今の会計士試験は、合格者でも監査法人に入れる人の方が少ないという異常な状態です。

未就職者、待機合格者、NNT(無い内定)、色々言い方はありますが、このような就職難民が毎年雪ダルマ式に増えていきます。



では、どうしたらよいのか?


荒れに荒れまくってる2ちゃんやスタペでは、


・司法書士に転向

・税理士に転向

・司法試験に転向

・医学部受験

・歯学部受験

・アカスク入学

・公務員に転向

・国税専門官に転向



こんな意見ばかりです。


結局、資格に逃れるって考えが浮かんでしまうんですよね。私もそうでした。

新卒を逃してしまい、一度レールを外れてしまった人にとっては、一般のレールに戻るのは困難だからです。


とくに有名一流企業なんかに職歴のない既卒者が入るのは無理ゲー以外の何者でもありませんから。



しかし、ただでさえ会計士で貴重な20代前半を費やしたのに、ここからさらにいつ受かるか分からない、受かっても就職出来るかどうか保障もない資格に逃れることは正しい判断なのでしょうか?

どんどんリスクを背負っていって、後戻り出来ない段階まできてしまったらどうするのでしょうか?



手堅いとされていた医療資格でも、歯科医があふれ、薬剤師があふれ、麻酔医師があふれ、レントゲン医師があふれ、検査技師があふれ、と、比較的楽で安定した資格は人が溢れかえって、合格しても就職出来ないという状態になってきてます。一方、厳しい労働環境の看護師はいつでも人不足です。


私の先輩で司法書士の方がいるのですが、話を聞いてても、潤っていた「債務整理」や「過払い請求」の波が終わってしまい、今は今後何をメインに食べていくのか業界自体が悩んでいる状態に陥っているそうです。

今後司法書士業界では高齢者の後見人として資産管理をしていく業務がトレンドになるかもしれないとは仰ってましたが。


公務員も今の経済状況で受験者が急増してきてます。閑散としてる会計士講座とは真逆で、教室に入りきらない程の受験者がいて講義が増設される勢いです。


税理士にしても、前々から人材があふれてる業界で30歳超えたような人は就職先に苦労してます。給料も実際高くないです。


アカスクも、アカスク卒でNNTになった人を結構見てきましたので、職歴のない人がアカスクに行っても年齢を重ねるリスクしかないと思います。


アカスクに行くんだったら、まだ税理士の税法2科目免除のある大学院に入学する方がいいと思います。

会計士で簿財免除なので、税法一科目(まず法人税でしょう)だけで税理士になれますし、新卒資格が復活するので新卒として就活が出来ます。厳しいことには変わりないですが。




そもそも「会計士がダメだから次は○○の資格だ」っていう考えがおかしいですよね。

「会計士と公務員どっちを目指したらいいですか?」みたいな質問があったりしますけど、全く正反対の性質の資格なのに、同列に並べて考えてたりする人が結構多い。


“目的”と“手段”が入れ替わってる人が多いです、ほんとに。



とにかく、どの道を進むにしてもそれなりのリスクを背負うことを覚悟しないといけません。

30超えたら本当に人生詰んでしまいます。今は敗者復活で看護師目指す人も増えてきたようですし。


私自身もそうですが、現実逃避ではなく、しっかりと将来のキャリアを考えないといけませんね。

大変な世の中や・・・