第2章 コーディネイト開始


 財団の今田さんとのやり取りを数回繰り返して

 確認検査の日にちが決定した。

 確認検査までの間、コーディネイト開始のお知らせと共に送られてきた

 骨髄提供候補者用の小冊子を見て、当日聞いてみたいことなどを整理する。


 ドナー登録しておきながら知らない事が書いてあり驚く。

 以下に怪獣父が分かった事を列記しておきます。


 ①骨髄液は腸骨からとる

  これは前回ちょっと触れましたが、怪獣父は

  今までどこから骨髄液を採取するのか知りませんでした。

  一般的には骨髄と言うと脊髄と言うイメージがありますが、

  腸骨はもっとお尻のほう、従って脊髄に傷が付くことはありえません。


 ②非血縁者間での死亡例はなし

  財団が係わった移植での提供者の死亡例はなく、世界的に見ても死亡例は4件、

  この数字を多いと見るか、少ないと見るかは個人の判断で分かれるでしょうが、

  死亡例のある移植はいずれも血縁者間によるものでした。


 ③移植を受けた人が全員助かるとは限らない

  骨髄液を採取して移植が成功しても、提供を受けた側が必ず助かるとは限りません。

  移植を受けた側も、反応が色々あるようで助からないケースもあります。


 ④入院の時には5千円もらえる

  ドナー提供はボランティアで、お金を貰うことはありませんが、

  入院準備金として5千円は貰えます。

  まぁ、スリッパ買ったり、テレビカード買ったり、病衣代を支払ったりすると

  いくらも残りませんが、唯一の収入です。


 ⑤骨髄の採取方法は2・3箇所から

  骨髄を取るときは先程も言った腸骨からとります。

  注射器のような器具を差し込んで、針先を少しずつ動かして

  1穴100箇所程度、腸骨に穴を開けます。

  1箇所から取れる骨髄液は僅かしかないため、

  表面に見える注射穴は2・3箇所ですが、

  骨には300箇所くらいの穴が開くことになります。


 この五つが大きく分かったことです。

 いよいよ、最初の関門確認検査が迫ってきて、

 コーディネイターの今田さんとも初対面。

 次回は確認検査について書きたいと思います。


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