ある遊女の不思議な部屋 マルト・ド・フロリアン

ー私は化粧する女が好きです。そこには虚構によって現実を乗り切ろうとするエネルギーが感じられます。

（マルト・ド・フロリアン  1864〜1939）

マルト・ド・フロリアンはベルエポック期のクルティザンヌです

彼女の部屋はベル・エポック期のクルティザンヌの部屋がそっくりそのまま保存されてタイムカプセルのようになってしまったようです

マルトの恋人たちは後の７２代目フランス首相 になるジョルジュ・クレマンソー、６８代目フランス首相ピエール・ヴァルデック＝ルソーなどで大物たちを虜にした一流のクルティザンヌです

マルト・ド・フロリアンはパリの１８区に１８６４年にジャン・ベルガルドとアンリエットの長女として生まれました。

本名はマチルド・エロイーズ・ベルガルド。

１８歳の時に父親不明の息子、アンリを生んだ

アンリにはソランジュという娘がいました。

ソランジュは１９４２年に第二次世界大戦中にナチスから逃げるため南仏に逃れたため、約７０年間誰にも使われずに閉ざされていました。

そして２０１０年にソランジュが９１歳で死亡した後、遺族が部屋を開けて気がついたようです。

（古いガラス瓶に豪華なドレッシングテーブルまるで貴婦人が使うような見事さ）

そこには一番上のピンクのドレスを着たマルトの肖像画が発見されました

（背の高い大きな三面鏡が特徴的。部屋の持ち主マルト・ド・フロリアンが自分の美貌を色々な角度から確認するためか。）

イタリアの高名な画家ジョバンニ・ボルティー二によって描かれたもので２１０万ユーロで落札されました。