机の上に置いただけじゃ何か寂しかったので、ACTの台に固定してみた。
地面から離れると、身体のうねりがよく分かって見ごたえ3倍です。手に取って遊ぶタイプのソフビってことですね。
横から見た図。
長いです。でも龍って感じではないね。
ちなみに『海底軍艦』におけるマンダの由来は、「マンモススネーク」⇒「マンモス スネーク(=蛇)」⇒「マン 蛇」⇒「マンダ」
当初は大蛇が登場する予定だったのが、映画公開翌年の1964年が辰年だったので龍に変更したんですって。公開当時の東宝の宣伝用の年賀はがきには、轟天号とマンダのイラストが添えられていたそうです。こういう東宝の遊び心って、楽しいですよね。
前から見た図。
身体のラインはこれ以上ないくらいシンプル。そこにうねりを持たせることで、単調にならないように工夫されています。
ただ、実際にお店で買う際には若干の物足りなさはあるかもしれませんね。マンダに限らず、四肢がない怪獣や腹這いの怪獣、飛んでいる姿や泳いでいる姿を再現した怪獣はぱっと見ボリュームに欠ける気がする。ソフビ用にも、こういう固定台を売り出せばいいのにね。
顔のアップ。
『海底軍艦』のマンダには似ていませんが、これはこれで興味深いデザイン。龍と言うよりは魚っぽいですね。
硬質の髭や、矢鱈と長い鼻づら、後述する小さな肢などで、エビのようにも見えます。マンダ3割、エビラ1割、魚6割かな。
鱗のディテール、小さな目、サメのような歯など、細かい造形が光るソフビです。角も海中での高速移動に適応してか、身体の流れに沿った角度になっていますね。
アオリで見ると、爪一本の肢があるのが分かります。甲殻類っぽいデザインです。
後方にも。
この2対で水を掻いて泳いでいるとしたら、とんでもねえ怪力ですね。
後ろから見ると、こんな感じ。
高さはありませんが、その分奥行きが凄い。
ただ、最近のムビモンはシンゴジラ以降(?)、やたらと尻尾が長い造形となっているので、同期と並べると、ちょっとだけ長いくらいです。
ソフビの中でも可動は限定される方です。可動部は2カ所くらいしかない。
さて、ここからは色々と遊んでみましょう。
リボルテックの轟天号と。
特撮リボルテックがスタートした当初、マンダが絡み付く轟天号のリリースが熱望されました。その後、轟天号が発売されたけど、マンダが発売される前にシリーズは終わってしまった。特リボ終了後にリボルテックタケヤから発売された龍を見る限り、リボのマンダも作ることができたはずなんですが……残念です。せめて、このソフビと絡めてみた。
もちろんソフビなので、轟天号に絡み付くとかは無理です。なので、轟天号が海中を突き進む、その上方をマンダが泳ぐ様をイメージしました。二つの強烈な存在が交差するシーンと言うのは、直接的な絡みがなくてもグッとくるものがあります。
あと、今回のマンダが魚っぽいということで、
ちゃらちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっ
ちゃらちゃっちゃっちゃっちゃっちゃっ
ちゃらちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃっちゃーんちゃちゃーちゃ
A「今日もこの時間がやってまいりました、A3コマクッキング! 司会はワタクシ、宇宙の切断魔ことウルトラマンAが担当します」
A「さて、今回のメニューはこちら」
A「新鮮なマンダを料理していきましょう」
A「あらかじめ醤油とお酒に付けて置いたマンダをまな板において――」
A「斬ります」
A「焼きます」
A「あとはお好みで、美味しく召し上がってくださいね。以上、A3コマクッキングでした!」
ACTのAも交えて遊んでみた。アクションフィギュアとコラボさせて遊ぶと、ソフビの可動の乏しさも気にならなくなります。
ということで、一癖も二癖もある造形に変わった、マンダで御座いました。
さすがにこれ単体だけを持っていて楽しいかと言うと――たとえばアンギラスは、それ自体が一つの怪獣としてデザインも造形も完成されているので、それ一つでも十分満足できるものですが、このマンダはマニアック過ぎるし、ボリューム的にも今一つ。やっぱり、他のゴジラS.Pの怪獣と並べることで魅力を持つ、助動詞とか助詞みたいな怪獣なんじゃないかと思います(ややこしいわ)。
そういう意味では、他の怪獣と並べ飾ることで良い味を出すソフビとして、他の何にも代えがたい奇妙な個性があることも事実ですね。願わくばこのマンダを浮かせて固定できるスタンドを調達し、マンダを浮かせた状態で他の怪獣と並べてほしいです。そうすると、ぐんと印象が良くなる。
では最後におめでたそうな一枚。
登竜門。
滝を登り切った鯉が龍に姿を変じた、その一瞬――。