この一週間は、貴女と顔を合わすことはほとんど無く

メールでのやり取りも必要最低限のものだけ。


私は離れて行く貴女の心を追うことに必死になり

貴女はそれを感じ、心を沈める。

そんな事が二人の間に澱のように溜まっていた。

お互いに意識的に時間と距離を置いたのかもしれない。


週の終わり、貴女は帰宅を延ばして私を待ち、

私は貴女に逢うために時間を作り帰社する。

貴女も私もその事には触れずに穏やかに話をする。


別れ際に貴女を腕の中に抱く。

そのまま少し会話をした後、

 ~はい、もう帰りますよ。~

貴女は少し微笑み、私から離れる。