我が家には自慢の庭があります。
土地の安い田舎の特権と言いますか、東京から研修生や卒業生が時々来るんですが、その広さにびっくりされる方もいます。
とは言っても、私は全く庭や草花に興味がありません。
季節に応じて庭の草花が咲いたり、枯れたりしても全く目に入らないんです。(妻の趣味!)
この時期、目に入るのは・・・
雨が降るごとにニョキニョキと成長する「雑草」の皆さんのことです。
「あ~、もう雑草さんを成敗?する時期だなぁ~」と・・・
除草剤を散布するにしても、庭が広いので大変です。
半日かけてやらないといけません。
時期的に蚊もいます。
ムカデさんとか、ヘビさんもいます。
覚悟を決めて手入れをしようかな?
我が家の庭を何気に眺めながらそんなことを考えていました。
さて、本題です。
整体師の皆さんは、「痛みを取ること」を目的だと思っていませんか?
もちろん、痛みを解消することは大切です。
それが出来なければ整体師失格かもしれません。
でも、痛みを取ることを目的にしてしまうと「木を見て森を見ず」になってしまうかもしれません。
患者さんが自分のの整体院に来る、本当の目的って何でしょうか?
私がこのことに気が付くまで、10年以上かかりました。
患者さんは痛みに苦しんでいるんだから、痛みさえ取れればいいんだ!
これが若い頃の私の根底にある考え方でした。
なので、30歳前後の若造が腕前を自慢するように「ほらどうだ!あんたの痛みはこれで取れただろ?」
言葉にこそ出しませんでしたが、内心そう思っていたのです。
今思うと、なんと図にのっていたことか・・・
恥ずかしくてたまりません。笑
患者さんが整体院にくる本当の目的。
それは痛みを取ることじゃなかったんです。
その事実に気が付いたのは、患者さんのAさんとの出会いがあったからです。
ある日、ひどい腰痛だというAさんという60代の男性が来院されました。
Aさんは、腰が痛くて夜も眠れない。病院や他の治療院等、あちこち通ったが一向に痛みが改善しない。
そんなとき、私たちの整体院の噂を知人から聞いて来院されたという事でした。
来院された当初、激痛をこらえ、待合室から僅か数メートルの距離を何分もかけ、やっとのことで施術台に横になれるくらい、悪い状態でした。
しかし、たった一度の回復整体の施術で激痛が全くなくなりました。
長い間、「全く痛くない」状態を経験したことのないAさんは、この出来事にひどく感動されました。
大げさではなく、その場で涙を流して喜んでくださいました。
もちろん、この状態は長く続くとは限りません。
悪い状態が長いほど、良い状態を脳に記憶させる時間が必要です。
ひどい状態だったので、「定期的に通院してください。」と伝えました。
Aさんは「先生、痛みがとれたのは初めてです!毎日通院させていただきます!」
そういって、10日先の予約まで取って帰宅されました。
実は、その後に私の整体師としての人生を変えてしまうほどの出来事が待っていたのでした。
つづく。