母は仰向けに倒れており、椅子は倒れて杖が落ちて、着替えが散乱、ドロボーでも入ったのか?と思うほど。

TVが逆さに見える・・・変なことを言っていて意識がもうろうとしてるようだ。
少し起こして声がけをして椅子に座わらせた。 少しづつ回復してきてるようで、麦茶を飲ませてようやく意識を取り戻した。

119番に電話も思ったが少し様子を見てヤバそうだったら連絡しようと考えたので正解だった。

なぜ倒れたのか、部屋が散らかってたのかと聞いても全くわからない、倒れてたことすら覚えてないというし、今思えばもうこのころから認知症が出てたのだろう。

夕方、お風呂に入るのでいつもは別々だが、今日は体を洗ってあげようと一緒に入った、が、裸になり痛い右腕が真っ青に内出血している。 これには驚いた。

病院に連れて行かなきゃいけない。 だけどどこの病院に行けばいいの? タクシー?車椅子? この1週間前に母のことで地域包括センターに相談していて車椅子を無料で借りれることを思い出した。 

どうしたらいいかも含めて電話することにした。 事の経緯も説明し、体の状態も伝えたら、119時して救急車を要請して下さいと言われた。 内出血して青くなってるなら骨折してる可能性が高いと言っていた

もし、救急搬送されたらどのようなことを
伝えられたか、必ず電話ください、と包括センターの方に言われ119番した。

初めて119番したが、10分もしないうちに電話が来てもうすぐに到着します、なんてきたものだから、ビックリした。こんなに早く来るものなの?

救急隊員は2人、母の体を見て血圧など、測って腕を見て、搬送しますので準備をお願いします。と言われた。

病院に搬送だ。 慌てて保険証や通帳を持ち救急車に乗り込んだ。 

このまま入院かなぁ。 雨が強くなってきていた。 

初めての救急車の車内は何とも言えない空間で気持ちのいいものではない。 どこの病院に搬送されるのか、1時間、2時間と決まらないのか、不安な気持ちだった。

ところが、1ヶ所、断られただけですぐに決まった。 東京品川病院という所で大井町駅の近くだった。 遠方でなく良かった。

母は検査室みたいなとこへ運ばれ、自分は保険証、お薬手帳などを受付の人に渡し待合室で待機した。 他にも救急搬送されてくる人がいて、自分以外にも待合室に1人、2人と家族らしき人が入ってきた。

2時間辺り経ったころ、検査室から呼ばれて中に入った。 母は右腕に包帯が巻かれ、コルセットみたいなもので固定されている。 医師の説明によれば骨折していて手術になります、と言われた。 このまま入院かな、と思ったら明日、また来てくださいと言われ帰ることになった。

え?と思ったが幸いに翌日は公休日で仕事が休みで良かった。 が、今、何時だ?
時計を見ると午後10時。電車で帰るわけにもいかないとタクシーを呼んだ。 タクシーに乗せるにも重たくて大変。 自宅に着いて降ろすにも大変、とにかくまともに母は動けなくなっていた。

どうやって明日、病院に連れて行けばいいのか? もう、わからない。

初診料が痛み止めの薬を含めて、3300円。(1割負担) 保険証がなければ33000円? タクシーが大井町から京急蒲田まで3900円だった。

いざと、いうときにすぐに使えるお金は持ってないと大変だとこのときに実感した。

救急搬送されたのが夜7時ころ、自宅に帰ってきたのが夜11時を回っていた。  母はトイレを我慢していて失禁をしてしまいズボンがびしょ濡れ。 洗濯をして体をボディペーパーで拭き着替えをして寝かせた。

時計を見ると午前様。 ほんとに疲れた。

翌朝、また、起こってしまった。