名古屋 爲三郎記念館
『内田邦太郎 パート・ド・ベールガラス展』(2017年)

風景写真 カメラ1


ガラス作家・内田邦太郎さん(1942-)の
パート・ド・ベールの作品展ですキラキラ

まず、「パート・ド・ベール」とは?

パート・ド・ベールとはフランス語で「ガラスのペースト」「練りガラス」という意味で、細かく砕いたガラスの粉を鋳型に詰め、焼成する技法です。
アール・ヌーヴォー期に流行を迎えますが、第二次世界大戦を境に途絶え、戦後しばらくはガラス工芸の中でも最も難しい幻の技法とされてきました。

(展覧会のチラシより)

パート・ド・ベールのWikipediaによると、
古代メソポタミア時代から存在していた技法だそう。
けれども、古代ローマ時代に簡単に大量生産できる吹きガラスの技法が発明されてからは衰退し、文献も残されていないために「幻の技法」と呼ばれるようになった。

その後、アール・ヌーヴォー期にフランス人陶芸家のアンリ・クロ(1840-1907)が再興し、さまざまな作家が独自の手法でさまざまな作品を世に送り出したが、
各作家が徹底して秘密主義をとり、制作方法を後世に残さなかったため、再びその技法は失われることになった。
ということらしい…


前置きが長くなったけれど、
まるで陶芸作品のような色と質感キラキラ


内田邦太郎
「ループ花弁根付大花器」
風景写真 レンズ1

この形は吹きガラスじゃ作れないわね 目


内田さんの作品は原型にロウを用いて素手で形を作るため、
より複雑な造形が可能になり、
色彩のほうも、ガラスを粉末状にすることで
混色や濃淡も思いのままに調整できるそうです。


内田邦太郎
「ホタルブクロオブジェ台付花器」
風景写真 レンズ2


ポストカードがこの2枚だけで残念ですが、
特にランプの作品に惹かれましたピンクハート


会場には、
ロウの原型づくり→石膏の型づくり→焼成(ロウを蒸発させる)→ガラスを入れて焼成→石膏の型はずし
までの工程を解説したチラシが置いてあります。

展示総数は95点+会場の廊下のランプシェード3点。
内田さんの吹きガラスの作品も楽しめますよ音符


『内田邦太郎 パート・ド・ベールガラス展』
◆2017年10月21日(土)-12月17日(日)
 爲三郎記念館(名古屋)
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爲三郎記念館 →
(名古屋市千種区堀割町1-9)

【内田邦太郎 パート・ド・ベールガラス展】


内田さんの作品画像は、こちら↓にもありますキラキラ

・ギャラリー 桜の木(内田邦太郎)→
・GALLERY BROCKEN/内田邦太郎 →

あと、参考までに

ガラスの成形技法(Wikipedia)→

・テーマ「ガラスアート」の記事一覧 →