第9回臨書展が4月20に締め切られます。臨書とは中国、日本の古典を模写するもの。書道は日本においても伝統的文化であり、政府は近く国連科学文化機関のユネスコに、書道を日本の無形文化遺産として登録申請することにしています。世界に誇る書道の催しとして書文協臨書展は外務省の後援を受けています。

 

 臨書展は、写書書道の重要な学びの一つであるだけでなく、同文の隣国、中国の文化理解を目的にもしたものでもあります。メーンの課題文として日本人に最も愛された漢詩として「楓橋夜泊」を取りあげています。張継の作によるもので「月落ち烏啼いて 霜天に満つ」の7言絶句を知る見本人は多いことと思います。

臨書のカリキュラムは高校での学びですが、書文協は低年齢でも臨書に親しむ機会とするため、漢詩「楓橋夜泊」に出てくる漢字のうち、今も日本で使われている漢字10文字を選び、1文字から3文字を書く「楷書書写の部」を設けています。

 

 また書文協臨書展は、多摩川上流の沢井渓谷の辺りを臨書展の風景としてイメージしています。日本寒山寺が建ち、鐘撞堂からの鐘の音が多摩川の湖面を流れます「楓橋夜泊」に言う「夜半の鐘声 客船に到る」情景そのままに。5月のころ、同地で優秀作品展を開きます。

 来年春の第10回には是非ともご参加ください。