こなもんや三度笠

こなもんや三度笠

そば、うどん、パスタなどの粉モノが大好き‼

 中国の三江地域(雲南省・四川省・東チベットの境界領域)で生まれた栽培ソバの野生祖先種は、シルクロードを通って全世界に広がって行きました。我々日本人は、ソバと言えば麺帯のモノをすぐに思い浮かべます。しかし、世界的には、ソバを麺にして食べる方が少ないです。

 パスタの国・イタリアにソバを麺にして食べる文化があります。イタリアの北西部。ロンバルディア州。州都はファッションの都ミラノ。その最北部のスイスと国境を接する〝ヴァルテッリーナ地区〟のアルプス山中の渓谷に「ピッツォッケリ(Pizzoccheri)」というソバ料理があります。

 8年前に北イタリアを旅行した時に、ヴァルテッリーナ地区にまで行くことができませんでしたが、ミラノ市内で「ピッツォッケリ」を提供するレストランを見つけ食することが出来ました。

場所はミラノ駅のすぐ近く。映画「ひまわり」でジョバンナ(ソフィア・ローレン)がソ連戦線に向かう夫のアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)を見送りに行った駅です。

レストランの名前は、「コロブリナ家の食卓」。

優しそうなお母さんのフランカさんが出迎えてくれました。

恐る恐る尋ねました。
ピッツォッケリ(pizzoccheri)ありますか?

勿論ありますよ。ウチの看板メニューです。日本人がこの店に来たのは初めて。Youは何しにこの店に?

ソバは、日本人が大好きな食べ物だからです。

フランカさんは、日本人が蕎麦好きなことに驚いていました。

イタリア語が出来ない私は、英語でフランカさんと話していました。ソバは英語で「buckwheat」。しかし、イタリア人にフランス語の「サラザン」が通じます。十字軍が中東から持ち帰ったのが由来で当時のイスラム教徒を示す「サラセン人」に因んだようです。

出てきました。これがイタリアのソバ料理です。

ソバはそば殻の外皮まで挽いているので真っ黒なソバ。ソバ以外にじゃが芋とキャベツにほうれん草。それを一緒に茹でて濃厚なチーズで絡めています。

ソバは、短いですが確かに美味しい蕎麦。

 

イタリアに来る前に、イタリアに二八そばの料理があることを教えてくれたのは、日本の蕎麦研究の第一人者で海外のそば事情にも詳しい稲澤敏行先生。旅行日程を話すとヴァルテッリーナ地区まで行かないと食べられませんよと。諦めかけていた時に、ベストセラーの「蕎麦の旅人」のご著書もある福原耕さん(元Panasonic代表取締役副社長)からミラノで食べたという人がいますよと、メールを旅行中にくださいました。そして、気を取り直してこの店を見つけました。

 

 こんなやり取りをずっと見ていたドイツ在住の長谷川友美さん。長年のブログの友人ですが、ご主人の転勤でタイからドイツに移住。友美さんのご自宅からヴァルテッリーナ地区まで400km。蕎麦好きですので何回も通われ、ピッツォッケリ(pizzoccheri)については、もはや私の先生です。その友美先生から今年の3月にメールが来ました。

神奈川県大和市の南林間のCOMOという喫茶店の店主のブログにピッツォッケリ(pizzoccheri)の言葉を見つけたと。COMOはロンバルディア州にあるスイスに近いリゾート地の地名なのでもしかしたら本場のピッツォッケリがあるかも知れませんよと・・・。

 

 遠いのと忙しさにかまけて訪問を先延ばしていましたが重い腰を上げて出かけました。東急田園都市線・中央林間駅で小田急江ノ島線に乗り換え南林間駅下車徒歩3分。看板の文字が楽しそうに踊っています。

店内にはギターやパーカッション、電子オルガンなどの楽器がずらり。時々ライブをやるそうです。

前菜にチーズ、オリーブ、生ハム。そしてトマトが乗ったカナッペ。

トーストはソバ粉で作ったパンです。

ちょっとピンボケ笑

ベルギーのステラアルトアのプレミアム・ラガービールを頂きました。

いよいよお待ちかねの「ピッツォッケリ」。ソバは店主のお手製。

そば粉で作ったピザ。

デザートはそば粉で砂糖控え目のおばあちゃんの田舎りんごケーキ。

バター、マーガリン、油不使用なのでとってもヘルシー。

オーナー自慢のイタリアン・コーヒー。超すっきりの泡立つコーヒー。

さて、オーナーの細野良明さんとトーキングタイム。

細野さんは私の1歳上と判明。

ピッツォッケリをどこで習ったのですか?

実は、娘がイタリア人と結婚してコモに住んでいます。

それで娘がお義母さんからコモの家庭料理を習い、娘の家に何度か行き来している内に覚えました。

まさかの回答にびっくり。

これは正真正銘ホンモノのピッツォッケリです。

 

ピッツォッケリを求めての珍道中記事はこちらです。