キッチンカブの記事から

上値の重い展開がしばらく続く
中間決算の上方修正が次の焦点

 平均株価は当面、弱含むとみている。(半期決算)期末高の期明け安という季節要因に加え、債券先物売り、株式先物買いの解消取引が、この時期に出てくるとみられるからだ。

 ただ、企業の好業績を背景に年後半から相場水準は切り上がるのではないか。輸出関連企業にとって今の環境は追い風。原材料価格の低下は半導体関連株に買い材料となり、株価が上昇した。

 しかし、全体でみれば足元の相場は既に良好なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を織り込む形で7月安値から上昇してきた。需給面では4月に積み上がった信用買い残の返済期が近づいている。

 9月の中間期末を控え、機関投資家は3月の月中平均水準に近づけば戻り売りを出してくるだろう。日経平均を目安にすれば、1万6311円で、上値の重い展開がしばらく続くのではないか。ただ、中間決算発表時に通期予想を上方修正する企業が相次げば相場は騰勢を強める。日経平均は来年の1-3月に今年の高値を更新する可能性が高い。

 さて、デフレ脱却の期待が高まってきたこの数年間、不動産株・不動産投資信託(REIT)は、9月の基準地価、3月の公示地価(1月1日時点)と前後して高値を更新する流れが続いている。住友不動産の株価は8月下旬から上場来高値を更新する動きが続き、9月5日には3610円まで上昇。REITでも三井不動産系の日本ビルファンド投資法人が9月13日に上場来高値の127万円を付けた。

 来年3月の公示地価でどこまで地価は上がるか-。市場は一段の上昇局面を見込み始めている。もっとも、昨年末、日銀が銀行の不動産融資について監視を厳しくすると報じられると、年明けから不動産株は大きく調整した。

 春先にREITや不動産の信託受益権などの不祥事発覚が相次ぐと、不動産セクター全体が一時、冷え込んだ。バブル崩壊で大損した記憶のある投資家はそれだけ不動産を取り巻く外部環境に神経質をとがらせる。

 足元では金利上昇が一巡し、銀行の不動産融資も増加傾向。地方の地価下落が続いている以上、不動産投資への逆風は少ないとみる向きが多いが、規制緩和を進めてきた小泉政権の交替もあり、今回の基準地価の上昇が、不動産に対する政策変更の節目になる可能性もある、との指摘もある。基本的に堅調な不動産株だが、ポスト小泉の政策の動向からも目が離せない。