「かいごさぶらい上巻の続き、下巻。
2006/3/3(金) 午後 0:52
某月某日 最近、母は、また、よくツバを吐くようになった。下の入れ歯をハズすためか、ツバが溜まるのだろう。
ティシュに取れば良いとするのは、こちらの理屈で、認知症の母に、それが通用しないことは、百も承知なのだが。今朝も、母の寝床の周囲に2~3カ所、ツバの跡が。
「わーっ、お袋ちゃん、こんなとこで、ツバ吐いたら、あかんやんか~」母のツバらしきものを踏みつけてしまった。
「だれがーっ!」
「うん、これな~、見てみぃ、なあ、ティシュにしぃや」母の眼孔に射竦められて、トーンダウンする私の声。
「わてちゃう、しらん」
「ここもか~、お袋ちゃんと、ちゃうん?」逃げてはならない。
「だれやーっ、あんたかー?」これ以上の詮索はまずい。
「まあ、ちゃんと、拭いとくけどな~」
「口の中にツバ溜まるのんかぁ?」
「たまれへん!」母の方が毅然としているのだ。(勝ち目なし)。
「そうか~、ツバ溜まったら、このティシュにせなあかんでぇ、な~」
「やってるぅ、なんやのん!おしっこ~」私が、しおれたので、母の表情が少し和らいだ。
「はい、分かった~、行こうか~」と母に両手を差し出したら。
「つめたいっ!にいちゃんの、てぇ、つめたいやんかぁ」と、言いながらも表情を崩した。
「ご免、ごめん」
「はい、直ぐそこやでぇ、おいちにぃおいちにぃ、と」母を便座へ座らせた。
「え~な~、にいちゃん、これ~」と母が、私の黄色いネクタイを手にとって、ニコニコしながら。その時。
「ぺっーぺっー」と、母が、手に持ったネクタイにツバを吐きだした。
「あっ、おっ、お袋ちゃん、ツバ吐いたらあかんやんか~」
「ツバがなぁ~、あんねんでぇ~、どないすんのんなーっ!」溜まったツバがあるのなら、仕方がない。(発作のこと思うたら、ツバくらい何でもないわ、今日も元気やな~、良かったっ!。このネクタイ洗えるんかな~)。
ト書き:発作のことを、考えれば、何てことは無かったのだ。「病」を見て「人」を見ずは、お互いが、苦しむことに、なるのだ。
☆彡 サッカーW杯・日本代表、初戦の相手は、南アフリカの強豪コートジボワール。
