介護というと、高齢者・認知症の方々が主だと思っていました。
グループホームにいた一年ちょっとのあいだはそれでよかったのですが、
40歳以上の障害を持った方々も対象になるのだということを、
資格の勉強をしてから知りました。
40代といえば、社会の第一線で活躍している、
経験を積み、心身ともに脂の乗り切った働き盛りの世代。
その人たちが、自分の親と同じくらいの高齢者さんと同じサービスを受けるわけです。
65歳以上のことを高齢者というそうですが、
私が今の環境で接していて思う、心身共に高齢者さんに該当するのは、
概ね85歳以上じゃないかと思います。
私が感じるところでは、65歳から80代の前半くらいまでは、
どちらかというと、40歳~65歳の方と一緒のくくりにしてもいいんじゃないか、
と思うくらいに、まだお若く、
足がちょっとふらつくぐらいで、自分で動き回れる方、
トイレも介助を必要としない方がまだ多い。
身体が達者だということは、自立心も旺盛で希望もたくさん持っていて、
老いをまだ100%受け入れていない。
不満があればきちんと口に出して伝えて来られます。
85歳を過ぎたあたりから、さすがに体が言うことを聞かなくなり、
人に頼る回数が増えてくるとともに、
精神的にも違ってきます。
今のご自分の現状を、100%受け入れている。
少し手を貸してあげただけでも何度も「ありがとう」と言ってくださる。
「こうして欲しい」は言うけれど、それは不満(満たされていない)ではない。
私が「高齢者さんってすごい」と思うのは、
このくらいの年齢の方々に接しているときが多いです。
だてに長生きしているわけではない、のですね。
苦情が多かったり、トラブルを起こしたりするのは、
圧倒的に70代の方が多く、
私の感じるところでは、申し訳ないですが、男性が多いです。
まだ元気だからですね、人に頼ることに慣れていない
「そんなこと自分でできる」と思うことが多い、
、、致し方ないかもしれません。
高齢者と呼ばれるようになったときは65歳でまだまだ元気、
尖っていたのが、だんだんに丸くなり、
神様のように、気高いご高齢者さんになられる方もいます。
もちろん一番の未熟者は、私たち65歳以下の者なわけです。
どの年代でも、それぞれ精一杯生きている、
ということであると思います。