神戸市立小磯記念美術館
『野田弘志展―凍結する時』(2015-16年)
新年の帰省中に、母のリクエストで
六甲アイランドの神戸市立小磯記念美術館に出かけました
そこで開かれていた特別展。
東京藝術大学の小磯良平教室で学んだ美術家を紹介する、
というものです。
野田弘志さん(のだ・ひろし : 1936-)は北海道在住。
現代洋画界での「写実絵画」の第一人者だそう。
"物の存在感を描き出す"
以下は、野田さんのお言葉。
写実絵画とは物がそこに在る(存在する)ということを、描くことを通してしっかり確かめようとすること。物が存在するということのすべてを二次元の世界に描き切ろうという、一種無謀ともみえる絵画創造のあり方。物がそこに在るということを見える通りに、触れる通りに、聞こえる通りに、匂う通りに、味のする通りに描ききろうとする試み。
(ホキ美術館HPより)
つまり、単に写実的な絵や写真のように見える絵ではなく、
もっとずーっと奥深いものなんですね
今回の展示構成は、
・第一章 存在の追求
・第二章 描線の美
・第三章 時間、空間との正対
・第四章 自然への挑戦
(展示総数78点。会期中に入れ替えあり)
「時間」や「空間」まで描き出そうとする試みもなされています。
ワタシがおっ!とびっくりした作品、気に入った作品はこちら
野田弘志
《馬鈴薯》
キャンバスに油彩 1972年 50×60.6
個人蔵
野田弘志
《きもの》
板に油彩 1974年 116.7×90.9
豊橋市美術博物館
野田弘志
《アヒル》(挿絵原画『湿原』)
紙に鉛筆 1984年 8.8×11.9
豊橋市美術博物館
野田弘志
《TOKIJIKU (非時) XIII Dove》
キャンバスに油彩 1993年 162×130.3
蘭島閣美術館
野田弘志
《THE-1》
キャンバスに油彩
1997-2000年 162.1×162.1
一番星画廊
野田弘志
《白根火山》
キャンバスに油彩 1989年 60.6×72.8
個人蔵
野田弘志
《朝の美ヶ原》
キャンバスに油彩 2005年 130.3×162.1
松本市美術館
こうして画像にする時点で「写真」になってしまうから、
会場で実物を見ていただくのが一番なんだけど
ほかの写実絵画の画家さんの作品も一緒に並べて見ると、
作家ごとの特徴というか、目指す境地の違いがわかって面白いんじゃないかなー。
(千葉のホキ美術館に行くと、写実絵画の画家さんたちの作品をまとめて見られるそうですよ)
同時開催のコレクション展『小磯良平作品選 III』(油彩34点)も観賞しました
小磯良平
《横たわる裸婦》
キャンバスに油彩 1931年 73.1×116.8
神戸市立小磯記念美術館
小磯良平
《踊り子》
キャンバスに油彩 1940年頃 71.7×40.6
神戸市立小磯記念美術館
小磯良平
《かぼちゃのある静物》
キャンバスに油彩 1957年 98.8×91
神戸市立小磯記念美術館
そして、最晩年の作品。
小磯良平
《御影の風景》
キャンバスに油彩 1986年 100×72.8
神戸市立小磯記念美術館
ワタシの元実家は御影を通り抜けた先にあったんですが、
1991年に初めてこの絵を見て以来、何度見ても、どこの景色なのかわからなくて
今回、
「写真をもとに描かれたそうですが、建物をはじめさまざまなものの配置は実際の風景とは違っているようです」
との解説があり、25年経ってやっと!得心が行きました
『野田弘志展―凍結する時』
『小磯良平作品選 III』
◆2015年11月14日(土)-2016年1月31日(日)
神戸市立小磯記念美術館
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★ 神戸市立小磯記念美術館 →
(神戸市東灘区向洋町中5-7)
【野田弘志展―凍結する時】
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『野田弘志展―凍結する時』(2015-16年)
新年の帰省中に、母のリクエストで
六甲アイランドの神戸市立小磯記念美術館に出かけました
そこで開かれていた特別展。
東京藝術大学の小磯良平教室で学んだ美術家を紹介する、
というものです。
野田弘志さん(のだ・ひろし : 1936-)は北海道在住。
現代洋画界での「写実絵画」の第一人者だそう。
"物の存在感を描き出す"
以下は、野田さんのお言葉。
写実絵画とは物がそこに在る(存在する)ということを、描くことを通してしっかり確かめようとすること。物が存在するということのすべてを二次元の世界に描き切ろうという、一種無謀ともみえる絵画創造のあり方。物がそこに在るということを見える通りに、触れる通りに、聞こえる通りに、匂う通りに、味のする通りに描ききろうとする試み。
(ホキ美術館HPより)
つまり、単に写実的な絵や写真のように見える絵ではなく、
もっとずーっと奥深いものなんですね
今回の展示構成は、
・第一章 存在の追求
・第二章 描線の美
・第三章 時間、空間との正対
・第四章 自然への挑戦
(展示総数78点。会期中に入れ替えあり)
「時間」や「空間」まで描き出そうとする試みもなされています。
ワタシがおっ!とびっくりした作品、気に入った作品はこちら
野田弘志
《馬鈴薯》
キャンバスに油彩 1972年 50×60.6
個人蔵
野田弘志
《きもの》
板に油彩 1974年 116.7×90.9
豊橋市美術博物館
野田弘志
《アヒル》(挿絵原画『湿原』)
紙に鉛筆 1984年 8.8×11.9
豊橋市美術博物館
野田弘志
《TOKIJIKU (非時) XIII Dove》
キャンバスに油彩 1993年 162×130.3
蘭島閣美術館
野田弘志
《THE-1》
キャンバスに油彩
1997-2000年 162.1×162.1
一番星画廊
野田弘志
《白根火山》
キャンバスに油彩 1989年 60.6×72.8
個人蔵
野田弘志
《朝の美ヶ原》
キャンバスに油彩 2005年 130.3×162.1
松本市美術館
こうして画像にする時点で「写真」になってしまうから、
会場で実物を見ていただくのが一番なんだけど
ほかの写実絵画の画家さんの作品も一緒に並べて見ると、
作家ごとの特徴というか、目指す境地の違いがわかって面白いんじゃないかなー。
(千葉のホキ美術館に行くと、写実絵画の画家さんたちの作品をまとめて見られるそうですよ)
同時開催のコレクション展『小磯良平作品選 III』(油彩34点)も観賞しました
小磯良平
《横たわる裸婦》
キャンバスに油彩 1931年 73.1×116.8
神戸市立小磯記念美術館
小磯良平
《踊り子》
キャンバスに油彩 1940年頃 71.7×40.6
神戸市立小磯記念美術館
小磯良平
《かぼちゃのある静物》
キャンバスに油彩 1957年 98.8×91
神戸市立小磯記念美術館
そして、最晩年の作品。
小磯良平
《御影の風景》
キャンバスに油彩 1986年 100×72.8
神戸市立小磯記念美術館
ワタシの元実家は御影を通り抜けた先にあったんですが、
1991年に初めてこの絵を見て以来、何度見ても、どこの景色なのかわからなくて
今回、
「写真をもとに描かれたそうですが、建物をはじめさまざまなものの配置は実際の風景とは違っているようです」
との解説があり、25年経ってやっと!得心が行きました
『野田弘志展―凍結する時』
『小磯良平作品選 III』
◆2015年11月14日(土)-2016年1月31日(日)
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(神戸市東灘区向洋町中5-7)
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