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《介護用品スタッフ1号のオススメ書籍》
 〜福祉用具の知識を深めたい方にオススメ!
私の福祉用具の師匠
(私が勝手に思ってるだけですが💦)
市川先生の福祉用具の書籍です
一連の福祉用具が詳しく網羅されていて
私も分からないことがあると
都度読み返して確認してます
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こんにちは!

介護用品スタッフ1号です

 

 

 

今回は歩行器の使い方番外編

今日説明するのは

「歩行車とシルバーカーの違い」です

    

   ↑歩行車     ↑シルバーカー



いきなりですが

介護保険ではシルバーカーは使えません

 

 

…でも使ってる人いるよ?

近所のおばあさん介護保険で

シルバーカー借りてつかってたわ

 

とか思われる方がいるかもしれません

 

 

しかし

それはシルバーカーではありません

介護保険で借りられる歩行器なのです

 

 

 

ただし福祉用具専門相談員の私からすると

シルバーカーと歩行器の違いは非常に微妙です

 

 

 

歩行器の定義

本来の「歩行器」の定義(厚労省告示)では

 

歩行が困難な者の歩行機能を補う機能を有し、

移動時に体重を支える構造を有するものであって、

次のいずれかに該当するものに限る。

●車輪を有するものにあっては、

体の前及び左右を囲む把手等を有するもの。

●四脚を有するものにあっては、

上肢で保持して移動させることが可能なもの。

 

となっています。

 

 

 

歩行器の定義は「歩行の補助」

 

 

それに対してシルバーカーは

一言で言うと、

「荷物を運ぶ」ものです

 

 

 

でもあれがあると歩くのが楽やわ!

と思われるかもしれません。

 

 

しかし、

歩行器に比べてシルバーカーは

歩行姿勢に支障があるのです

 

 

 

シルバーカーだと

持ち手が体の前方の横向きについています

 

体の前方の持ち手を持つとどうなるかというと…


・肩がまるまってしまう

・猫背になる

・その姿勢で歩きつづけることで

 円背姿勢の促進

・姿勢悪化は呼吸に支障が出たり…

 など二次障害につながる

・更に体と本体の距離が遠くなり

 前のめりの転倒のリスクも増える

 

などの支障がでてきます



 

それに比べて歩行器は

持ち手が体の横についています

横についている持ち手を持つとどうなるか?



・肩が丸まらず開いた状態を保てる

・背筋を伸ばした姿勢を保てる

・正しい姿勢で歩行が続けられる

・体と本体の距離も近く

 前のめりの転倒リスクも少ない(安全)

 

このような違いがあるのです。

 

 

 

しかし

よい歩行姿勢が保てて安全な歩行器ですが

歩行車については正直微妙なところもあります



 

体が歩行器からどうしても離れてしまうような

歩行姿勢になってしまうのです

 

 

 

歩行器の定義的には

「歩行器の横のフレームに体を入れて使う」

となっていますが

現実的な使い方としては

フレーム内に体を入れて使っている人は

ほとんどいません

 


フレームの外(後ろ側)の位置に

体がくる状態で使うような感じです




まあ

持ち手位置が前方か側方かの違いから

シルバーカーとは違って

まだ肩が丸まらないのでいいのですが

歩行器の定義での正しい使い方に比べると

どうなのかなという感じです

 

 

 

中にはこれって歩行器と定義するために

無理やり横にグリップを作ったのでは?

と思われるような機種もあります

 

 ↑シルバーカーの本体に

 側方持ち手が後付のようについている…


ここまでくるとさすがに私も

これを歩行器とは言う自信がありません・・・

(枠内に体を入れて使うことが想像できない…)

 

 

 

豊かに暮らしていくうえで

・買い物も人に頼らず行きたい

・荷物もたくさん運べるものがいい

など

歩行補助用具の用途は色々とありますが

 

単なる荷物運びという用途以外に

日ごろの正しい歩行姿勢の積み重ねも

重要と考えて

歩行補助の用具選びをして頂きたいと思います

 

 

 

ちなみに

最適な歩行器選定のお手伝いをするのは

私たち福祉用具専門相談員の仕事です

地域の福祉用具専門相談員に

遠慮なく相談していただければ

きっとより適合した機種選定を

行ってくれると思います!

 


 

ではでは。