怪獣家には、前に紹介したことのある、

 ポップコーンメーカーがある。

 思い出したように、使用されるが怪獣たちの人気は高い。


 機械が温まって、コーンがポンポン跳ね出すと、

 2号は怖いと言って、膝の上に乗りに来るし、

 1号はテンションが高くなって踊り出す。


 昨日もポップコーンを作ったのだが、

 怪獣父が家に帰ると、すでに食べ終わった所らしく、

 一粒だけポップコーンをくれた。


 怪獣母が1号に「父ちゃんにダンス見せてあげな。」と言うと、

 ニコニコしながら「ポップコーン!ポップコーン!」と、

 歌いながら踊りを披露してくれた。

 昔、あまりポップコーンを食べる機会がないド田舎に育った怪獣父は、

 ポップコーンを食べる、と言うことに胸を躍らせたが、

 今は息子のポップコーンダンスに胸を躍らせている。

 どれだけ時間が経っても、ウキウキ気分にさせてくれる食べ物があるのだなぁ、

 と改めて感じた。