第2章 桜木、君に決めた!
二次元の世界にはまりながら
スポーツクラブで汗を流す日々
それはそれなりに充実していた
そんな平凡な日々に、変化が
起こったのは、4月の人事異動
どちらかと言うと、都会よりも
田舎の方で勤務が多かったのだが
4月から名古屋勤務との辞令
サラリーマンとしては、従うのみ
なれない環境に四苦八苦しながらも
少し余裕が出てきた頃に
ちょっと気になる事がおきてきた
東京には、AKBってのがあるけど
名古屋にも、SKEがあるんだ
アイドル
この歳になって、今更アイドルって
そんな事を思いながら、話のネタで
栄にある劇場に行ってみることにした
この最初の一歩を踏み出してから
ここから暫く栄に通うことになるとは
夢にも思わなかった
初回は良番になる事が多いらしく
(後で知った事なんだけど)
初めてのヲタ活がSKE劇場での
最前でのライブ
まさに脳天を打ちぬかれた衝撃
なんだ、この空間は
ステージでは十代の女の子が
これでもか、と言うくらいのパフォーマンス
客席では、意味のわからない叫び声
何やら光る棒を持って、振り回してる
しかも曲によって、客席がフリをまねしてる
言葉にも出来ないし
ましてや、文字にするにも難しい気持ち
過去のアイドルしか知らないから
今はこんな子達が大勢でやってるんだ
そんな思いを回想しながら
あっと言う間にステージは終った
帰り際の、ハイタッチと称する
流れのお別れ会
彼女達の一言で、また来たいと
思う気持ちになっってしまった
帰り道は、手の届きそうなところにいる
アイドル達を思い起こしながら
たぶんまた来るであろうと考えつつ
一歩づつ歩いていった
そして、ここが最初のヲタへの一歩
これからの自分がどうなるのかは
その時は知る良しもない
桜木彩音に、出会うにはもう少し
時間がかかっている
つづく
ももんがのPCからの投稿