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サッカー小説「蹴り屋」


 

 

     第一章 場当たり的、その場しのぎ、手探りの介護

 


 

       

  

     「オムツやてぇ!、わたしをバカにしてんのんかっ!」

 


  2005/3/29(火) 午後 2:48 
 某月某日 今朝、母が、ちょっと、おトイレで粗相をした。

「あっーお袋ちゃん、ちょっと待って、汚れたからオムツ替えよ、なっ!」

「オムツゥ!」母が、キィッ、と私を睨んだ。

「そうや、ほら、ここ汚れたやろう~!」私は、失言に気づかず。

「だれがオムツなんかすんの!、わたしは、あかちゃん、ちゃうでー!!」母は本気で怒っておりました。ここでようやく、私は、母が私を睨んだ訳が。

「オムツやてぇー!、わたしをバカにしてんのんかっー!」

「ご免、ごめん、パンツや~」私は頭をさげて謝った。

「あたりまえやっ!、わたしはオムツなんかしてへんでっー!」(はい、お袋ちゃん、分かった、ご免)言葉一つ、難しいのだ。配慮に欠けた。

 

 

 

ト書き:オムツは、禁句で、母を親として、認知症に、関係なく、私は息子として、接しなければならないのだ。