朝の渋谷で不自然に一部だけ白髪のおじさんに出会った今日この頃皆さん、頭の上がひんやりしてませんか?
どうやら"天からの贈りもの"を授かってしまった様。
真っ白な鳩の糞。
やはりこの姿のまま出勤してしまうのでしょうか。
それとも足早に家に向かっているのでしょうか。
それ以前に、気付いてるかさえ疑わしい様子。
もしかしたら会社で笑われ者になってしまうかもしれません!
あぁ大変。
頑張れおじさん。ファイトだおじさん!
そんな笑われる姿が、見てみたいなんて口が裂けても言えません。ええ。
1位…エレベーターの中
2位…キッチン
3位…バスルーム
4位…夜の公園
5位…横断歩道
『日常生活の中で思わず歌いながらエアライブを行ってしまうスポット』ランキングでした。
鼻歌混じりに歩いている人はよく見かけますが、大声でエナジーを発散させている人って最近あまり見かけませんよね。昔からいない?そうですか。
本当は皆歌いたいはず!
歌だけでなく踊り狂いたいはず!
それが本能。
誰もが持っている、打楽器のリズムと共に全身で乱舞てしいた頃の熱き燃え上がる魂。
生きとし生けるもの、この衝動を抑える事など出来るはずがありません!
皆が寝静まる休日の朝、エレベーターの狭い空間、絶好のシチュエーション。
G『ラララララーアラッーーアラポーンー!OhーOhhーー!』
即興でエアライブ。
聞こえる、今なら確かに聞こえる、妄想オーディエンスの声援、第三の言葉。
G『スタンドーーー!』
もっと来ぃー。今日のガイハはスーパースター!
チン。
突然、目の前の扉は開かれ、水木しげるの世界から飛び出したようなおばさんが茫然立ち尽くしていました。
妄想ショータイム、口が大開きのガイハさん。
今にも逃げ出しそうなおばさん。
ちっ違うだ…ガイハさんは決して怪しい人じゃない…!
ただライブをしていただけ…!
本能に従っただけなんだ…!
別に明日ライブがあるわけじゃない。たかが妄想、されど妄想。気分は常にライブ、人生がライブなんだ!ほら先住民族だって歌ってる!サイババだって歌ってる!ほらっコインロッカーから天童よしみの声!きっとそう、そうに違いない!
しかし、ドアが開いているほんの僅かな時間に、それだけの情報を全て伝える事なんて出来ませんでした。
G『あっ…』
『あっ』となり消えた約200文字のメッセージ
G『…。』
お『…。』
無言の時間。
僅かな時間が永遠。
…。
…。
一階に到着し、一目散にドアの向こうに消えたるおばさん。
微かに臨んだ横顔から確かには笑みがこぼれていました。
だからガイハさんは怪しい人じゃ…。
ただ魂の叫びを表したかっただけなんだ…。
ただ本能に…。