特撮大百科 マタンゴ | 怪獣玩具に魅せられて

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ゴジラ・ガメラ・ウルトラマン、その他たくさんの特撮怪獣玩具を紹介します。

イワクラ・オーナメント特撮大百科より、みんなのトラウマ、怪人マタンゴの紹介です。
この映画は本当に怖くて……人間のいやーなところをこれでもかと見せつけてくるような映画です。佐原健二さんや土屋嘉男さん、水野久美さん、小泉博さん、久保明さんなど東宝を代表する俳優が集まって、トンでもないカルトホラーを作っちゃった! これと『ハワイの若大将』が同時上映ってのが1番怖いですね。



このマタンゴは第3の生物と呼ばれており、主人公達が漂流した先の島に生えていたキノコを食べた人間の成れの果てです。そのキノコは、核実験によって異常な環境となった中で誕生した新種らしいんですけどね。ちなみに、島に打ち上げられた難破船の船内には、この姿になる前の「マタンゴ怪人」がいます。天本英世さんが演じていますが、これがまた怖い。


後ろ姿。
映画ではクライマックスに密林の中で出てくるので見えにくかった。フィギュアや食玩で、はっきり姿を見ることができて嬉しいです。ちなみに、マタンゴの声は『ウルトラQ』なケムール人、『ウルトラマン』のバルタン星人に流用され、あのロメロ監督の『ゾンビ』の日本予告編でも使われたそうですよ。出来が良いものは着ぐるみでも声でも、使われ続けるんですね。


ごつごつした頭。『ウルトラマンタロウ』のキノコ怪獣マシュラの回でもキノコ人間が出てきましたが、こっちの方が野性味があって不気味。


実際、キノコ雲みたいな頭部なんですよね。巨大な頭部に対する首部分の細長さとかも。非常に良くできたデザイン。ゴジラといい液体人間といいマタンゴといい、東宝初期怪獣・怪奇映画には、核への目配せが濃い。


普通では見られない、キノコのカサの裏側もはい、この通り。



足元には問題のキノコ。これを食うと男は醜い怪人に、女は何故かエロくなります。
映画制作においては、蒸し菓子で作られていたそうですね。色は食紅なんだって。初めは味がなかったので、土屋嘉男さんの提案で砂糖を混ぜてみたところこれが美味しくて、出演者、スタッフ一同よくつまみ食いしたそうですよ(笑)素敵な現場だなぁ。


古いモデルなので埃かぶってますが、非常に良くできている。いい意味で気味が悪い。


スチール写真風に。舞台裏ちっくな写真も、東宝怪獣はよく合うのです。