「かいごさぶらい」<下巻>第五章 「認知症と闘う」母。その(11)
「といれっ!あほかー、ようーじもでけへんくせにっ!」認知症と闘う母、その(11)
2006/6/19(月) 午後 0:57
某月某日 私は、このところ蒸し暑い夜が続き、母の夜中の徘徊が増えたため、少々、へばり気味であった。午前6時前に母をおトイレへ。
私は、その侭、起床し、ゴミを出し、洗濯、朝食の用意、出勤の身支度を済ませた。私も、ちょっとトイレへ。
「おか~さ~ん、おか~さ~ん」と母の声が。私は、トイレのドアを開けて。
「起きたんかあ、お袋ちゃん、お早うさ~ん」と、ドア越しに。
「あんた、なにしてんのんやー!」と四つん這いになった母が、リビングに這い出てきて、廊下越しに私と目を合わせた。
「おトイレや、すぐ行くからな、ちょっと待ってや~」
「なにが、といれやー、ほったらかしてー!」
「ご免、ごめん、直ぐ、行くから、そこに座っといて、あんまり、動いたらあかんで」
「はよしんかー!、わて、どうしたらえーのん!」
「そやから、そこに座っといて」
「どこにやー!、あんた、なにしてんのんやー!」
「うん、おトイレやんか」と言うと。母が四つん這いになって、私が入っているトイレに向かってやって来た。
この動きが素早いのだ。トイレの前に来た母が。
「そんなとこで、なにしてるんやーっ!」(袋のネズミって、こんな感じか)。
「トイレやんか、直ぐ、終わるから~」
「といれっ!あほかーっ!、ようーじもでけへんくせにっ!」便座に座った私と、トイレの前で怒る母と、ご対面しながらの会話となった。
さて、この後、どうなったかは、まあ、ご想像にお任せする。(母の不安が鎮まるなら、私は嘘をつきたおすのだ)。