前回はこちら↓↓↓

 


 

 口腔ケアグッズって、本当にいろいろなものがあるんですね。この仕事をするまでは普通の歯ブラシと歯間ブラシ、舌ブラシ、フロス程度しか知りませんでしたが、施設には様々な状態の方がいろんなグッズを持って入居される為、様々なグッズを試す機会を持つことができます。

 これはあくまで私個人の主観ではありますが、それぞれのグッズの使用感など紹介させて頂きましょう。

 

 

 *ワンタフトブラシ

 近年ドラッグストアでも普通に置かれるようになった、毛束が一本しかない歯ブラシ。ほとんど入歯になって、残歯が少ない方の歯磨きに便利です。

 これ、私自身も愛用しているのですが、とても良いですよ。普通の歯ブラシで磨いた後、奥歯の磨きにくい所をこれで磨くと完璧!介護云々関係なく、おススメです。

 

 

 

 *スポンジブラシ

 歯がない=口腔ケアは不要、というわけではありません。口腔内の粘膜や舌の部分にも当然細菌などが付着しますから、きれいにする必要があります。そこで登場するのがスポンジブラシ。適度に柔らかい為、粘膜を傷付けることなく、きれいにできます。残歯が少ない方はワンタフトブラシ+スポンジブラシが一番良いのではないかと思います。

 難点なのは、使い捨てである為、若干お金がかかること。あと拒否が強い方に使うと、たまに食いちぎられる為、要注意です。

 

 

 

 *モアブラシ

 スポンジブラシの使い捨てではないバージョン、というイメージです。細かい毛でできている為、スポンジブラシ以上に汚れを掻き取る力はあると思います。

 ただ気になるのは衛生面。通常の歯ブラシ以上に毛が密集している為、これおそらく、細菌が発生しやすい気がします。使い捨てではないからと言ってずっと使い続け、カピカピになって黄色く変色したものをたまに見かけます。それとヘッドがそこそこ大きいため、口をほんの少ししか開けてくれない方には不向きです(その点スポンジなら入る)。

 

 

 

 *くるリーナブラシ

 正直、毛が柔らかすぎて、イマイチ掃除できた感じがしない気がします(もしかしたら固い毛の物もあるのかもしれませんが)。ただ毛が長い為、痰や粘度の強い唾液を絡めとるのはこれがだんとつ一位。寝たきりの方で唾液が絡みやすい方に便利です。

 

 

 

 *口腔ケア用綿棒

 大きな綿棒です。これも唾液に濡れるとほとんど摩擦がなくなる感じなので、掃除にはイマイチかもしれません。これは掃除よりも、マッサージに便利

 例えば食事の認識がしにくい方や、意識レベルが低い方の食事前に、この綿棒を使って口腔内をマッサージします。少し濡らして冷凍庫で凍らせておくとひんやり冷たい物ができるため、より刺激になって良いですね。あ、これも食いちぎられには注意です。

 

 

 

 *口腔ケアウェッティ

 ウェットティッシュです。胃ろうなどで経口食ではない=そこまで口腔内が汚れない方で、残歯が少ない方は、これを指に巻いて粘膜や舌を掃除します。

 スポンジブラシより掃除能力は低めですが、スポンジブラシより安上がり!ただ、指を使う為、指を嚙まれないように注意。残歯が多くてももちろん使えるのですが、そういう意味で歯が多い方にはあまり使いたくないのですよね…。

 

 *保湿ジェル

 唾液が少なく、寝ている時に口がカピカピに乾いてしまう寝たきりの方などに使います。上記のブラシなどで口腔ケアを行った後や寝る前など、指や綿棒などで口腔内に塗ってあげるのですが、いろいろな風味が付けられている物も多く、これは意外と拒否されないイメージです。おいしいらしい

 

 


 

 以上です。もう既に全部知っている!という方も少なくないと思いますが、いかがでしたでしょうか。

 近年ではドラッグストアなどで気軽に買えるものでも、様々な種類が出てきているため、是非いろいろなものを試してみて頂きたいものです。前回書いたように、口腔ケアはもの凄く重要なこと。ご飯をおいしく食べるためにも、いろいろ工夫をしてみましょう!