高齢者の事故が大きく報道されています。
我が家でも高齢の父が家族が危なっかしいので運転をやめるように言っても聞かず、79歳の時に二度交通事故を起こしてようやく本人が運転能力の低下を自覚し運転をやめました。高齢者の人身事故の報道があるたびに、父の場合には人身事故でなかったので本当に良かったと思い出されます。
我が家でも経験がありますが高齢者に運転を止めさせるのは容易ではありません。周りの人から見ればかなり運転が下手になってきたとわかっても、本人が自分の運転能力の低下を認めません。高齢になればなるほど頑固になってきます。
今回、池袋暴走事故で母子がなくなってしまった痛ましい事故の、旧通産省工業技術院の元院長で元クボタの副社長(87)や福井市内でのひき逃げ容疑がかかっている福井放送の元社長(87)などの場合などはプライドが高く、なかなか周囲が説得するのは難しいことだったでしょう。
普通に考えれば、これだけの地位にあった方ですから、タクシーやハイヤーを利用する金銭的な余裕はあるでしょうから、この歳になってわざわざ事故を起こす危険性のある運転をしようと思うこと自体に、思考力の低下を感じざるを得ません。
高齢者の免許更新の際には色々な検査があるようですが、認知機能は急速に低下することがあります。このような状況にもかかわらず免許の自己返納に頼るのはいかがなものでしょうか。
18歳未満での制限と同様に、80歳を超えたら運転免許証は強制返納とすれば、今回のような事故は無くなります。周囲の人間にとっても日々心配したり、説得する苦労がなくなります。
ただ、今回の報道を見ていて一つ気になることがあります。最近、特に高齢者の交通事故が大きく報道されていますが、交通事故は減ってきているのに、なぜ今、これほど大きく報道されているのだろうと言うことです。
警察庁のWebサイトのデータをもとに、平成2年から30年のグラフを作成してみました。
事故件数も死傷者数もここ10年以上大きく減少しています。 穿った見方かもしれませんが、最近の自動車の機能向上が今回の大きな報道の原因なのではないでしょうか。
以前ですと交通事故の報道を大きくすることはビッグスポンサーの自動車メーカーを敵に回すことになりかねませんでした。それで報道を自粛していた。 しかし、最近は周囲でも、今回の事故報道をきっかけに自動ブレーキなどの機能がついた最新の車に買い替えたと言う話を耳にするようになりました。つまり大きく報道をすればするほど、安全運転機能のついた新車が売れることになります。ビッグスポンサーの自動車メーカーにとっては喜ばしいことです。スバルの「アイサイト」効果で追突事故が大幅に減った実績があるようですし、それはそれで良いことかもしれませんが、減ったとはいっても毎日平均で約10人ほどの人が亡くなっています。
車は凶器だと言うことを自覚し、公共交通機関の発達した都市部では特に、よほどの必要がない限り車の運転をせず、みんなが安全に暮らせる街作りをお願いしたいものです。
