神戸市立小磯記念美術館
『絵の中の音を聞く』(2018年)



お彼岸に帰省した際、母と出かけました〜ピンクハート

神戸市立小磯記念美術館のコレクションの中から、音や会話、物語にまつわる作品を紹介した展覧会。
小磯良平(1903-1988)をメインに、神戸ゆかりの作家(小磯良平に師事していた方々を含む)の絵画が展示されてました。

・Ⅰ 絵から奏でられる音楽
・Ⅱ 言葉の代わりに絵が語る
・Ⅲ 風景に耳をすまして
・Ⅳ 絵の中でおはなし
(18作家、展示総数71点)


ワタシにとって、小磯良平はとても重要なかたなのです。
前にも書きましたが、彼の絵を観ると、
いろんな作家さんの作品に影響されてしまった頭が一度リセットされるというか、ニュートラルの位置にもどるというか、
そんな感じになるんですよニコニコ

……というわけで、展示作品の一部をご紹介します。
どんな「音」が聞こえてくるか、
耳を澄ませてみてくださいね音符

まず、小磯良平から。


小磯良平
《音楽》
キャンバスに油彩 1954年 116.8×91.2
神戸市立小磯記念美術館


小磯良平
《母子像》
キャンバスに油彩 1953年 91.2×72.9
神戸市立小磯記念美術館

上の2点、女性の手や足が大きく描かれてますね。
解説によると、
これは絵画の中に立体感を出そうとした試みなのだとか。
これらの絵を描いた頃の作者はギリシャのレリーフを研究していて、浮き彫りの立体感を絵で表現できないか試作していたそうです。


小磯良平
《バイオリンを弾く女》
紙にパステル 1973-74年頃 65.1×50
神戸市立小磯記念美術館

普通、バイオリンを弾くときは、もっと右腕側の脇を開きますよね。
「女性が最も美しく見えるポーズで描く」のは、
小磯良平のポリシーだったそう。

こちら↓の女性の姿も美しいですキラキラ


小磯良平
《リュートを弾く婦人》
キャンバスに油彩 1975年頃 91×60.5
神戸市立小磯記念美術館


小磯良平
《帆船のある風景》
紙に水彩 1960年 30×39.9
神戸市立小磯記念美術館

帆船〜〜ピンクハート
こんなにラフな画から、「音」だけでなく、
温度・湿度・潮の香り・陽射しの加減・風の強弱…などなど、
いろんな情報が伝わってくるのが素晴らしいグッ


そして、神戸ゆかりの作家さんの作品キラキラ


三木朋太郎
《カーニュ風景》
キャンバスに油彩
1927-31年頃 72.9×60.9
神戸市立小磯記念美術館


西村元三郎
《対話》
キャンバスに油彩 1952年 91.2×117
神戸市立小磯記念美術館


で、、、
穏やかな小磯作品で頭がリセットされたところで、
ワタシ好みの不穏なテンションの作品を発見〜!目


石阪春生
《こわれたオルガン(女のいる風景)》
キャンバスに油彩 1981年 162.5×162.3
神戸市立小磯記念美術館


石阪春生
《翼の城Ⅱ》
キャンバスに油彩 1971年 162.5×162.5
神戸市立小磯記念美術館


石阪春生
《女のいる風景(時計)》
キャンバスに油彩 1972年 162.3×162.3
神戸市立小磯記念美術館

新制作協会 →
(石阪春生さんの紹介サイト)

神戸に20年住んでたのに、お名前も作品も知らんかった…
女性の作家さんが若かりし頃に描いたものかと思っていたら、1929年生まれの男のかたでいらっしゃいました汗

で、石阪春生さんと小磯良平次女 嘉納邦子さんの対談記事も発見〜 目
興味のあるかたは、どうぞ。

洋画家・小磯良平と阪神間モダニズム →
(神戸っ子 2015年12月号)


同時開催の
『小磯良平作品選 Ⅳ』(油彩31点)も観ましたよキラキラ


小磯良平
《桃とクルミのある静物》
キャンバスに油彩 1939年 60.8×72.9
神戸市立小磯記念美術館


小磯良平
《K夫人像》
キャンバスに油彩 1947年 80.4×65.5
神戸市立小磯記念美術館

モデルは妻の貞江さんです。


小磯良平
《室内のバレリーナ》
キャンバスに油彩 1967年 90.7×90.8
神戸市立小磯記念美術館
10


小磯良平
《マヌキャン》
キャンバスに油彩 1972年 100.2×100.4
神戸市立小磯記念美術館


やはり、こういう落ち着いた画風の作品を観ると、ほっと安心しますなぁ照れほっ

どうもありがとう。
また頭をリセットしに行きまーす音符


『絵の中の音を聞く』
『小磯良平作品選 Ⅳ』
◆2018年2月17日(土)-4月15日(日)
 神戸市立小磯記念美術館
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(こちらのみでの開催です)


神戸市立小磯記念美術館 →
(神戸市東灘区向洋町中5-7)

【小磯良平作品集】


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