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サッカー小説「蹴り屋」
第二章 母の日常
「しらんかったー、なにも、いうてくれへんから!」母の日常、その(95)
2006/1/20(金) 午後 0:59
某月某日 今日はデイが休みだ。派遣されたヘルパーさんが帰り、午後3時半からは、母と私の二人だけになる。そんな日は、決まって母の好きな「カラオケ大会」だ。夕食後、早速始まる。
「お袋ちゃん、歌でも唄を~か~」と、母を誘う。
「うん、なにうたうん?」
「♪わたし~が、あなた~に、ほれた~のは~」と、私が十九の春を唄いだすと。
「あ~、それ、しってるぅ、こ~やなー!」と母も合わせて、唄いだすのだ。二人で合唱。はい、次。
「♪知床の~岬に~、は~まなす~の咲く頃~」と「知床旅情」を。もう、慣れたもので、軍歌から、童謡唱歌、何曲かは、分からないが、2時間近く、親子でカラオケ大会だ。アカペラで。最後は決まって、私の口伴奏の、ベンチャーズの「霧のカレリア」と「クルーエルシー」だ。
「もう、ないんか~?」と母が興に乗って聞く。
「うん、唄い疲れたわ~、ちょっと、休もうか~」
「♪zzzzzz、」と、母が田舎の持ち歌を気持ちよさそうに、口ずさむ。
「お袋ちゃん、よ~覚えてるな、まだ、あるんか?」
「しらんのん!、にいちゃん、こなんもあるぅ~」と、母がまたまた、口ずさむ。私も、合唱する。
「上手いな~、お袋ちゃん、それに、よ~覚えてるやんか~、00帰りたいか~?」
「あたりまえでしょう!、つれていったろか?、にいちゃんも!」
「行こか~、お袋ちゃんの、腰(母は腰の骨を二回圧迫骨折している)が治ったらな~」
「こしぃー!、わて、こしのほね、おったんか~?」
「そうやで~、一人で立たれへんやろ~」
「いつ、そんなんなったん?」
「もう、だいぶ、前やけどな~」
「なおるんか~?」
「心配せんでも、治るよ~、一緒に田舎の00行こ~な、薬飲んで、はよ治そな~」
「しらんかった~、なにも、いうてくれへんから!」田舎の00の話になると、母の顔は自然とほころぶのだ。
ト書き:我が家の定番、親子二人のカラオケ大会、母が眠くなるまで、続くのだ。
