早いもので、もう8月も終わろうとしている。

 今年は雨ばかりで夏を感じる事が出来たのは、

 ほんの1週間程度であったが、

 それでも短い夏と休みが上手く重なってくれたので良かった。


 3号も大きくなり、最近はようやくハイハイをするようになってきた。

 2号は突然パーマをかけてきて、かなり驚いたが、

 本人はとても気に入っているようなので良しとしたい。


 先日、1号の学校行事で親子レクがあり、

 親子で工作をしたのちに、給食を食べて一緒に帰る、と言うのがあり、

 生まれてから給食を食べた事の無い怪獣父が勇んで参加してきた。


 1時間くらいとても楽しく1号と工作をし、

 なかなか完成度の高い射的遊びを作る事が出来た。

 お待ちかねの給食は、醤油ラーメンとコロッケで、

 どちらもまぁまぁの味だったし、

 なにより温かいものを食べられるのは有難いと感じた。


 給食時間も残り僅かになったところで、

 1号が突然『お腹が痛いと言い出した』

 ウンチでもしたくなったかと思い聞いてみるとそうではないらしい。

 

 やがて1号は涙目になりだした。


 怪獣父は仕事の都合で、1号と一緒に帰ることが出来ず、

 皆が親と帰る中、1号は一人で家に帰らなければならなかった。

 1号はそれが寂しかったのだと思う。


 怪獣父が『寂しいのかい?』と聞くと、堰を切ったように泣き始めた。

 恐らく、学校で泣くのは初めてだったのだろう。

 心配した友達が声をかけてくれていたが、

 1号が答える事が出来ずに泣きじゃくっていた。


 怪獣父も1号と一緒にいる時間はとても楽しく過ごせたが、

 きっと1号も同じ思いでいてくれたのだと思う。

 なんだか、1号の気持ちが手に取るようにわかった。


 怪獣父が小さい頃、夏休み中にちょっと離れた所に住んでいる、

 従兄弟に家に泊りがけで遊びに行くのが何よりも楽しみだった。

 とても楽しい時間を従兄弟と過ごし、その地を離れる時の寂しさは、

 なんとも言えない切ない気持ちで一杯になった。

 それは毎年夏の終わりを告げる寂しさでもあった。

 

 1号が泣いているのを見て、そんな昔の切ない気持ちがフッとよみがえり、

 後ろ髪を引かれる思いで、学校をでてすぐに怪獣母に、

 学校に迎えに行って欲しいと頼んだ。


 学校から帰る車中、1号は怪獣母に『泣いちゃった』と

 泣きながら報告したそうだ。 

 そして、1号はとても楽しかった、と言っていたらしい。


 1号の涙で久しぶりに夏の終わりを感じた。