「俺の家の話」につっこむ……という表題で、これまで数回記事を上げておりました。

 「俺の家の話」につっこむ 第1話

 「俺の家の話」につっこむ 第2話

 「俺の家の話」につっこむ 第3話

 「俺の家の話」につっこむ 第3話・続

 

 

 介護らしい介護がほとんど出てこなくなってしまった為、途中で記事を上げることは止めましたが、もちろんドラマは毎回欠かさず見ていましたよ。そして昨日、残念ながらドラマは最終回を迎え、終了となりました。

 そこで、せっかくなので最後に振り返りと感想を。ネタバレを含みますので、まだ見ていない方はご注意ください。でもドラマを見なかった方は是非読んでください。

 

 

 一言で言うと、いや、本当に素晴らしかったと思います。

これまで、このドラマほど真っ向から“死”に向き合い、“死”を真摯に、しかしそれでいて明るく描いたテレビドラマはあったでしょうか?もちろんドラマ内で誰かが死ぬと言うことはよくあること。しかしそれはあくまで事故や難病などのある意味“特別な死”であり、あまりそこにリアルさは感じられません。

 

 それが「俺の家の話」では違いました。当たり前に人は老いて、当たり前に死に向かっていく様子を描き、死にゆく高齢者(=要介護者)の想いとそれを取り囲む家族(=介護者)の想いを、本当にリアルに描かれていたと思います。

 だから多分、高齢者の方にも、実際に介護をしている方にも、心に刺さる言葉やシーンがたくさんあったのではないでしょうか。

 

 

 西田さん(高齢者)の想いとして一番心に残るのは、

 『死に方がわからないんだよ』

と想いを吐露されるシーン。『広げ過ぎた風呂敷を、どう畳めばよいかわからない』と。

 今まで親として偉そうにしてきたのに、こんな老いぼれた格好悪い姿を見せたくない。プライドをどう捨てたらいいのかわからない。俺はまだやれる。そんな年寄り扱いするな!

 特に男性はこのような方が多いのではないかというそんな葛藤や憤りが非常にリアルでした。そしてジジくさいからと嫌がったシルバーカーを使うシーンや施設に入るシーンには、諦めや悲しみが。西田さんの演技も、本当に素晴らしかったですね。

 

 そして西田さんの子供たち(介護者)の想いもリアルすぎるくらいリアルだったのではないかと思います。

 家族だからこそ、特別な感情がある分介護は難しいということ。悲しみの期間は持続せず、冷静に葬儀の準備なんかもできてしまうこと。いざ最期の時が来た時に、『ようやく介護から解放される』とホッとしてしまうこと。そしてそんな自分に自己嫌悪してしまうこと。最期に“ちゃんと悲しめた”ことにホッとすること。

 

 ……介護や老いの現実を知らない人にはあまり理解されず、時に、“そんな風に思うなんて冷たい”と言われかねないこんな介護者の想い。“冷たい”と自分でも少し思ってしまう分、現実にはあまり口にしにくい想いをしっかり描いてくれたお陰で、気分的に救われた介護者の方も多かったのではないでしょうか。

 

 ドラマの最後は、ドラマが始まった頃には全く予想していなかった展開となりました。まさか、“当たり前の死”だけでなく、“特別な死”も合わせて描いてしまうとは。

 西田さんの死の淵からの復活具合や回復具合など、少々奇跡が起こりすぎなドラマらしい部分はありましたが、若い人に突然死が訪れるのは、それはそれでリアルな話。これによって親から子への想いもしっかり描かれて、涙なくして見ることはできませんでした。

 このドラマを最後に表舞台から去ってしまうという、主演の長瀬さんへの感情も相まって、なんとも悲しく寂しいラストでしたね。

 

 

 

 最後にドラマのセリフから拝借して、私も覚えておきたいメッセージを。

 

高齢者の方! 神様がくれた人生の延長戦、せっかくだから、最期までやりたいことやって楽しみましょう!

 

介護者の方! 言いたいことがあったら言って、あまり無理せずに乗り切りましょう。泣きながらやっても笑いながらやっても介護は介護!なるべく笑っていきましょう!

 

 

 

 

 

 西田さん、長瀬さんをはじめとする俳優陣の素晴らしい演技と、クドカンさんのスゴイ脚本に、心から拍手をお送りします拍手キラキラ