心配やけん、
お母さんのそばにいたい。

多分その気持ちは、ほんの
何パーセントだろうが
言葉に出して言ってくれたのが
心打たれた。
ジーンと胸にしみた。

そして、今は消防士になるため
バイトしながら日々頑張っている。

本当にたくさん心配かけた
手のかかった息子だ。
でも20歳になった今、
ようやく過去を
振り返る事ができる。
カイは生きている。
それだけで私は幸せだから。