【介護ベッドの使い方】➅介助バー
こんにちは!
介護用品スタッフ1号です
今回は介護ベッドの使い方の6回目
今日説明するのは「介助バー」です
【「介助バー」と「サイドレール」の違い】
●サイドレール = ベッド柵
・転落防止
・布団のずり落ち防止
・ベッドに固定されておらずぐらつきあり
・手すり代わりにつかうには不安定
●介助バー = ベッド用手すり
・起き上がり・立ち上がりなど動作補助の手すり
・パイプが太く握りやすい
・ベッドに固定されており握った際に安定感あり
以前のブログでサイドレールをご紹介しましたが
・サイドレールは転落防止用の柵
・介助バーは手すり
です
実際の現場では
サイドレールと介助バーが
本来の使い方とは違うごちゃ混ぜに
なっている事がよくありますが・・・💦
介護ベッドを利用する際
ベッド上で自力で動く時に
何かしらつかむところが必要となります
そこで
介護ベッドを使う方には
ぜひ「介助バー」を使っていただきたい!!
【ベッド用手すりの主な種類】
※特に正式名称はないので勝手に命名w
・可変タイプ
・1本タイプ
【可変タイプ】
手すりの角度変更ができるタイプです
●長所
・ベッド横に腰かけた姿勢から立ち上りしやすい
・可変部分は好きな角度に調整可能
→離床後に行きたい方向に合わせれば
それぞれ最短距離で移動できる
●短所
・可変部分が飛び出ているので邪魔
→そばを通った人がぶつける
介助者とならんで就寝する際の邪魔にもなる
・可変部分の操作が都度煩わしい
【1本タイプ】
手すりの可変部分がなく
サイドレールと同じような形状のタイプです
●長所
手すりがベッド外枠内に収まっており省スペース
●短所
ベッド横に腰かけた姿勢からの
立ち上がりの補助としては不十分
(立つ際に手すりが体より後ろ側になり
体を支持しづらい)
2つのタイプを比べてどちらがいいのか…
ベッド周りのスペースに支障がなければ
可変タイプの方を導入すべきだと思います
ちなみに
介助バーは横幅が一般的なサイドレールより
短くできています
以前のブログで
サイドレールは横幅が長すぎるので
ベッドにゴロンと寝た際に寝位置が合わない
といったことも比較的起こりにくいのも
介助バーを使っていただきたいポイントです
介助バーで実際に経験したエピソードを2つ…
【実例➀介助バーの可変部分の操作】
介助バーの可変部分の操作は
メーカーによって違います
容易に可変部分が動いてしまうと危険なので
どのメーカーも可変部分の固定は2重ロック操作
安全面で考えれば2重ロック操作は
当然必要なのですが
結構操作が面倒であったり
操作にコツが必要だったりします
実際に
利用者さん宅に○○社のベッドを
導入したのですが
ベッドの説明で
介助バーの操作を実際にやってもらったところ
2重ロックの操作がどうしてもできない
理解していただけない…
結局
最終的に介助バーの操作がより簡単な
□□社のベッドに入れ替えたことも…
ベッドを使いこなすという面で
ベッド本体の背上げ機能とかよりも
介助バーは結構大事だったりします
【実例➁TVが観られない!】
介助バーもサイドレールと同様
パイプとパイプの隙間があります
今の介助バーは手足の挟み込み事故を防ぐ為に
板状のフレームに手すりが
すこしついているような形状
これも安全面ではいいのですが
利用者さんからすると
ベッドに寝た際の視界を
遮ってしまうことにもつながってしまいます
これも
実際に利用者さん宅にベッドを納品した際の事
ベッドの説明をして
実際に寝てもらって
操作をしてもらったり…
しかし、その利用者さんはベッドに寝転んで横向きになってテレビを見る習慣があり
介助バーの板状フレームが邪魔で
テレビがみられない!という問題が・・・
ベッドの背上げ機能を使っては?と提案しても
これまでの習慣で馴染んでいるし
いちいち背上げ操作するのも
面倒くさいから嫌だ!
こんな手すりはいらない!
という激怒されてしまい
不本意ながら
サイドレールに入れ替えたというケースも
福祉用具専門相談員としては
安全第一の土台の上で
そこから利用者のニーズにどこまで近づけるか
非常に悩ましいケースが多く発生し
そこでの試行錯誤の毎日です
ちなみに
最適な介護ベッド選定のお手伝いをするのは
私たち福祉用具専門相談員の仕事です
地域の福祉用具専門相談員に遠慮なく相談していただければ
きっとより適合した機種選定を行ってくれると思います!
ではでは。