ウルトラマンブレーザーに期待大!! | 怪獣玩具に魅せられて

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本日7月8日(土)、ウルトラシリーズ最新作、ウルトラマンブレーザーがスタートしました。

僕は基本的にあんまり前情報を入れないたちなので、ブレーザーについては、①ビジュアル、②隊長が変身するらしい、③これまでとはちょっと違ったリアルな世界観になるらしい、④オリジナル怪獣が多くてうれしい、くらいの知識で、放送スタートを期待しておりました。

 

放送リアルタイムは仕事だったので、帰ってから見たんですが――。

 

いや! 面白くなりそうよ、これ!!!

 

正直、次の土曜日が待ちきれないくらいに、続きが気になる。それくらい、ツボにはまったところが多くて、嬉しくなりました。正直、今日、仕事で嫌なことがあったので気分は暗かったんですが、ブレーザーの視聴でけっこう救われましたね。ありがとう、ブレーザー。

 

ここでは、第一話に関するざっくりとした、僕にとっての「良かった点」を紹介したいと思います。

 

①これって映画? と思わせるくらい、ダイナミックかつ奥行きのある画作り。

第一話は夜の池袋が舞台。冒頭、夜の街へ硬化するシーンから始まる。もうこの瞬間から、もって行かれます。炎にけぶる摩天楼への降下シーン、すっごくゴージャス。光と闇がそれぞれ、ビキーっとエッジが立っていて、とにかく美しいです。

今回はストーリーの都合上、舞台が夜の池袋という限定された空間となっていますが、それがかえって良かった。ビルの狭間に集結した彼らをナメで、奥に怪獣を見せるショットなど、空間的なスケールが素晴らしい。ウルトラシリーズの第一話で夜の街を舞台にしたウルトラマンというと、ニュージェネではジードが印象的だった。あと、劇場版『ウルトラマンX 来たぞ我らのウルトラマン』ではクライマックスが夜の街での戦いでしたが、今回は、それらのナイトシーンと比較にならないほどエレガント。これがテレビシリーズで見れるなんて!! と感動してしまいました。まだ第1話でしたが、今回のどこか泥臭い、ミリタリーテイストと、良い塩梅にもなっていたと思います。

 

 

②やりとりだけで分からせる! 人物の描き方の巧みさ。

『シン・ウルトラマン』もそうでしたが、今回はいきなり怪獣とのバトルから始まっている。というか、本作はウルトラシリーズの中でも非常に珍しく、一回の怪獣との戦いだけで構成されたストーリー展開となっています。主人公をはじめとする、キャラクターの説明はきわめて限定的で、主人公以外ほとんど名前も分からない。にもかかわらず、随分と昔から彼らの活躍があったように錯覚するのは、細かなやり取りを通じて、「プロフェッショナル感」がにじみ出ているからだと思います。特に、ヒルマ・ゲント隊長!! 隊長ってこと以外ほとんど分からないのに、もうこの人が好きになる、のはなぜかというと、彼のプロフェッショナルとしてのカッコよさが全開だから。熱血漢というわけではない。斜に構えているわけでもない。クールな中に情熱を抱き、的確に物事を推察し、周りからの信頼も篤い。ということが、非常に短く、しかし的確なやり取りの中でちゃんとわかるようになっている。特に良かったのは、司令部からの作戦変更があった後の、上空を飛ぶ戦闘機への「依頼」。非常に軽い感じで、しかし理を解いて作戦への協力を依頼する。それに対する返答から分かる、彼に対する信頼感。そこで作戦が前に進む感じ。個人的には、このアクティブ・クリエイティブなプロフェッショナル感は、ウルトラマンタロウのZATを思い起こさせました。組織の描写としては全然違うんだけれど、ZATが持っていた「歴戦感」が、今回にもあった感じがして、それも嬉しかったですね。

 

 

③やっぱり嬉しい新規怪獣。

今回の宇宙甲殻怪獣バザンガ、良かったです!! エビラを背負ったモンスアーガーみたいな格好だと思いましたが、彫が深くて、キモさもあって、この毒々しい赤が夜の街や火炎に映える映える。第一話の怪獣は、スカルゴモラでもマガバッサーでもゲネガーグでもスフィアザウルスでも、そのシリーズの怪獣を象徴する「顔」になると思っているんですが、バザンガは、良かったねー!! ウルトラ怪獣アドバンスのバザンガ、絶対に買います。

両腕から発射する棘の、連射具合も良かったです。街中をナメで撮ったショットの中に、臨場感のあるショットがたくさんあって、しかも最初から終わりまで登場してくれるから――いや、眼福でした。

 

 

④リアルだけど大人向けってわけではない。ブレーザーの新しさ。

Zのストレイジ以上にミリタリー感のある世界観で、難しい言葉もたくさんあるので大人向けの感じがありますが、最後まで見ると、大人は勿論、子どもたちにも向けた娯楽作であることが分かりました。事実、3歳と5歳の息子と一緒に見ましたが、最後まで飽きずに楽しんでいましたよ。特に子供たちが気に入ったのが、ブレーザーの雄たけびみたいな掛け声と、野生児味あふれるアクション(笑)。人間たちだけで怪獣と闘っている時は、極限の場所での軽口のたたき合いが、戦闘のプロ感を出していましたが、ブレーザーになってからは、アクションで魅せ、楽しませてくれる。仕草的には、いきなりウルトラマンになったゲント隊長の戸惑いが露骨にあらわれたアクションで、今まで見たウルトラマンのアクションの中でも、一番野蛮、そして人間臭い(笑)。ビックリしてビルに登ってみたり、後ろに仲間がいるから怪獣の進行をとめるために威嚇してみたり、地団太ふんでみたり、いくつかは本気で爆笑していました。ブレーザー自体は、夜の街の中で他の何よりも輝いていて、ほれぼれするほどに美しかった一方、まさかのアクションがそんな感じだもんだから、そのギャップに凄く魅力を感じました。

 

 

 

ということで、記念すべきウルトラマンブレーザー第1話ですが、すっごく楽しかったです。これまでのウルトラシリーズにはあまりなかった類の挑戦をしていながら、これまでのウルトラシリーズが積み重ねてきたものをしっかり踏襲している。今回、ストーリーはあってないようなもので、「怪獣を倒す」という舞台の中で主人公の人間性を描きこむことに徹している。お話し的な部分は、次回以降で深まっていくのでしょう。今回のウルトラマンが、人間サイドとどのようにかかわってくるのか。シリーズの背骨となる要素は、何なのか。今までにない感じのものを次々と醸し出しているブレーザーだからこそ、この先読みのできなさが、期待に繋がっていきます。何とも気合の入った第1話でした。来週の土曜日が、今からすっごい楽しみです!!