「志とは個々人の願望を超えて多くの人々の夢を叶えようとする気概(孫正義)」
アジアの多くの国に受け入れられている仏教の考え方では、病人、老人、死人の中に神がいると考えます。
弱者の中に神がいて、弱者からみえる世界の中にこそ真実があるとするのです。
弱い立場であれば、現状を変えるため、生きるために目の前の出来事を正確に見極めようとします。
そして同じ立場の人間を助けることを自然と試みます。
弱さは優しさと能力に変えることができるという考え方を好みます。
そういった国の文化は、生きるとはどんなことかという事に焦点をあてます。
ヨーロッパの国々ではギリシャ神話をはじめとして、完全無欠の神が悪を退治するという
構成になる物語や文学が多いです。
ヨーロッパの冷涼な気候と痩せた土地で厳しい生存競争を強いられた人間は「克己」に焦点をあてます。
そして、生きるための方法を必死に模索します。
欠けた環境は、科学と産業の大きな発展を生みおとすことになります。
考え方、精神性に相違はあるもののどちらも正しい価値観であり面白みです。
世界の文化を知ることは、自分の中にある価値観や精神を見つめなおすことで
自分の生まれた場所を好きになることだと思います。
さて、私は日本語で綺麗な語源だなと感じる好きな言葉があります。
「志」という言葉です。
一般的に偉大な経営者は野心ではなく志を持っているとよく言われます。
志は、士(サムライ)の心という漢字の構成です。
私にはその漢字がもう少し崩れて見えます。
十、その下に一、そして心という漢字の構成。
「志とは十人を一人で支えてみせるという心のこと」だと理解しています。
宮本